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#002 経営の地図を手に入れよう。

スモールビジネスで生きていこう、あるいは副業的に週末だけビジネスにチャレンジしてみよう。そんな生き方に興味を持っている人も多いかもしれません。私がここで考える「スモールビジネス」とは、大きくしたいけど成長出来ないために「スモール」なのではありません。①自分の思いを一番理想的なかたちで体現することと、②そのビジネスの継続が可能な程度、利益を出せること、の2つを満たしたうえで適切なサイズが「スモール」であるビジネスのことです。

思いをかたちにして届け続けるために、「スモール」であるからこそ戦略が必要です。資源の少ない中でがむしゃらに色々なことに手を出せば、すぐに資源は枯渇してしまいます。1年や2年で資金ショート、なんて悔しすぎます。もっとずっと長くライフビジネスとして成り立たせるために、がむしゃら冒険タイプの経営ではなく、行きたい所までの地図を片手に楽しむ経営を目指したいところです。

モノとお金の流れを図にする。

経営の地図を手にするために、まずは自社のビジネスを図にしてみましょう。普段当たり前に思っていることでも、絵に描いてみるとイメージがしやすくなります。このイメージがとても重要です。このあと、数字を使ってビジネスの地図を描いていきますが、数字だけだと何となくとっつきにくいと感じたり他人事に見えたりすることがあります。その時にこのイメージ図を横に置いて考えていくようにすると、数字と実際の動きが頭の中で結びつくので、段々と数字だけを見ても動きが見えるようになってきます。

それでは早速、描いていきましょう。自社を真ん中に置いて、周りにどんな登場人物がいるか、まずは主な流れを描いてみましょう。基本は、①自社、②顧客、③商品・サービス、④仕入先、⑤社員 です。そのほかにも登場人物がいれば加えます。例えばこんな感じ。

Case 1.カフェ(モノの流れとお金の流れが一対になっているシンプルなパターン)

ビジネスモデル1

Case 1.のように、モノを渡してその相手からお金を受け取る、というパターンが一番基本的な取引です。モノには働く人の労働も含まれます。モノ(労働力)を渡してお金(給料 )を受け取る。カフェであれば、大きな動きは、①コーヒー豆や食材を仕入れて代金を払う。②アルバイトに働いてもらって給料を払う。③お客さんにコーヒーを提供して代金を受け取る。の3つです。(①+②) < ③ でないと、利益が出ないのは当然ですが、実際には①②以外にも費用がかかっています。家賃や光熱費や広告宣伝費なども必要です。そういったものも記入しても良いですね。仕入先などは具体的な名前や商品なども書いておくのも良いです。

とはいえ!まずはあまり細かいことは気にせず、おおざっぱに気軽に描いてみるのがオススメです。ビジネスの流れをイメージできることが一番の目的です。

Case 2. 情報サイト運営(モノの流れとお金の流れが対でないパターン)

ビジネスモデル2

Case 2.は、モノ(情報)を渡したついでに広告を流して、広告を見た人が商品を購入することで、情報サイト運営会社(A社)は広告主から広告料としてお金をもらう、というビジネスです。情報利用者からすると、無料で情報を利用しているように見えますが、広い意味では広告を見て商品を購入する代金の中に情報料が含まれているとも言えます。モノを渡す相手とお金を受け取る相手が同じではないパターンのビジネスです。

ビジネスはデザインできる。

世の中のどんなビジネスも上のような図に表すことができます。気になる会社のビジネスの仕組みは?と考えて想像して描いてみると、新しい発見やアイディアにつながるかもしれません。また、自社の今の状況だけではなく、将来新しく登場人物が増えるかも、と描いてみることもできます。

そうです、経営の地図は自分でデザインできるのです!

また、描いた図を見て欲しいのですが、どの会社でもどのビジネスでも必ず登場するものがあります。

それは、お金です。

物々交換の時代は価値を測りにくかったのでしょうが、現代では対価を数字で表すことのできるお金の存在があります。ここに、すべてのビジネスをつなぐカギがあるのです。世の中にあふれるモノやサービス、それらをすべてつないでいるのがお金の存在。

そういうわけで、数字を使ってビジネスの地図をより解りやすくしていくことが出来るのです。


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