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日本の春を彩る さくら色、うぐいす色

Vol.067

イタリアに帰る前に桜のことに触れたい。

この時期にサクラを見ずに帰るのは、毎度と心残りとなる。
本当に後ろ髪引かれる気持ちになる。

今年の3月の陽気が暖かかったせいもあり、おかげで3分咲きはあるが桜を見ることができたのは、本当に幸いだった。
やはり日本で育ち、4月開始の暦で育ってきた私には、この桜咲く春に心が躍る。

サクラに思う春

サクラは儚く切ない。
その美しさは圧巻でありながら、その散り際も早く。
皆それぞれに思う桜と自分というのが、日本で育っていればあると思うのだ。
それは3月に卒業式や人事異動などの壮行会などがあり、4月に入学式や新入歓迎会などの人にまつわる出会いと別れの季節と重なっていることもあるからではなかろうか。

まだ二分咲きだったけど、咲いていることに嬉しさを感じる桜の不思議

学校の校庭、川縁の桜並木、公園や池の辺りなど。
私たちの日本での暮らしの春を教えてくれる桜。
そして4月始まりの暦の日本では、新しい息吹すらも感じる。
本来の新しい息吹は新緑の頃として、5月初旬からであろう。
そうやって人々の生活が、自然の景観により運ばれているかのような日本の景色であると私は思う。

そんな感傷的になっても、イタリアへ帰るフライトはすぐ。
イタリアもイタリアで春の花が咲き乱れる美しさがあるので、それはそれと割り切らないと。
ただ出国前に桜を見れたのは幸運であったと思った。

もうひとつの春の色 うぐいす色

いつものコーヒー屋さんで、いつものではない変化球をオーダーした。
それは抹茶ラテである。
日本を離れる前にチョット味わいたいなと思ったことから始まった。

うぐいす色の抹茶ラテ。

普段は抹茶ラテなど飲みもしないのに、隣の人がオーダーした抹茶ラテの色が美しかったので便乗したのが本当のところ。

濃い抹茶の粉にミルクを混ぜ合わせると、うぐいす色になる抹茶ラテ。
日本のものなのか外国由来のものなのかとも思う。
これも融合。
オリーブ色とかグリニッシュブラウンではなく、うぐいす色。

抹茶ラテの色がうぐいす色だと世界中の人が言うようになれば面白いのになと思った。

そして、さくら色とうぐいす色が重なると、桜餅を連想する。
結局やっぱり花より団子なのだろうか。

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