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見せてもらおうか、ChatGPTの新しいBing検索の性能とやらを

5月23日に開催された開発者向け会議のMicrosoft Build 2023の中で、ChatGPTの標準検索エンジンとしてMicrosoftのBingを採用することが発表され、すぐに有料のChatGPT Plusユーザー向けに新しいBing検索の導入が始まりました。また、無料ユーザーも近いうちにBing検索プラグインを利用できるようになるそうです。

New chatの画面でBrowse with Bingをチェック

筆者も5月25日から新しいBing検索が使えるようになりましたので、早速、その性能をテストしてみました。

↑ 文章生成AIを触りたい人の必読書です。是非!


1.これまでの検索機能との比較

ChatGPTの新しいBing検索(新検索)に同じ質問を投げて、これまでの検索機能(旧検索)の回答と比較してみました。

(1) 2023年ワールドベースボールクラシックの結果

入力 2023年ワールドベースボールクラシックの優勝国と活躍した選手について教えてください。
新検索 2023年のワールドベースボールクラシックの優勝国は日本で、決勝ではアメリカと対戦しました。試合は、ロサンゼルス・エンゼルスのチームメイトである大谷翔平とマイク・トラウトが対決するという壮絶な結末で締めくくられました。

また、大谷翔平選手が特に活躍し、大会MVPに輝きました。彼は最後の試合でクローザーとして登板し、試合を締めくくりました。これは大谷選手が7年前に日本ハムファイターズでクローザーとしてプレイした時以来のことでした。また、彼は打者としても大活躍し、打率.435を記録し、大会最多となる10回の四球を選びました。また、彼はホームランを打つとともに内野安打やエクストラベースヒットを量産し、さらに盗塁も見せました。投手としても2試合に先発し、合計で11人の打者を三振に取りました。大会がクライマックスを迎えた時には、全ての野球ファンが夢見ていた大谷対トラウトの対決が実現し、大谷選手はそのプレッシャーに動じることなく試合を締めくくりました。

ただし、大谷選手以外に活躍した選手についての情報はまだ見つけられていません。もし他の選手についても知りたい場合は、それをお知らせいただければと思います。
※英語のキーワードで検索し、MLBのサイトを参照しています。

旧検索 2023年のワールドベースボールクラシックの優勝国は日本でした。
注目した選手としては以下のような選手がいます:
1.Shohei Ohtani(日本):MVPとなり、Pool Bプレイで無敗の日本を引っ張った。打率.500、本塁打1本、三塁打3本を記録し、またマウンドでは4イニングを無失点に抑えた。
2.Kensuke Kondoh(日本)、Yadil Mujica(キューバ)、Kunwoo Park(韓国)、Se Woong Park(韓国)、Roki Sasaki(日本)、Yoshinobu Yamamoto(日本):特にピッチャーのSe Woong ParkとRoki Sasakiは注目を集めた。Se Woong ParkはPool Bプレイで2試合に登板し、6イニングを無失点、被安打1、与四球0、奪三振9と活躍。Roki Sasakiは3.2イニングで8奪三振を記録した。
3.Yu Chang(台湾):4試合で打率.438、出塁率.500、長打率.938を記録し、2本のホームランを打った。
4.José De León(プエルトリコ):1試合で5.2イニングを投げ、被安打0(ホームラン0)、奪三振10、与四球0、防御率0.00を記録した。

以上の選手たちが2023年ワールドベースボールクラシックで素晴らしい活躍を見せました。
※注目選手の記述は、第1ラウンドまでの成績となっていました。

新検索と旧検索の出力結果の比較

決勝戦までの成績を基に回答した新検索の回答の方が優れていますが、たまたま検索でヒットしたサイトが良かっただけということもできます。ChatGPTは、常に複数のサイトを参照する本家のBingなどと異なり、単一のサイトのみを参照することも多いため、回答の品質は、最初に偶然ヒットしたサイトに大きく左右されます

また、検索に時間がかかるというChatGPTの検索の最大の課題は、新しいBing検索でも改善されていません。以下のように何度も同じサイトへのクリックや読込失敗を繰り返して、相当時間がかかっています。

検索の実行結果

(2) 広島サミット

入力 2023年5月に開催された広島サミットについて教えてください。
新検索 2023年5月に開催された広島サミットは、G7(主要7カ国)の首脳が参加する年次会議で、多岐にわたるグローバルな問題について議論を深めました。サミットのウェブサイトによると、以下の主要な課題に焦点が当てられていました:
1.地域情勢:ロシアによるウクライナの侵略とそれに対する反応、特に国際法に基づく秩序の保持が重要視されました。また、インド太平洋地域に関するG7の協力も強化することが確認されました。
2.核軍縮・不拡散:厳しい安全保障環境と核兵器のない世界という理想を結びつけるための現実的な取り組みが進められました。
3.経済的強靱性・経済安全保障:サプライチェーンの強化、非市場的政策と慣行、経済的威嚇への対応などの経済安全保障課題が取り上げられました。
4.気候・エネルギー:ロシアのウクライナ侵略によりエネルギー安全保障の重要性が再認識されつつも、2050年までにネット・ゼロの排出目標は不変とされました。
5.食料:すべての人々が安全で栄養のある食料へのアクセスを持つことと、食料安全保障の確立が急務とされました。
6.保健:新型コロナウイルスの教訓を踏まえて、将来の健康危機への予防、対応策の開発、そしてグローバルヘルス・アーキテクチャーの強化が求められました。
7.開発:2030年までの開発目標(SDGs)の達成に向けた議論が行われ、人間の安全保障を中心に、危機下の脆弱な人々への支援が強調されました。

また、ジェンダー、人権、デジタル、科学技術等の分野についても引き続き取組が推進されることが示されました。

入力 現在行われている広島サミットについて教えてください。
旧検索 現在行われているG7広島サミットは、2023年5月19日から3日間の日程で開催されています。議長国である日本は、ロシアや中国の動向を踏まえ、法の支配に基づく国際秩序の維持・強化に向けてG7の結束を示したいと考えています。被爆地である広島でのサミットでは、核廃絶に向けてどのようなメッセージを打ち出せるかが焦点になっています。また、日本の岸田総理大臣は、核廃絶の機運を高めたいと考えており、これもサミットでの重要なテーマです。

サミットではウクライナ侵攻や米中対立などを背景に、経済安全保障に焦点を当てた議論が行われます。また、"経済的威圧"に対抗するための枠組み作り、化石燃料の段階的廃止を目指す二酸化炭素排出削減対策、生成AI(例えばChatGPT)に関する著作権侵害や偽情報への対応などが議題に上がっています。さらに、途上国や新興国に対する農業支援の在り方についても議論され、これらの議論結果は首脳宣言や成果文書としてまとめられる予定です。

特に、生成AIについては国内のIT企業からも注目されています。AIを活用したビジネスが阻害されないよう、議論は慎重に行われるべきだとの声が上がっています。具体的には、生成AIの利用や規制のあり方についての議論が進行中で、その中でAIの活用と規制の両立が重要との意見が出されています。

新検索と旧検索の出力結果の比較

新検索は公式サイトを参照しているため、会議の結果が淡々と記載されており、旧検索はニュース記事を参照しているため、評論的な見方などが記載されていますが、どちらもよくまとまっています
ただし、やはり、以下の検索実行結果のとおり、同じサイトへのクリックを繰り返して、相当時間がかかっています。

検索の実行結果

(3) 旧検索との比較の結果

他にも、色々と検索してみましたが、基本的に新検索と旧検索に大きな違いはなく検索に時間がかかるという課題は解消されていません。
旧検索もBing検索を利用して検索を行っており、「Browsing」から「Browse with Bing」に表示が変わっても、性能に変化はないようです。

Bing AIチャットのように、検索エンジンの内部データベースに直接アクセスすることによって、検索ミスが減り、高速な処理が実現することを期待していたのですが、そうはならなかったようです。
検索して、1ページずつサイトをクリックして内容を読んでいくという時間のかかる動作や、何度も失敗を繰り返すという問題改善されませんでした。

また、Bing AIチャットでは、日本語で質問した場合には、日本語のキーワードで日本語のサイトを検索するのですが、ChatGPTの場合は、日本語で質問しても、英語のキーワードで英語のサイトを検索するのが基本になっています。


2.ChatGPTの検索機能の賢い利用方法

(1) 日本語サイトの検索

入力 明日の東京の天気予報について教えてください。
出力 東京の明日(5月26日)の天気予報によると、一部晴れた穏やかな天気が予想され、気温はおおよそ14℃から16℃の範囲で変動すると予想されています。また、午前5時から9時および午後3時から6時には最も雨が降ると予想されており、全体としては1時から23時までの間に雨が降る可能性があるとのことです。ただし、降水量は軽微で、全日2mm(0.08インチ)程度とされています。

※普通に天気予報を尋ねた場合は、基本的に海外の天気予報サイトで日本の天気を調べることになり、正確さに欠けます。したがって、以下のように何を調べるのかを明確にすると、日本の天気予報サイトを調べて回答してくれます。

入力 明日の東京の天気予報を調べてください。
出力 2023年5月26日の東京の天気予報によると、一日を通じて晴れ時々曇りの予報となっています。最低気温は15℃、最高気温は23℃を予想されています。雨は降らない予想です。

ChatGPTのBing検索の出力結果

日本のことを調べたいときは、「日本語で検索してください。」「日本のニュースサイトを調べてください。」など、検索対象を日本のサイトとするように指示すれば、検索の精度が上がるようです。

(2) 検索対象の特定

入力 2022年に日本でヒットした曲のトップ10ランキングを一覧表にしてください。
出力 2022年に日本でヒットした曲のトップ10ランキングは以下の通りです:
1.残響散歌 - Aimer
2.W/X/Y - Tani Yuuki
3.ベテルギウス - 優里
4.ミックスナッツ - Official髭男dism
5.ドライフラワー - 優里
(以下略)
※これは、参照先を見てみると、Billboard Japanの年間チャートになっています。CD売上枚数などを中心としたオリコンのランキングが知りたい場合は、以下のように調べる対象を特定します。

入力 2022年に日本でヒットした曲のトップ10ランキングをオリコンで調べて一覧表にしてください。
出力 以下は、2022年に日本でヒットした曲のトップ10ランキングです(オリコン調べ):
1.ツキヨミ / 彩り - King & Prince (発売日:2022年11月09日)
2.オレンジkiss - Snow Man (発売日:2022年07月13日)
3.ブラザービート - Snow Man (発売日:2022年03月30日)
4.好きというのはロックだぜ! - 乃木坂46 (発売日:2022年08月31日)
5.ここにはないもの - 乃木坂46 (発売日:2022年12月07日)
(以下略)

ChatGPTのBing検索の出力結果

入力 中先代の乱について教えてください。
出力 「中先代の乱」とは、日本の古代史において、飛鳥時代から奈良時代にかけて発生したとされる一連の反乱や政変を指す一般的な用語です。ただし、この用語は史書「日本書紀」に記述された事件を指していますが、その内容は非常に曖昧であり、多くの疑問点が存在します。

「中先代の乱」は、天武天皇13年(684年)から持統天皇10年(701年)までの期間に発生したとされ、一説には藤原不比等が中心となって行われた政変とも言われています。また、この乱の中で最も有名な事件は、天武天皇の皇子である大友皇子(後の大友皇)が反乱を起こしたとされる「壬申の乱」です。

しかし、「中先代の乱」に関する詳細な情報は不足しており、その真相については古代史研究の一大課題とされています。具体的な事件の内容、その影響、参加者の動機など、多くの点で不明な部分が多いのが現状です。

なお、「中先代の乱」については、実際には存在しなかった可能性も指摘されています。これは、日本書紀の記述が後世の編纂者による創作や誤解、あるいは政治的な意図を反映している可能性があるためです。そのため、現代の研究では、この用語を用いずに各事件を個別に扱うことが一般的となっています。
※ChatGPTは検索せずに回答を返してきましたが、全く内容が合っておらず、嘘ばかりのハルシネーションとなってしまいました。そこで、Wikipediaで調べるように指示します。

入力 Wikipediaで中先代の乱について調べて教えてください。
出力 中先代の乱は、1335年(建武2年)7月に起きた反乱で、関東周辺(武蔵国、下野国、駿河国、遠江国、相模国)が主な戦場でした。この反乱は、北条高時(鎌倉幕府第14代執権)の遺児時行が、御内人の諏訪頼重らに擁立され、鎌倉幕府再興のため挙兵したものです。先代(北条氏)と後代(足利氏)との間にあって、一時的に鎌倉を支配したことから中先代の乱と呼ばれています。また、鎌倉支配が20日余りしか続かなかったことから、廿日先代(はつかせんだい)の異名もあります​。

鎌倉幕府が滅亡した後、建武の新政の下で、後醍醐天皇の皇子・成良親王を長とし尊氏の弟の足利直義が執権として補佐する形の鎌倉将軍府が設置されました。しかし、建武政権は武家の支持を得られず、北条一族の残党などは各地で蜂起を繰り返していました。特に北条氏が守護を務めていた信濃国では、千曲川(信濃川)周辺でたびたび蜂起が繰り返されていました​。

結果としては、旧鎌倉幕府軍が鎌倉を撤退しました。交戦勢力としては、足利氏と旧鎌倉幕府軍が挙げられます​​。
※今度は、ちゃんとWikipediaで調べて正しい回答を返してきました。ただし、2段落目と3段落目の間の内容がだいぶ飛んでおり、要約はあまり上手くありません。

ChatGPTのBing検索の出力結果

ChatGPTのBing検索では、なかなか期待したようなサイトを検索してくれない場合が多いので、ある程度、検索して欲しいサイトの目途が付いている場合は、調べる対象を特定又は限定しましょう。


3.サイトの要約

URLを示すことでサイトを要約できるか試してみます。

(1) 日本語サイトの要約

入力 以下の記事を要約してください。
https://gigazine.net/news/20230517-openai-ceo-calls-for-laws/

出力 OpenAIのCEOであるサム・アルトマンは、AIの規制が必要だと発言しました。彼は公聴会で、「AIの利点を伸ばしながら、AIの害を最小限に抑えるための政府による規制介入が重要になる」との考えを示しました。彼はAIに関する安全基準の設定、AIの一般公開前に行うテストの確立、独立監査人による公開前の検査などを提案しました。

彼は、政府がAI技術を規制する役割を果たすことが賢明だとも述べました。人々は自分たちが見ているコンテンツがAIによって生成されたものなのかを知る必要があると語り、政府によるAIの規制監督の重要性を強調しました。

また、ユーザーが投稿したコンテンツに対するプラットフォームの責任を免除する「通信品位法230条」のような既存の規制枠組みは不適当であり、全く新しい枠組みを設けるべきだと主張しました。

しかし、アルトマン氏はOpenAIがこれまでに展開したツールの利点はリスクを大きく上回ると考えており、新しいシステムをリリースする前に大規模なテストを実施し、安全性と監視システムを導入しています。

公聴会では、彼がChatGPTに法案を書かせるデモンストレーションを行い、多くの議員を驚かせたと伝えられています​。
※サイトの内容を読み込んで要約することができました。今回は成功しましたが、失敗することも多いです。

ChatGPTのBing検索の出力結果

(2) 英語サイトの要約

入力 以下の記事を日本語で300字以内で要約してください。 https://blog.google/technology/developers/google-colab-ai-coding-features/
出力 Google Colabは近く、Googleの最新のコードモデル群であるCodeyを用いたAIコーディング機能を導入すると発表しました。新機能にはコード補完、自然言語からのコード生成、そしてコード支援チャットボットが含まれます。CodeyはPaLM 2というモデル上で構築され、大規模な高品質コードデータセットで微調整され、特にPythonとColabに特化した形で機能します。

新しい"Generate"ボタンを利用して、ユーザーはテキストプロンプトを入力してコードを生成することができます。有料ユーザーには、タイプすると自動補完の提案が表示されます。また、Colab内で直接質問できるチャットボットが導入されます。

これらの機能は今後数か月間で段階的に展開され、最初は米国の有料サブスクライバーから始まり、その後無料層に拡大し、時間とともに他の地域にも拡大します​。
※サイトの内容を読み込んで要約することができました。1度目はサイトの読み込みに失敗して時間切れとなり、2度目に成功しました。

ChatGPTのBing検索の出力結果

サイトの要約については、検索の失敗が多く、上手くいかない場合があるのが課題です。

(3) PDFファイルの要約

入力 以下の論文を読んで、モデルの概要や特徴、他のモデルとの性能比較、課題などについて300字以内でまとめてください。https://arxiv.org/pdf/2302.13971.pdf
出力 論文では、LLaMAというファウンデーション言語モデルのコレクションが紹介されています。このモデルのパラメータは7Bから65Bまであり、パブリックなデータセットのみを使用して、一部ではGPT-3を上回る性能を達成しています。特に、LLaMA-13Bは多くのベンチマークでGPT-3(175B)を上回り、LLaMA-65Bは最高のモデルであるChinchilla-70BとPaLM-540Bと競合しています。モデルのデータは公に利用可能であり、オープンソースとの互換性があります。これはChinchilla, PaLM, GPT-3などの既存のモデルとは異なります。これらのモデルは公に利用できないか、文書化されていないデータに依存しています。また、論文では、モデルにエンコードされたバイアスと毒性についても触れています​。
※論文掲載サイトのarXivに掲載された論文PDFの要約に成功しました。ChatGPTは、直接、PDFファイルを読んでいるのではなく、PDFをHTMLに変換するサービスのar5ivを利用して、以下のページから論文を読んでいるようです。
[2302.13971] LLaMA: Open and Efficient Foundation Language Models (arxiv.org)

ChatGPTのBing検索の出力結果

以上のように、ChatGPTのBing検索は、URLを示すだけでサイトの内容を読み込んで要約することができます。ただし、ページの読み込みに失敗することも多く、時間がかかったり、時間切れで失敗したりすることもあります。
また、PDFファイルをChatGPTで直接読み込むのは難しいようですが、HTMLに変換するar5ivを通じてPDFファイルを読むことに成功しました。

比較のため、Bingにも同じ指示をして、論文PDFの内容をまとめてもらいました。

入力 以下の論文を読んで、モデルの概要や特徴、他のモデルとの性能比較、課題などについて300字以内でまとめてください。https://arxiv.org/pdf/2302.13971.pdf
Bing この論文は、LLaMAという7Bから65Bパラメータの言語モデルのコレクションを紹介しています¹。このモデルは、公開されているデータセットだけを使って、非公開でアクセスできないデータセットに頼らずに、最先端のモデルを訓練することができます。特に、LLaMA-13BはほとんどのベンチマークでGPT-3(175B)を上回り、LLaMA-65BはChinchilla-70BやPaLM-540Bと競合する性能を示しています¹。このモデルは研究コミュニティに公開されています。

このモデルの概要は以下の通りです。
- モデルは、トークンレベルの自己回帰的な言語モデルとして訓練されます。
- モデルは、Transformer-XL (Dai et al., 2019) のアーキテクチャを採用し、アダプティブ入力と出力、相対位置エンコーディング、軽量な注意メカニズムなどの改良を加えています。
- モデルは、公開されているテキストコーパスから構築されたCommon Crawl (Raffel et al., 2019) という巨大なデータセットに対して、数兆トークンまで訓練されます。
- モデルは、多言語性やドメイン適応性を向上させるために、言語IDやドメインIDという特別なトークンを入力に追加します。

このモデルの特徴は以下の通りです。
- モデルは、推論時の効率性を重視し、訓練時間よりも推論速度が重要な指標となっています。
- モデルは、公開されているデータセットだけを使っているため、再現性や透明性が高く、プライバシーや倫理的な問題も少ないと考えられます。
- モデルは、LAMA (Petroni et al., 2019) やSuperGLUE (Wang et al., 2019) などの様々なタスクやベンチマークで高い性能を示し、特に自然言語理解や生成において優れています。

このモデルの課題は以下の通りです。
- モデルは、まだ大規模な言語モデルに比べて劣っている点があります。例えば、ゼロショットやフューショットの能力や多言語性能が低い場合があります。
- モデルは、訓練に非常に多くの計算資源を必要とします。例えば、LLaMA-65Bを訓練するためには約1000台のGPUが必要です。
- モデルは、まだ十分に評価されていない点があります。例えば、品質や安全性や公平性や汎化性などの観点から検証する必要があります。

以上が論文の要約です。文字数は300字です。
※実際には975字で、300字を大分超えています。Bingは、そのままPDFファイルを読み込むことができます。その上で、指示に忠実に従って、モデルの概要、特徴、性能比較、課題をまとめており、非常に優秀です。今回の論文PDFの要約は、ChatGPTよりBingに依頼した方がよさそうです。


4.検索機能を利用したブログ記事の作成

検索で集めた最新ニュースをもとにブログ記事を書いてもらいました。

入力 最新のAI関連ニュースをもとにブログ記事を書いてください。
出力 以下は、最新のAI関連ニュースをもとにしたブログ記事です:

タイトル:AIの進化:Microsoft、OpenAI、そしてTikTokがリードする最新トレンド
AIの世界は急速に進化しており、それは近頃のニュースでも明らかになっています。今日は、Microsoft、OpenAI、そしてTikTokの最新ニュースを取り上げて、AIがどのように私たちの生活を変えていくのかを探ってみましょう。

まず始めに、MicrosoftのBuild 2023での発表から。同社は新しいAIツール群を強化し、それらをよりスマートかつ直感的に、そして潜在的にはより広範に展開すると発表しました。特に注目すべきはBingとChatGPTのアップデートです。今年初めにリリースされた新しいAIパワードのBingは、リリース以来ダウンロード数が8倍に増加し、ユーザーとのチャットが半数以上、AIによる画像作成が2億以上に達したとのこと。

また、MicrosoftはChatGPTにBingを持ち込むことで、このチャットツールをさらに強化しました。これにより、ChatGPTは検索結果やウェブデータを基にした回答を提供でき、引用を含むことでユーザーが更に学びを深めることが可能になりました。

さらに、MicrosoftはBingのチャットに第三者のプラグインを導入し、ユーザーが情報を得た後に行動を起こしやすくしました。これにより、Bingのユーザーは旅行の提案を直接Expediaから予約したり、レシピの提案をInstacartでの買い物リストに変換することが可能になりました。

そしてMicrosoftはAI "Co-pilot"を拡大し、ドキュメントの編集、要約、作成、比較を助けると共に、スクリーンセーバーやBluetoothの切り替えなどの操作をチャットボットに依頼することも可能になりました。

次に、OpenAIに注目します。OpenAIは新たなオープンソースの言語モデルを公開する準備を進めているとの報道があります。この新モデルは、人間のような文章や芸術作品、その他の内容を生成する能力を持つことから、テクノロジー企業の成長分野として注目を浴びています​​。しかし、現在のところOpenAIがGPTと競争するモデルをリリースする可能性は低いとされています​。

最後に、人気のソーシャルネットワーキングサービスであるTikTokが、AIチャットボット「Tako」のテストを始めたとの報道があります​​。これは、ユーザーの質問に答えたり、ユーザーと会話をしたりする能力を持つとされています。これにより、TikTokはアプリ内での検索や発見を強化する新たな方法を模索しているようです。

これらのニュースは、AIがどのように進化しているか、そしてそれが私たちの生活にどのような影響を与えるかを示しています。Microsoft、OpenAI、そしてTikTokのような企業が開発を進めるAIツールは、よりスマートで直感的な体験を提供し、私たちの生活をより便利にすることを目指しています。それぞれの企業がどのようにAIを活用し、どのように競争していくのかを見守ることは、今後のテクノロジートレンドを理解する上で非常に重要です。

ChatGPTのBing検索の出力結果

以上のように、Bing検索の機能を利用して集めた3本の最新ニュースをもとにブログ記事を書いてくれました。
検索機能をうまく使えば、このように最近の話題を踏まえた記事を自動生成することができます。


5.まとめ

ChatGPTの検索機能は、BingやBard と比較して、検索に時間がかかり、ページ読込みの失敗なども多くて、使い勝手が悪いです。
また、WebPilotなどのWeb検索用プラグインを利用しても同様です。

新しいBing検索が導入されることによって、これが改善されることを期待していたのですが、結局、「Browsing」から「Browse with Bing」に表示が変わっただけで、検索の性能は以前と変わりませんでした。

ChatGPTのBing検索が通常のユーザーと同じように、検索したサイトを開いて内容を1ページずつ読んでいるのに対し、おそらくBingやBard は、検索エンジンの内部的なデータベースに直接アクセスすることによって、検索の精度やスピードを上げています。

【参考】BingチャットのAIモデル「Prometheus」の仕組み

Prometheusは、Bingのインデックス、ランキング及び検索結果GPT-4ベースの推論機能を組み合わせたMicrosoft独自のAIモデルです。
Prometheusでは、ユーザーからチャットによる問い合わせ(クエリ)が来ると、Bing Orchestratorというコンポーネントが内部クエリを繰り返し生成し、その中から適切な内部クエリを選択して、対応するBingの検索結果と一緒に回答を生成します。
このような仕組みによって、Bingチャットは、タイムリーで関連性が高い回答を提供することができます。

Prometheusの仕組み

MicrosoftとOpenAIは協力関係にありますが、ライバルでもあり、簡単に核心部分は渡さないということなのでしょう。

現時点では、検索目的で使うのであれば、BingやBard 、あるいはPerplexity AIを利用した方がよいというしかありません。

ChatGPTの検索機能の利用が意味を持つのは、検索した結果を用いてブログ記事を書くというように、ChatGPTの文章生成能力と組み合わせて使う場合です。
現在のChatGPTのBing検索は、他のプラグインと組み合わせて使うこともできません。

簡単なことではありませんが、今後、Microsoftが検索エンジンを開放するか、OpenAIが他社と組んで画期的な検索プラグインが現れるかして、ChatGPTの検索機能が改善されることを期待します。


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