【季節のお題】はじめての自由研究はユルッと。
とにかく長文書けるようになろう、営業ライティングの堪を取り戻せ、仕事愛を(もっと)取り戻せ!(?)な私、女将ゆえです。
そんなわけで、とにかく公式お題にも食らいつけ、書く練習だ。
どうする?小1の自由研究
わたしには今年小学校に上がった子どもがいます。何かと保育園とは勝手の違うはじめて長いお休み。もうそれだけで「小1の壁」
「…駆逐してやる、この世から壁を!」
と某イケボの名台詞を心で何度呟いたか…あれ、なんか違う??
そんな殺伐とした夏ですが、ありがたいことに自由研究は選択課題でした。
絵画、工作、作文、自由研究の中から1つ以上提出すればOKってことで絵を描くのが好きな我が子は、割と早い段階で一作品仕上げクリア。ああ、これだけは安泰!と枕を高くしながら肌布団は蹴とばし親子して安眠してました。
しかし、あの子は出会ってしまった…。あの男に‼‼
神絵師、大阪に降臨!
絵が好きな我が子、昨今の教育系コンテンツのお陰様で図工・アート系の動画を見て自分なりに深めていたらしく、推しアートは「真珠の耳飾りの女」だと1学期の絵作文に書いてきた。
それフェルメール!!!ええ?そうだったの???親もびっくりである。取りあえずネットから印刷したその絵をあげたら、たいそう気にいるし、児童向けのフェルメール画集を図書館で借りて渡してみたら、ちゃんと読んでた。これガチだ…。
そんなフェルメールの絵画が、大阪にてこの夏展示中という情報を、我々はたまたまTV特番で知ってしまった…。昼食のそうめんをすすりながら。
特ダネ!世紀の大修復ミステリー
大阪市立美術館「フェルメールと17世紀オランダ絵画展」で展示されるフェルメール絵画は「窓辺で手紙を読む女」
これが今回の一番の注目で、
”幾年にもわたる大修復を経て描かれた当時のままの姿を再現”
というのは、これまで何も描かれていないと考えられていた壁の部分が長年の調査の結果、描かれた当時そこにはキューピッドの画中画が掲げられていたことが分かった。そして精緻に精緻を重ねる修復作業でキューピッドを再び描き出したという…。
「本物の推し=フェルメールの絵」
「一度塗りつぶされた物が蘇った」
子どもも大人もドキドキワクワク要素満点である。(私も絵画鑑賞は好き)美術館に行くという体験も含め、夏休みのお出かけイベント決定!!!
…と、同時に母は気が付いた…。
「これ、自由研究になるんじゃね?」
人生初の自由研究スタートである。
「研究とは」のアウトラインなぞればそれでヨシ!
それにしても、自由研究とは夏休みの王道にして無責任な課題である。
だって子供に「研究とは」「レポートとは」を教えず家庭任せなのだから。
研究とは
・課題設定、導入
・仮説
・調査、観察、考察
・結果
・評価
の一連の行動である。こんな言葉は小学校低学年には難しいので言い換えると
・なんでこのことを、しらべようとおもったのか
・よそう(わたしのかんがえ)
・しらべる・かんさつ・しってるひとにきく
・けっか(わかったこと)
・けっかをしった、わたしのかんがえ
となる。
今回のフェルメールに当てはめると
・なんでこのことを、しらべようとおもったのか
=好きな絵であることと、絵が昔と今と違う点が面白いから
・よそう(わたしのかんがえ)
=「どうしてキューピッドは隠されていたのか?」と子供なりに考えを書く
・しらべる・かんさつ・しってるひとにきく
=美術館に行く、学芸員さんに聞く
・けっか(わかったこと)
=学芸員さんの話や、美術館に行って知ったことをまとめる。
・けっかをしった、わたしのかんがえ
=予想は当たっていたか?他、今回の感想。
となる。
低学年、ましてや1年生には、ここまで組み立ててまとめる力はもちろんないので、親の手で書き込みワーク的なテンプレを用意し、書くべきことを項目ごとに誘導する。(なるべく簡潔な文章で書けるようにするし、言葉足らずの箇所は親が補足。)
課題設定は子供の話を聞きつつ、ほぼ親がまとめるようなもの。まあそれでヨシ。予想を実際美術館に行くまでにまとめさせ、いざ美術館訪問当日!
ありがたいことに、中学生以下無料でしかも鑑賞ノート(簡単なクイズや塗り絵、メモ欄があるリーフレット)がもらえた。現地での調査気分アップ!【※持参する筆記具は必ず鉛筆一択がマナーよ。】
実際行ってみたら、子は人の多さで注意散漫で、お目当ての「窓辺で手紙を読む女」もめちゃくちゃしっかり観たわけではなかったけど…
(え?神絵師よ…修復後世界初公開よ…?という大人の所感は一切気にしないのが小学生である。)
結果的に自由研究は完成した。
一年生は何でもお試し期間、それでヨシ!研究っぽい体験でそれでいいし、理科的実験観察でなくても、好きな事で一連のサイクルが成り立てば、「何でも研究して深めることが出来る」って分かる。それが一番大切なんじゃないかな~と。
(実際、キューピッドの画中画が塗りつぶされた経緯は今後の美術史の研究事項みたいだったし。)
気になったら是非、観に行ってみてくださいね!
レンブラントの「若きサスキアの肖像」もあり、オランダバロックを存分に味わえます。また、修復したてのフェルメールも色が素晴らしいです。
ここまで読んでくださりありがとうございました。自由研究を考える際の切り口のヒントになれば嬉しいです。
あ!ちなみに当方、本業はこんな樹脂製着用甲冑の工房やってます
甲冑や歴史とかの自由研究とかなら、全く困らないぐらいの資料あるけど…見向きもされませんでした(笑)まぁまだ5回機会はあるわ…フフフ
そんなわけで、良き秋を♪笑門来福!