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小腸がんと私①

ちょうどその頃は
息子の大学の入学式がある頃でした

食事がほとんど摂れず
衰弱していた私は
すぐに入院するように強く勧められましたが
絶対に嫌だと、泣きながら拒否しました

大学受験が終わってから
すぐに体調が悪くなったので

殆ど息子の新生活の準備をしてやれず
周りの人にどうにかしてもらっていて

出来るだけ息子と過ごして
話を聞き、してやれることをしてやりたい
と思っていたからです

もしまた嘔吐することがあれば
すぐに来る、という約束で

入院を拒否し家に帰りました

帰宅して
息子にも隠さず状況を説明しました

息子はこう言いました

「ママ、なんで自分がって思うかもしれない。
なにも悪いことしてないのにね。
でもママには実家の両親も元気でいるし
妹もいるし、パパもいるし僕もいるし
友達もたくさんいるよ。
助けがたくさんあるから
もしも家族で誰か1人って言われるなら
ママである必要があったのかもしれないって
思ってみたらどうかな。
神様は、助けが多い人を選んだんだよ。
だから、みんなに甘えて治してしまえば
少し時間はかかってもこれで良かった
って思える日が来るよ。
これはママだけの病気じゃないよ、
みんなの病気だからね、1人じゃないよ!」


大学生になった息子

立派に育ってよかった、
と心底感じていました

その時はまだ「治る」
と思い込んでいたのですが

この後、色々と分かることになります


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