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鶴居村移住&テレワーク推進協議会

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北海道阿寒郡鶴居村。人口約2500人の村ですが自然に溢れとっても豊かな魅力あふれる村なんです。2020年6月より村民として暮らし始めたので、鶴居村の様子や、これから鶴居村を拠点に…
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#地方移住

ツルイの小屋だより①

 ▪️某月某日   森と湿原の地に住んでいる。表向きには私設図書館を運営していることになっているが、開館休業状態で日々司書として、来るあてのない客を待ちながら机に向かい取りとめもない妄想を膨らませている。つまり表向きは暇な私設図書館司書だが、裏でも同じ暇な司書なのである。  人口2500人の村でそもそも私設図書館の需要などほとんどないことは初めから薄々分かっていた。村の図書館ですらそれほど使われていないのに、わざわざどこの馬の骨が運営しているかわからない私設図書館に誰が足を運

オススメの辺境エッセイ

 題名は「ここは、おしまいの地」。帯には「文化も娯楽もない場所に生まれて」。著者はネットから出てきた私小説風エッセイストのこだま氏だ(たぶん道南で暮らしているのだろう)。前作のタイトルはエグくてここに記載できない(内容は切実なのですが)。  辺境で暮らす同時代の人々の思いは、なかなか伝わりにくい。平安時代に蝦夷に住む人々の生活や心情が宮廷人には理解するすべがなかったと同じことで、メディアが発達した令和の今日でも、やはり田舎の現実は届いてはいない。関心がないから? それもある

DOOTOOスタイル①

 鶴居が位置する道東エリアは、夏は涼しく冬は極寒の独特な気候と日本離れした自然環境を有する地域として知られています。  日本離れした自然といいましたが、それには理由があります。今から4万年ほど前に始まる後期旧石器時代には、北海道はアジア大陸と繋がり、半島を形成していました。「古北海道半島」です。サハリンや千島半島、北アジアと類似した気候で、針葉樹林が植生のほとんどを占めていました。よく北海道は大陸的と言われることがありますが、そもそも大陸の一部だったのです! このアジア大陸

移住者インタビュー①板さん夫婦

 新型コロナがいっこうに終息の兆しを見せない中、都市部で人口変動が起きている。転入超過だった東京都の人口がコロナの影響受け、毎月3,000人前後の転出超過となっている。多くは千葉、埼玉、神奈川など東京近郊への移住だ。  しかしテレワークを勧める企業も増え、月に数度の都内出勤なら交通の便は少し悪いが家賃が安く子育てもしやすい都市部近郊に引越そう、と決断した勤労世帯が移動し始めているようだ。 そんな東京脱出組の中には、どこでも仕事ができるなら、いっそ「ど田舎」に引越そうと考える

辺境と都会をかき混ぜる

 いきなりですが、移住について考えてみましょう。移住とは移動の自由があって可能となります。当たり前だ! すみません、ですが当たり前のことこそ、重要なのです。  この国では移動の自由は権利として保証されています(中国などは今でも田舎から都市への移住は制限されています)。つまり、どこに行き、どこに住んでも自由であり、誰に文句を言われることもない権利なのです。その結果どうなったか。  都市に人口が集中することになりました。 説明するまでもないでしょうが、都市には様々な機会があり、

辺境について考える

 辺境とは「中央から遠く離れた場所、くにざかい」のことだ。例えば宮本常一の『辺境を歩いた人々』で取り上げられた辺境は、八丈島や北陸、蝦夷、沖縄などで、どれも中央から遠く離れている。ここ蝦夷はつい最近まで正確には日本に属していなかった事実に驚くべきだろう。  150年前にようやく和人が移住し始めた蝦夷、つまり北海道の、そのまた東のハズレに位置するこの地は辺境以外のなにものでもない。ということは、いまだ開拓途上だともいうことができる。戦後は終わった、かもしれないがこの地ではまだ

ここは、なんて呼べばいいの? 2

 ここ鶴居村は酪農の村だから農村という表現が相応しいように思えるが、60数年前にここで生まれたものとしては、「陸の孤島」という当時の表現が忘れられないでいる。今ではコンビニも村の中心部に出店し、「孤島」という表現は相応しくないだろうが。   ネットで注文すれば宅急便がありとあらゆるものをすぐに届けてくれる。このサイトも光ファイバー環境が完備されているからサクサク見たり編集したりできる。便利この上ない。  しかしデニウス・ロキ(地霊)ではないが、この土地の歴史である「辺境性」

ここは、なんて呼べばいいの?

              森の中を歩くと、よい考えが浮かぶものだ                        (15世紀の吟遊詩人)    田舎、地方、僻地、辺鄙、田園など都心でも郊外でもない、人口の少ない集落を指す言葉はいろいろあるが、どれもしっくりこないと感じるのは自分だけではないだろう。最近は差別的ニュアンスがあるということなのか「田舎」という言葉は公には使われる機会が少なくなっているようだ。地方というと地方都市も想像される上に、どこか堅苦しいイメージがある。僻地も

鶴居村で地域おこし協力隊を募集中

第2回目の鶴居移住&テレワーク推進協議会の打ち合わせが終わり、活動内容を少しずつでも発信していこうという事になったので、noteを使って鶴居村情報を更新していこうと思います。 最近のTOPIXの1つは地域おこし協力隊の募集! 地域おこし協力隊とは? 地方移住を希望する人の問題の一つが「仕事」です。 リモートワーク・テレワークがコロナのお陰もあって後押しされたことによって、どこでも働けるという人は少なからず増えているとは思うんですが、世の中の大多数の方がそうではないのが