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裏切り者が裏切られる

今日の言葉

イソップ寓話より引用

191)驢馬と狐とライオン
驢馬と狐が仲間になって狩に出かけた。ライオンに出くわしたので、狐は危険が身に迫ったと思い、ライオンにすり寄ると、身の安全を請け合ってくれるなら、驢馬を引き渡そうと約束した。 見逃してやると言うので、狐は驢馬を罠のある所へ連れて行き、かからせた。ライオンは驢馬の逃げられないのを見るや、まず狐を捕まえ、それから驢馬に向かって行った。 このように仲間を陥れる者は、知らぬ間にわが身をも滅ぼすこが多い。

【引用元 岩波文庫 イソップ寓話集 著 イソップ 翻訳 中務哲朗】

裏切り者が裏切られる

ロバと狐は狩りをする仲間でありながら、ライオンと出会うと自己保身を考え、狐はロバを裏切ってライオンに差し出そうとする。

しかし、皮肉にも狐は最初にライオンに捕まってしまう。

人間社会にも似たような人がいる。

物事が順調な時は仲間だが、問題や試練に直面すると態度を一変させる人。

そして、そういった人は往々にして、失敗の原因を残った仲間のせいにしようとする。

残ったメンバーからすれば、裏切られたと感じるだろう。

しかし、そのような裏切り者と付き合っても意味がない。

裏切られたことによる感情的な口論は無駄でしかない。

残された者は、自分たちができることを進めていくだけ。

自分が自分自身や仲間を裏切らなければ、きっと問題や試練は乗り越えられる。

逆に、裏切り者は、必ずどこかで誰かに裏切られる。

なぜなら、裏切り者の本質は、自分自身がないということだから。

今も昔も人間の本質は変わらないものだ。

イソップ寓話集の「驢馬と狐とライオン」を読んで、このようなことを感じました。

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