根が朽ちると木も朽ちる
今日の言葉
二宮翁夜話より引用
根が朽ちると木も朽ちる
人間社会も、根と葉に分けられると思います。
根に当たる部分は、社会を営む人間の精神性、葉の部分は社会そのものです。
これまで、日本社会は葉を生い茂らすように発展してきましたが、その一方で、社会を営む人間の精神性は低下しているように感じます。
電車内を見渡せば、スマホに見入っている人、シルバーシートに座る若者、些細なことで口論をしている人が目につきます。
その他にも、煽り運転や詐欺・騙しの横行など、日本人の根っこに当たる精神性が朽ちてきているように感じます。
それにもかかわらず、多くの人々は危機感を持たず、行動を改めることなく、ただひたすら幸せや豊かさを追い求め続けています。
それは、根が朽ちかけているのに、まだ葉を伸ばそうとするようなことです。
その結果、今後の日本社会はどうなるのでしょうか。
エネルギー価格が上昇する中で、従来通りの生活を続けることができるでしょうか。
二宮金次郎は「大いに枝葉を切りすかして、根の力に応ずるようにせねばならぬ。そうしなければ枯れるのだ」と語っています。
そろそろ、これまでの生活スタイルを見直すと同時に、日本人の精神性を再考しなければ、日本社会は枯渇してしまうのではないでしょうか。
枯れ果てる前に気づかなければ、最後には消滅してしまうかもしれません。
二宮金次郎の夜話155段「櫛木の植替・分度の切替」を読んで、そんなことを感じました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?