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【#短編小説】鎌、全覧ならざるを得ず

 れん全覧ぜんらんならざるをず。

 ざんするはけいどんしてはれい

 烙印らくいんとおがされおりて、さばきすけらぬ道色どうしきしゃがちりぢりなりむせわたとりて。
 ゆめか、やぶれたみやびのかいざいつちて。


 きんかがやきざるをず。

 夢見ゆめみつみしてふく

 さいけのなげ日々ひびらずどく呪詛じゅそなりてせぶないなぜのわれしん川沿かわぞいの異詞いし
 つめつちか、くずれたしずかのさいざいに轟轟ごうごうて。


 鳥空概ちょうくうがいましてれから、いまいくら、までぞいく数々かずかずとりしたかしずしか。
 だれはかり、だれそはかる。
 すいずいのかん墓在遺はかあいて、逆在遺さかあいて、すくいのテい。
 
 今日きょうなきひとに、亜斜奴螺あしゃどらせきえずしか。
 ただびと死寸しずんたい侮辱ぶじょくとえられらずしか、おのがばに宇宙そらいどむし才人さいじんとすち。

 れ。

 れ、貴様たっとざまびけものあらず、血一雫ひとしずくたりともさいざせず。してさいざせず、だかさいざせず。

 どく呪詛じゅそなりて。
 どく呪詛じゅそなりて。
 どく呪詛じゅそでぬ者効じゃきかとがす。
 ガ、せずちのとしょうぜ。
 ものこそたれ、さいざせずものこそたれさいざせず。
 さすどれとさいさしの判別はんべつおこなわれとし、すくいたる、かたちありてす。

「命のかけ方は二つ存在した。死を伴うか、死に抗うかである」

 れん全覧ぜんらんならざるをず。
 くうえ全覧ぜんらんあとるかならなし。
 さいざせず。
 ガ、いて、全覧ぜんらんせ。
 全覧ぜんらんずしとも、めいつづけきと。
 さいざせず。
 
 不定崩ふていほうようとも、ゆめゆめ、現実夢げんじつゆめどちとさててかも、ねと願神がんじん占めるべとなく。
 さいざせず。

 人成ひとなりなく狂暴くるあばれりてさいざせず、だか世斜者よななめじゃさいざせず。

 邪視払じゃしはらつちにぎれ。
 邪視払じゃしばらつちにぎせ。
 してさいざせず。
 そのしん
 よ。
 一片鎌ひとひられんとあれ。

『鎌、全覧ならざるを得ず』終


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