やめ先!!
クラス発表が終わり子どもたちを連れて教室に入っていく。ここからはもう1人だ。
子どもたちにお決まりの、黒板に自分の名前を書いてあいさつした。
「坂倉圭祐です。よろしくお願いします。」
「先生はこの春大学を卒業して初めて先生になりました。皆のこと、この学校のこと、みんなより知らないことが多いのですが精一杯頑張るのでよろしくお願いします。」
と挨拶をし、その後子どもたちに一人ずつ自己紹介してもらった。子どもたちは5年目の慣れ親しんだ友達に何度目かの自己紹介を、何も言わずに始めてくれた。
その中で印象的だった児童が1人、口唇裂症の児童が、
「僕は、お笑いが好きです。でもこんなんで変なしゃべり方をするかもしれないけど、よろしくお願いします。」
彼の芯の強さを感じた。このタイキとは卒業後もこの先長い付き合いとなっていく。
40人全員の挨拶が終わりといいたいところだが、5年3組は39人で過ごすことになる。4年生から不登校になってしまったアヤがこのクラスには在籍している。
始業式の日は、この自己紹介、写真撮影、など午前中の時間が瞬く間に過ぎていった。
子どもたちの初日が終わり持った感想は「5年生は立派な個性があり、もう、子ども扱いしてはいけない。」
これが正直な感想であった。
ここから怒涛の日々が始まっていく。
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