写真と私


一番遠い写真の記憶。

それは父の机の何かの缶の中にはいっていた。
厚紙のマウントに入っているそれはすりガラス越しの光にかざして見ると綺麗な小さな写真だった。当時はポジフィルムとかリバーサルフィルムということも知らない私にとっては犬が写っている不思議な小さな綺麗な写真だった。なにか大変な秘密を見てしまった気持ちになった。
その時から写真が好きになったのかもしれない。



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