195 保険販売モデルの転換期
株式会社Insight Techの西園です。
東京海上がAmazonで保険販売をされるようですね。
素人ながらに調べてみたところ割とビッグニュースのようです。
損保業界の規模感から調べてみたところ、企業の売上に相当する正味収入保険料(下図左から2番目)は、前年度は業界全体で8兆6927億円となっていました。その内自動車保険が約5割を占めているようです。
この自動車保険(4兆1880億円)にフォーカスしてみると、正味収入保険料の約86%を主要大手4社で積み上げている模様です。すごいですね。
上記主要大手4社はいわゆる「代理店型損保」と呼ばれているそうです。
「代理店型?何それ(; ・`д・´)」と思いましたが、契約方法によって区分しているようです。
保険の契約方法は代理店経由で契約する代理店型と、ネットや電話経由で契約するダイレクト型(通販型)の大きく2種類に大別されるそうです。今回東京海上が実施するAmazon経由での保険販売はいわゆるダイレクト型ですね。
表のとおりシェアは代理店型が約9割を占めており、ダイレクト型は1割にも満たない状況です。これだけの情報だと、Amazon経由で保険を売ることのインパクトはそこまでないのではないかと思いましたが、ダイレクト型は営業にかかる人件費が少なくなる分保険料が割安になるため、乗り換え等により年々シェアが拡大している様子です。
代理店型で業界トップの東京海上が、ダイレクト型に軸足を移しつつあるというのは、保険販売のモデル転換期なのかなという印象を受けました。
比較サイトの充実や他サービスとのアカウント連携により、リサーチも登録手続きもある程度個人で行えるようになってしまいました。これにより営業の介在価値、ひいては人の介在価値はより高いものが要求されるようになりますね。
労働人口の減少も相まって尚更にこの動きは加速することが予想されるので、顧客・ユーザーの新たなペインをどれだけ敏感にキャッチできるか、それに対し適切な対処・提案ができるかどうががますます重要になりそうです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?