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小腸がんが分かるまで⑤

結果を聞きにいった日のことです

悪性リンパ腫だと思い込んでいた
私たち家族は

血液の癌は手術で取れないから厄介で
長い治療になりそうだな
仕事をどうしようかな、など

自分のことのような
まだ他人事のような変な感覚で
実家の母、夫の3人で話していました


呼ばれた場所は血液内科のがんセンター

病室に入る前に
専門の看護師さんが私たちを待っていて

「もし、これ以上、聞きたくない、
と思ったら
こちらは話すのを止めるから、
遠慮なく言ってね」と仰いました

その時に少し変な感覚になりました
だってもう、悪性リンパ腫と決まっているのに
何か変わったことを聞くのかな

病室に入ると血液内科のベテラン先生と
その看護師さんが待っていました

今でも忘れないのですが
先生はこう仰いました

「私達にとっても、予想外の結果が出ました
小腸にある腫瘍は悪性リンパ腫ではなく
小腸由来の癌です」


私たちはもちろんピンと来ず
むしろ固形癌なら手術できるのだから
良かった!

実家の母は喜んで
良かったね!手術できる癌だよ!
治る!良かった!

私自身はピンと来ないままでしたが
そうなのかな、良かったのかな
と感じつつ

待合場所ですぐに「小腸癌」を検索しました


小腸癌

とても希少な癌で
10万人に1人の確率
5年生存率は、わずか6%
標準治療は存在しない

これらのことをサッと読んだ私でしたが

それでもピンと来ませんでした

だから、どうなるんだろう
これからどうすれば良いの

看護師さん達が3.4人集まってきて
私達に色々と説明をしました

なんにも、頭に入りませんでしたが
喜ぶ母と、戸惑う私、そして
もっとピンと来ていない夫の3人で

次の入院の説明を受けて
帰宅しました

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