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ケーキにまつわる思い出

クリスマスだったので、ケーキを買った。

ずっと食べてみたいなと思っていたけど、
何となく買えずにいた。

だけど、クリスマスを口実に
思い切って買ってみることにした。


このケーキには、ちょっとした思い出がある。

休職して一ヶ月くらいの頃、
リワークの体験に行った。

一日といっても、4時間ほど過ごしただけで、
もう動きたくないほど疲れていた。

だからといって、休める場所もない。


とりあえず、家に帰ろうと思ったが、
そんな気力もない。

そんな時に、ふと立ち寄った場所で、
このケーキを初めて見た。


カラフルなフルーツたちがのっていて、
すごくきれいだな。

そんな気持ちでぼんやりと眺めていた。


その時は、食べたい気持ちよりも、
きれいなものを眺めていたい気持ちだった。

30分ほど、ぼんやりと眺めているうちに、
気持ちも落ち着いてきた。

きれいなものは、人の気持ちを穏やかにする。


ただ、座ってケーキを眺めていただけ。


それだけで、もう一度立ち上がり、
家へと向かって歩きはじめた。


その手にはケーキはない。

欲しいと思ったが、食べたい気持ちもなかった。

ただ、家に帰りたかった。
そして、ゆっくりしたかった。

そんなことを思い出しながら、
次女の分と2つ買ってきて、
クリスマスの夜に食べた。


箱から出して見たら、思っていたよりも大きい。
そんなことも、驚きだった。

食べてみたら、生地はふわふわ。
フルーツのおいしさを引き立ててくてる感じ。

気がついたら、あっという間に食べていた。


幸せな時間だった。


次女も、本当においしかったらしく、
ほっぺが落ちそうな表情だった。


何度か買おうと思いながら、買えなかったけど、
買ってみたら、小さな幸せに気づいた。

子どもたちがいるから、
こうして、元気になりたいって気持ちになって
頑張ることができたんだなって思った。


おいしいものを食べて、
おいしいと思えること。

一緒に食べてくれる人がいること。


これが、クリスマスプレゼントだね!

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