前回の記事「簡単なプロンプトで質の高い長編小説を量産する方法の紹介」で、AIで質の高い小説を生成するコツはガチャであり、小説のアウトライン作成についても、たくさん生成して、その中から最良のものを選び出すのがよいという話をしました。そして、この作業はAIで自動化が可能だと言いました。
これを踏まえて、今回は、ガチャ方式による小説のアウトラインの自動生成の方法について解説します。
1.5つの小説アウトラインの同時作成
ガチャ方式を利用するには、一度に沢山のアウトラインを作成する必要があります。今回は、同時に5つのSF小説用のアウトラインを作成します。
Claudeの回答は以下の通りです。
(1) 「量子の舞踏」
(2) 「銀河の守護者たち」
(3) 「時の囁き」
(4) 「虚構世界の探究者」
(5) 「遺伝子の反逆」
2.小説アウトラインの評価基準の作成
5つの小説アウトラインを評価して、最良のものを選び出すために、先ずは評価基準を作成します。
Claudeの回答は以下の通りです。
小説アウトライン評価基準
3.5つの小説アウトラインの評価
上記2で作成した評価基準に基づいて小説アウトラインを評価し、点数を付けます。
Claudeの回答は以下の通りです。
5つのSF小説アウトラインの評価結果
(1) 「量子の舞踏」
(2) 「銀河の守護者たち」
(3) 「時の囁き」
(4) 「虚構世界の探究者」
(5) 「遺伝子の反逆」
4.100点を取れるような小説アウトラインの作成
この評価基準で100点満点をとれるような小説アウトラインを作成できないか試してみます。
Claudeの回答は以下の通りです。
100点を目指すSF小説アウトライン
5.小説アウトラインのブラッシュアップ
上記4の小説アウトラインを採用することにし、さらに良いものとなるようにブラッシュアップします。
Claudeの回答は以下の通りです。
最高峰を目指すSF小説アウトライン
6.小説アウトラインを使用した原稿の執筆
実際に上記5の完全版アウトラインを使用して第1章の原稿を執筆します。
Claudeの回答は以下の通りです。
第2章以降は「続けて、完全版アウトラインに基づき第2章の原稿を執筆してください。」というような指示でClaudeに原稿を生成してもらいます。
第10章まで完成した内容は、以下の記事をご覧ください。
量子力学と意識の問題をテーマとした約1万8000字のSF小説です。
特にテーマを設定しないで、ClaudeにSF小説を生成させると、ストーリーが似たようなものになりがちです。これを避けるためには、あらかじめテーマを設定してからアウトラインの作成を指示した方がよいかも知れません。なお、テーマについても、Claudeに複数のテーマを提案させることができます。
また、ある程度、情景描写や人物描写はできていますが、ストーリーの構成がまだ甘いようです。読者が納得し、感動できるようなストーリーを作成するには、さらに工夫が必要です。
7.ショートストーリーからのアウトライン作成
アウトラインの作成方法として、先にショートストーリーを作成して、そのショートストーリを基に長編小説用のアウトラインを作成する方法があります。以下にその実例を掲載します。
Claudeの回答は以下の通りです。
ストーリーを改善するために以下のように指示します。
Claudeの回答は以下の通りです。
人間ドラマ的な要素が追加され、最初のストーリーよりは改善されたと思います。このショートストーリーを基に、長編SF小説用のアウトラインを作成します。
Claudeの回答は以下の通りです。
実際にこのアウトラインを基に第1章の原稿を作成してもらいます。
Claudeの回答は以下の通りです。
現時点では、AIを利用して質の高い小説を書くには、まだ課題がありますが、今後も、より質の高い小説を作成できるように作成手法やプロンプトをグレードアップしていきたいと思います。