3.1. ハピネスサイクルを回す理由

素晴らしい人生とは、意義や喜びにあふれた毎日を過ごすことだ。

誰しもが実感として、生きていてよかったと感じる瞬間があると思う。感動するくらい綺麗な景色を見た時かもしれないし、大切な人と愛情を交換できた時かもしれないし、苦労したプロジェクトを完遂したときかもしれない。想像していたより多くのひとの思いやりのおかげで今の自分があり、自分が恵まれていることを深く理解したときかもしれない。

こうした実感を得ることが、ハピネスサイクルを回す理由である。

意義や喜びは状況ではない。アイデアとして記録することもできない。今、この瞬間で”感じる”必要がある。

現在子供(2歳)を育てていて思うことだが、人は本来自分が何を感じているか意識している。遊びたいのか、抱っこしてほしいのか、いたずらしたいのか、かまってほしいのか、ダイレクトに表現してくる。

しかし、大人になる過程で、目的を達成するために感情をコントロールすることが要請される。何がしたいかより何をすべきかを優先させられる。意義や喜びを感じられないことも、日々継続していくことができるようになる。

このこと自体は、メンテナンスサイクルやストックサイクルを回すうえで必要である。気分で仕事を休んでは社会生活に支障をきたす。面倒でも、掃除や健康診断を継続的に実施すべきだ。

しかし、すべきことだけで生きていけることは、意義や喜びが不要であることを意味しない。これらを感じているときは、誰しもがこのために生きている、もっと感じたい、と素直に思うのではないだろうか。




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