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VINITALYへ行った日。捨てる神あれば、拾う神ある。
Vol.083.
食品のイベントとは異なり、毎年ヴェローナで派手に開催されるワインの展示会がVINITALY(ヴィニタリー)。
トリノから出張日帰りしてきた。
この1日はドラマのような日だったが、イタリアならではの人間劇を体験したので、忘備録として記録する。
トレニタリアは安定の遅れで出発
パルマの出張でも嫌というほど体験した電車の遅延は、もれなく今回も適応された。
もはや私のスケジュールに計画的に遅延攻撃しているのではないかと思うくらいである。
最初のアポイント先に遅刻のメッセージを入れれば、
「僕たちは大丈夫。ゆっくりでもいいから待ってるよ!」と優しい返事。
時々なのだが、トリノからヴェネツィアまでの直行フレッチャが出ているので、今回はそれを利用した。ミラノでの乗り換えなしなので、遅延とは言っても、電車の中でのんびり過ごしたのみ。
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45分遅刻予定だったのだが、なぜかミラノ通過してから急に電車はスピードをあげて、30分遅刻まで短縮した。
時々ある、追い込みの時間短縮。
毎度ナゾと思う。
なぜか定刻にVINITALY到着
まずは30分の遅れになってしまったアポイント先へ行こうと思ったら、まさかの定刻到着。もはや私のアポサバ読みがここにきて正確性を出すようになった。
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入り口と言わず、カングランデと言った方が通じる。
アポは平和に終え、話もスムーズに進み、共通の友達の話など歓談しながら終えた。
次は恒例のクライアント巡り。
ピエモンテのクラフトジンを作るジンアグリコロのフランコ。
もう長年友達だ。
彼のジンは、ワインの仕事に携わる彼だからできるものだと毎度と思う。
感性がワイナリーの発想からくるので、ほかのジンと全く違うと思う。
なので、毎度楽しい話ができるからこそ、彼とは仕事を長くできるのだろう。
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基本酒飲みなので、完全に飲み友達とも言える。
そしてピエモンテというか、イタリアのクラフトビールの父であるバラデン。
もはや言わずと知れたホームだ。
ここにいると居心地が良すぎて動けなくなるという。
家族みたいな会社である。
途中、西麻布の葡呑さんが訪ねてくださって、さらに会場は盛り上がることに。
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2018年に仕込んだ、メトドクラッシコを開栓してくた。
限定4000本しかない1本だった。
葡呑さんたちとも合流できてよかった時間。
と、クライアント訪問をしていたら、日本人のバイヤーたちも数多くきていることを知り、途中で合流しようとなった。
「今、ピエモンテにいます」というメッセージを受けていくことに。
しばらく探せば、なんと知り合いのワイナリーのところに鎮座してテイスティングをする日本人ソムリエここにあり。
私は私でもう5年以上会ってなかったワイナリーなので、昔話とかで盛り上がりながらも、楽しいテイスティングとなった。
そしたら、マルケに住む日本人美人きゃわソムリエも来ているとのこと。
このワイナリーで合流すれば、さらに日本のイタリアワインの運び手も合流とワイワイしてきた。
商談ではなく笑談な展示会でのシーン
さらにその横のブースもまた知り合いのワイナリー。
「あれ?彼は今トリノに住んでるよね?」と聞けば、
「今はランゲに戻ってるよ」と。
「あれ? 奥さんは?」と聞けば、
「しー! いや、戻ったんだよ。古巣に」と。
そう。そのお隣のブースのワイナリーさんは、トリノで新しい彼女と暮らしていたのだが、別れて奥さんのところというか元の鞘に戻ったという。
実は横で日本のプロがテイスティングしているすぐそばで、そんな話をしてたり。
そんな背景を念頭に、隣のワインブースにも久々のあいさつ。
「やぁ! 会いたかったよ、いつランゲに来るんだ?」となった。
ということで、今回はイタリア人や日本人と多くの人たちと旧交を深められて感慨深かったという。
帰りの電車も遅れる。
もっとあれこれな人と会いたかったが、電車の時間が差し迫る。
急いで駅へ向かえば、安定の35分遅刻のトレニタリア。
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あと30分もあれば、もう一軒いけたのに! と思いながら、ヴェローナ駅構内にあるバーガーキングへ駆け込み、ミニバーガーに食らいついた私であった。
バーガーキング食べるなんて15年以上ぶりだ。
30分後電車は到着し、乗車するも、なかなかアルコールが入っていたために酩酊状態。
なのに電車は満席でゆとりなくぎゅうぎゅうに座る。
ミラノ駅で起こったこと。
ぎゅうぎゅうに座ってた横の人は、ミラノで降りたので、ここからトリノまでは広々と座れる! と思ったら、ミラノからも乗り込んできた。
しかも私の目の前の席だ。
もはや足も伸ばせないな、、、とその人の顔を見れば、まさかの長女の小学校時代の親友のお父さんだった。
トリノまで寝て乗っているつもりが、その1時間は近況やら思春期なの娘の話やらと尽きない1時間となったのである。
30分遅れでトリノ駅に到着すれば、そのお父さんが家まで車で送ってくれたので、結局は定刻通り自宅にも戻れたという。
イタリア生活が長くなると、結局はお後がよろしいようでとなる。
捨てる神あれば、拾う神あり。
5年、10年のそれぞれの人たちのとの時間を、一挙に一日でまとめ上げたといえようか。
こういう行き当たりばったりもイタリア的で楽しい。
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