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鬼滅の刃の映画無限列車篇、ついに見ました。

アマゾンプライムでシーズン1をすべて見終わり、9日、映画を見てきました。

10月からやっているし、平日の午後ですからさすがにガラガラ。それなのに、私の席の前に帽子を被った男性が座っていました。上映が始まっても帽子の頭がちょっと画面にかかる感じ。まあ細かいことは気にせずに映画の世界に入っていきましょう。

画面がとても美しい。日本の山野、田園、雪の森の様子はアニメというより4K映像のような明晰さ。テレビと違います。黄色い少年の泣き叫ぶシーンもかなり少なく、おちゃらけはかなり控えめ。

キャラクターの意識外精神世界へ入っていくところが印象的でした。煉獄杏寿郎は文字通り煉獄。「燃える男」そのものということでしょうか。一方炭次郎はまるでウユニ湖の湖面と空。そして気候は穏やかで暖か。白い雲はあるが、一点の曇りもない。

そんな画像以上に印象的なのが、煉獄杏寿郎の言葉なのでしょう。

「老いることも死ぬことも人間という儚い(はかない)生き物の美しさだ」

己の使命のため、「理想の強さ」を追求する「柱」でありながら、「老いも死も」人間の美しさだと言い切ります。

これは、仏教が武士道に授けたものに通じるかもしれません。

「仏教は武士道に運命を穏やかに受け入れ、運命に静かに従う心をあたえた。具体的にいうならそれは危難や惨禍に際して、常に心を平静に保つことであり、生に執着せず、死と親しむことであった。」(「武士道」新渡戸稲造著 岬龍一郎訳 PHP文庫)

煉獄杏寿郎の母のセリフですが、
「弱き人を助ける人(こと)は強く生まれた者の責務です」

「ノブレス・オブリージュ」、直訳すると「高貴さは(義務を)強制する」一般的に、財産、権力、社会的地位の保持には義務が伴うことを指す(WIKI情報)に通じるものがありますし、武士の子供が小さいときから教え諭された「弱い者いじめをするな」からすれば、やはりこれもまた「武士道」に通じるところがあります。そして煉獄杏寿郎は、映画の中でそれをやり遂げます。

「自分の心のまま正しいと思う道を進むよう伝えてほしい」

これは、杏寿郎が自分の弟へ伝えてほしいと思った言葉ですが、「自分の心」を知ることはなかなか難しいことです。少なくとも、自分(兄)や父の期待を気にしなくてよいというなのでしょう。

このように、画像も美しく、印象に残る言葉もたくさんありましたが、残念ながら泣けませんでした。一緒に行った嫁さんも泣いてませんでした。嫁さんの友人からも私の友人からも「号泣必至」と聞いていたのですが・・・