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選挙期間中に考えたこと

参議院選挙に行ってきました。
Twitterのタイムラインには政治に関心のある方が多いので、これまではなんとなく投票していた自分も、いろいろ調べて考えて投票してきたわけです。やっぱり周りの環境って大事ですね。いいなと思った人をフォローすると、自分もその人たちに近づいているような気がします。

選挙権を得たばかりの自分はマジで政治に関心がなかったのですが、周りではとりあえず選挙には行こうみたいな空気がありました。そんなわけで、とりあえず近くの保育園に顔を出してみて、サイコロで決めるくらいのノリで投票してました(怒られろ)
無知な自分がうわべだけの公約や世間の評判に流されてこの国に悪い影響を与えることを避けたかったからというのが正直なところです。興味がないので情報を集める気はないけれど、かと言ってこの国を良くしたい気持ちがないわけでもない。そんな状態です。

で、そこから5年経っていま23歳なんですけど、最初に書いたような理由で少しだけ政治への興味が湧いたのです。選択的夫婦別姓がどうのこうの、原発がどうのこうの、性的同意年齢がどうのこうの。SNSで知り合った賢い方々が、この国にあるいろんな問題について真剣に考えていました。閉じられた世界で過ごしているうちは気づけなかったことです。

興味を持ったとはいえ未だ浅い理解ですが、それぞれの問題に対して自分の中で意見を持って、自分と同じ方向を向いていそうな政党、政治家さんを探して投票してみました。
これが案外たのしいことなんだと感じたと同時に、こうやって悩んで決めた1票とサイコロを振って決めた1票が等価であるとは思えず、少し悲しい気持ちにもなりました。

たとえば理解度テストみたいなものをして票数に重みづけしたらどうかとか、たとえば年齢や性別などのパーソナリティによって補正を加えたらどうかとか、そんなことを考えるようになりました。しかし、そんなことは全くもって現実的ではなく、そもそも受け入れられるものではないように思います。そこには少なからず「これだけ考えて導き出した自分の答えが正しいのは当然だ!」という意志がありますし、そんなのは民主主義への冒涜ですからね。仕方がないので、さらに良い政治体制が生まれてくることを短冊にでも書いておきます。

そんなことを考えていたとき、ガーシーさんの当選が発表されました。芸能界のゴシップをYouTubeで話す人ですね。当選した暁には芸能人の名前を出してなにかしらを発表する!みたいな公約を掲げていた、と聞きました。公約は有権者を幸せにする約束みたいなものなので、当然、求める人が多ければ票が集まりますね。しかしそれを参議院選でやるの?というところは疑問が残りますが。
ガーシーさんを支持しているのは40,50代の男性が多いと聞きます。彼らの期待は「働かない議員を暴露してやれ!」みたいなものだろうと想像がつきますが、そもそも私怨でYouTubeを始めたような人の言っていることを信用できるのか?というのはしばらく考えているポイントです。あることないこと言ったもん勝ちですからね。

この結果を見ると、我が国の選挙は「有名人や広告が上手い人が勝つゲーム」の色が濃くなってきたように思えます。ブランドみたいなものですね。インターネットの世界で溢れまくった情報の中で確実に正しいものを見つけることは不可能です。僕たちは日々生きていくなかで触れてきた情報からでしか物事を判断できず、その判断がたくさん集まって国の行く末が決まります。
陰謀論というわけでもないですが、情報を操作する何者かが仮にいた場合、僕たちは完全に閉ざされてしまいます。太陽が地球の周りを回っていることが常識の世界に生まれたら、僕たちもそれを正しいことだと信じるしかないわけです。

こんな世界のこんな選挙システムに意味なんてあるんだろうか、と思ってしまいますが、必死になって考えた末の1票には票数以上の価値があるのだと信じ、これからも勉強を続けていこうと思います。

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