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プログラミングを身につけるには

ITサポーターTsuchidaの土田です。前回は就職の経緯を書きましたが、今日は実際に就職してからのことを書きます。

私が最初に就職した会社は、親会社が重工業メーカの子会社で、親会社のシステム担当者とともにシステム開発・保守をしていました。入社して2ヶ月ほどプログラミングの研修があり、その研修でフローチャートの書き方、コーディング、コンピュータの使い方、デバッグを学びました。

私が就職した1986年の頃はコンピュータといえば汎用コンピュータと呼ばれる大型コンピュータで、コンピュータにつながるダム端末からTSS経由で操作するものでした。プログラム言語は当時もっとも使われていたCOBOLという言語です。その時使っていたコンピュータはNECのACOS-6というOSを使っていて非常に使い勝手の悪いOSでした。

2ヶ月の研修が終えたところで、研修通りの簡単なプログラムなどなく、最初はそれなりに時間がかかりました。ところが3カ月もするとだんだん慣れてきて割と早くプログラミングができるようになります。他の人のプログラムも見ることができると新しい発見があって、今度このやり方をやってみようと他の人のいいところをまねるようになります。私がこの時学んだのは、目的にたどり着くにはいろんな方法があって、どの方法をとっても結果が正しければ正解だということ。ただし同じ正解を出すにはわかりやすい方が望ましいんだということも。プログラムが組めない人間の特徴は、目的が理解できないまま手段である方法に拘るのです。結構日本人にこういうタイプの人は多いです。

その後私はシステム開発を9年くらいやって、プログラム言語はCOBOLとRPGを使って、印刷帳票フォームをページプリンタとラインプリンタをやったくらいで、その後20年近くプログラム作成から遠のいていました。ただ簡単に作成できるExcelマクロやAccessモジュールやHTMLは必要に応じて作るくらいです。若い頃に身につけたプログラム言語は今となっては時代遅れです。

4年ほど前にCSVのツールを作る必要があり、VisualStudioという開発環境でプログラムを作ることになりました。COBOLやRPGとは全く違うのですが、Excelマクロの知識とネットでいろいろなサイトの情報を組み合わせたら、それなりのツールが出来上がりました。古いプログラム言語を知っていても、そのプログラム言語自身は役立たないんですが、当時身につけたアルゴリズムとか基本的な変数・条件判定・ループ・配列などの知識が意外と役立って、案外できるものだと自分でも感心しました。

若い頃にプログラミングを身につけたことが、自然とコンピュータってこう指示すれば動いてくれるというのが体に染みついているのです。それとともにプログラム開発から遠のいたときにシステム運用支援のおかげで、エンドユーザはこういうことに困っているということも理解できたのです。

私の今作っているツールは現役のプログラマーから見たら汚いコードなのかもしれません。ただきれいなコードを書いたところで、エンドユーザに使ってもらえないプログラムなら意味がないのです。プログラムはエンドユーザの現場で使えて初めて役立つものなので、プログラマーの拘りだけでは単なる自己満足に過ぎないのです。日本のプログラマーってエンドユーザから遠い存在のため、スキルがあってもエンドユーザが望んでいるツールを作ることができないのです。

プログラマーをディスっている展開になりましたが、日本人はもっとプログラミングを身につけるべきだと思っています。特に事務作業で効率化をしたいのなら、効率化したい本人が身につけるのが一番です。なぜなら、プログラミングを身につけるには、こういう処理をプログラミングしたいというものを欲求が大事です。この処理のために何が必要で何をしなければいけないかを考えます。今はネットでいろんなプログラミングのサンプルがあるので、そのサンプルを組み合わせると案外簡単にプログラムが完成します。

日本のITが世界から遅れをとっているのは、業務の現場の人がプログラミングを知らないからです。プログラミングのスキルも深くなくていいので、多少知っているだけでシステムベンダと対等に話ができるのです。AIやDXを導入するにはある程度のプログラミングの知識があるとスムーズに導入できます。どんな簡単なものでもまず作ってみるというのが、プログラミングを身につける近道です。プログラミングでちょっと壁に突き当たったら、ITサポーターTsuchidaの土田が相談にのります。

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