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#003 ビジネスをキロクしてみる。

さて、前回はモノとお金の流れを図にしてみよう、と書きました。ものすごくさらっと書きました。なぜなら、さらっとまず一通り簡単に取り組んでもらいたいという思いがあるからです。ビジネスを学ぼう!と思っていきなりグロー○スの本を読みこなせる方はそう多くはないと思うし(私も眠くなって途中で挫折する)、途中で投げ出すくらいなら、うすーく何度も何度も上塗りしていったほうが、確実に実力がつくと思うからです。これをバウムクーヘン理論と言います(冗談ですよ)。ま、とにかく勉強するときの鉄則ですね!

ということで、サクッとさらっと行きます!勉強されている方からすると、オイオイそんなことかよ・・・ってなるので、そんな方はどんどん知識の上塗りを進めて行ってくださいねー!

ではさっそく今回のテーマ。ビジネスをキロクしてみよう!です。

なぜキロクするのか?

いきなりキロクしてみよう、と言ってもなんで?面倒くさい・・・となります。何で記録するか?それは、簡単なことで、記憶ほど曖昧なものは無い!からです。

記録してなくても頭の中で大体わかってる。たしかに大体は感覚的にわかります。最近太ったなぁ~ということは、記録なんかしてなくても自分が一番よくわかってます。でも、いつから比べてどれくらい太ったのかは記憶ではあんまりわからないものです。あれ?いつの間に?最近運動してないからなぁ・・・。それでなんとなく運動してみるものの、どれくらい運動すればどれくらい減らせるのか?わからないことだらけです。もし、体重と食べた物と運動などを毎日記録していたら、何をすればどれくらい変わるのかが見えてくるはずです。ダイエットのインストラクターも、毎日この記録をつけてもらわなければ何のアドバイスもできないでしょう。

人間の記憶ほどあいまいなものはありません。逆に記録を見れば、分析することも対策を練ることもできます

なぜ感覚ではなく、数字がベンリなのか?

ビジネスにおいて、何をキロクしておくかと言うと、「お金の動き」です。

お金の動きは数字で表すことができます。数字は苦手、、、と思われるかもしれませんが、数字で記録すると便利なことが2つあります。一つ目は比較できること。二つ目は客観性があることです。

 ①比較できる

数字であれば比較することが容易にできます。何と何を比較するか?おもに3つです。

ⅰ. 前年と比べる・・・自社の前期、前々期等と比較することで、成長や変化といった推移を確認することができます。重点的に取り組んでいることの結果を測ったり、外部の環境の変化の影響が少しずつ現れているのがわかったり、数字を並べてみることでわかることが沢山あります。コツは、変化しているところを何でだろう?と考えること。逆に、変化していないところも何でだろう?と理由を考えることもできます。グラフにしてビジュアル的に見るのもわかりやすいです。

ⅱ. 他社と比べる・・・他社の数字と比較することで、自社の強みや弱みを確認することができます。比較する会社は同業の同規模の会社の数字が良いです。が、一般的になかなか他社の数字を知るのは難しい。上場会社であれば、HPにIR情報というページで業績を開示しています。そのほかの会社は公表された数字を見つけるのが難しいのですが、業種別のおおまかな指標は下記でも調べることができます。

日本政策金融公庫/業種別経営指標調査 https://www.jfc.go.jp/n/findings/sme_findings2.html

TKC / TKC経営指標(BAST)要約版    https://www.tkc.jp/tkcnf/bast/sample

ⅲ. 未来を描く・・・比較することから派生して、未来の数字も並べて確認することができます。何となく5年後になりたい姿が思い浮かぶのであれば、それは数字で表すとどんな状況でしょうか。前期、当期、1年後、2年後・・・5年後と並べたときに、現在と5年後の間に数字上どんな変化があるでしょうか。未来を数字で表すことのメリットは、目印ができることです。例えば、山登りをイメージしてみてください。「頂上まで、まだまだかなり先だよ」「あともう少しだよ」などと言われても、(いったい後どれくらいあるんだろう・・・)と不安になりませんか。一方で「頂上は標高2,000m。現在1,500m地点」とか「頂上まで2㎞」と書かれていたら、安心できますよね。経営の地図を持つということは、未来と現在地を目で見えるようにすることです。

 ②客観性がある

数字であれば誰にでも客観的に示すことができます。前述の山登りの例のように、感覚的な言葉では主観が入るため人によってとらえ方が大きく変わってしまいます。それに比べて数字で示すことで、同じ杓子でとらえることが出来るため客観性が保たれます。銀行の方に融資の相談をする場合や、顧問税理士やコンサルタントに経営相談をする場合に、数字を使って話をすることで同じ絵を見ることができるようになります。また、資金調達やM&Aといった難しい場面でも相互の誤解を避けるため必ず数字で説明を行います。他にも、新規取引先との交渉であったり、社員の採用の場面でも客観的な数字が自社の良さをアピールするのに大いに役立ちます。

どのタイミングでキロクするのか?

数字でキロクするのが良いと言っても、いつ記録していけば良いのでしょう?1年に1回、確定申告の時期に慌てて1年分の領収書をかき集めてまとめている方もいるかもしれません。それでも毎年の数字は記録されているので、何期か並べて比較したり、他社と比較したりすることは可能です。

けれども、オススメは毎月数字を確定していくことです。なぜなら、現代のように外部の環境が目まぐるしく変化している中で、1年前の数字を振り返って軌道修正していくのでは、対応が手遅れになる可能性があるからです。また、今年の動きを計画して動いたとしても、その結果が出るのがまた1年後となると、途中経過を確認することができません。もし思ったような効果が出ていないのに気付かずにやり続けていたら、もったいないですよね。

ちなみに、飲食店、美容院、小売店舗などの現金商売であれば、日ごとの売上の確認が大切なので日次で数字を確定していくことが理想的です。

言うは易く行うは難し?

とはいえ!どうやったらそんなにマメに記録できるのか。と思われた方もいるでしょう。ただでさえ毎日の仕事で忙しいし、そんなことに時間を取っていられない、無茶だ!と思うかもしれません。でも、継続しているビジネスの経営者はやはりきちんと数字をおさえる努力をされています

大丈夫です、今の世の中はありがたいことに、とっても便利なツールが沢山あります。ひと昔前のように、手書きでノートに書いて電卓たたいて数字合わない!みたいな時代ではありません。

売上をレジに打ったり、届いた請求書をみて毎月銀行で振込みをしたり、通帳の残高とにらめっこしたり、、、そういったいつもやっている業務を行う中で、勝手にお金の流れがデータとして残っていく、そんな状態を目指していきましょう。

話はまだまだ続きます。


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