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「好き嫌いは合わせ鏡」

人に対する好き嫌いは、合わせ鏡のようでもあり、表裏一体なのかもしれない。一人一人が多様性を備えており、一口にこんな人と決めつけるのは無理なのだろう。しかもある人には、よく見えても他の人にはノーグッドの場合がある。それでも、暇人でない我々は、第一印象をインプットして、何となく好き嫌いで人を選別している。

特に接点がない著名人の、TV、新聞、週刊誌等情報を鵜呑みにする事がある。悪口を避け、なるべく自分が好ましいと思った人のことを話題にするが、後にその人が、スキャンダルを興し、恥ずかしい思いをする事がある。従って、最近では、直ぐ飛び付かず、控え目にしているが、むしろ忌み嫌っていたような人をじっくり観察し、いいところを発見すると、意外なことに、ストレスを軽減でき、穏やかな気持ちになれる。

人以外のもの、生き物、食べ物、趣味、娯楽、文学、芸術、歴史観、考え方等の好き嫌い、是非も一様ではない。むしろ、頑に拘っているより、柔軟に構えていた方が、生きやすい。自分が、興味がなかったり、好きでなかったり、是としないものでも。他の多くの人が支持しているのだから、何かそれなりの理由があるはずだ。それに気付いた時、新たな、かかり合いができ、世界が広がる。

それにしても、やはり達者な俳優さんについては、応援する意味でも、何か言いたいものだ。今週で終わったNHKの朝ドラ「おちよやん」に主演している杉咲花さんについては、勿論、完璧な演技で絶賛できる。しかし成田凌さんの渋い演技も光る。彼の端正なマスク越しに、知的なセンスも見え隠れする。座付き喜劇作家でありながら、重要な役どころをこなし、少しも違和感を感じさせない。時には、バラエティにも出演し、気取らず、ノリがいいし、複数の俳優仲間と演技論も話す。若くして大人を感じさせ、将来を最も嘱望される俳優の一人だと思う。目が離せない!


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