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日本語指導が必要な外国人児童生徒 日常会話はできるのに、授業についていけない児童生徒をどうすればよいのか

最新である平成30年のデータで、日本語指導が必要な外国籍の児童生徒数は約4万人います。平成26年2万9千人、平成28年3万4千人とだんだん増えています。

4万人の内小学生は2万6千人、中学生は1万人、高校生は3千6百人。

母語別には、ポルトガル語1万人、中国語9千6百人、フィリピノ語7千9百人、スペイン語3千8百人、ベトナム語千8百人となっています。

彼らの多くは、日本で暮らしていますから、日常会話は日本語で自然にできているのですが、授業で使う日本語、教科を学習する日本語が理解できず、学習が進まないという大きな問題があります。

日本語でできなくても母語でできれば問題は少ないのですが、母語でも学習が難しい場合があります。

しかも、生活言語能力は2年ほどで習得可能ですが、学習言語能力は習得に5~7年かかるので、そこに決定的な差があるのです。

一般論としてはそうだとして、子どもの発達状況には個人差が大きくあります。それぞれの子どもにどう対応したらよいのか、めやすとなるものがあるのかというと、実はDLA(対話型アセスメント)というものが既にあるのです。

ヒューマンアカデミー社、教育実践ⅡのMO先生の講義で勉強しました。

DLAのねらいは、まさに、日常会話はできるが、教科学習に困難を感じている児童生徒を対象としています。児童生徒が何をどのように学んでいるかを知ることができ、効果的な学習支援の指導計画を作ることにより、こどもたちの学習意欲を喚起し、学習意欲を高めることが可能になります。

DLAはいわゆる従来型の紙筆テストや集団テストとは異なり、むしろ、テストの実施過程そのものを学びの機会として捉えるところに特徴があります。

一番早く伸びる「会話力」を使って、紙筆テストでは決して現れることのない、潜在的な力を引き出します。そのため、DLNの活用方法は対話型を基本とします。それは指導者がこどもたちに向き合う大切な機会(対話重視)であると考えるからです。

これは、「日本語指導が必要な児童生徒」の指導について豊かな経験をもつベテランの先生のノウハウの集積のようなものであり、それがひとまとめの「キット」となっていて、評価や対応策も示されることで、「誰でも」活用できるものとなっていると感じました。

あとは、これがしっかり運用できているかということですが、その状況については、次回の授業でお聞きしてみたいと思います。