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GPT-4oとGemini 1.5 Proに忍者小説を書かせてみた

最近、あまりAIによる小説作成をやっていなかったので、また練習を再開しようと思っています。
そこで、最近発表されたモデル(GPT-4oとGemini 1.5 Pro)を使って、同じテーマで小説を書かせてみました。



1.使用したプロンプト

GPT-4oとGemini 1.5 Proに小説を書かせるために使用したプロンプトは以下の通りです。

以下の文章スタイルシートを踏まえて、忍者を主人公としたショートストーリーを書いて。
##文章スタイルシート:
緻密な設定
作品は、詳細な世界観と背景設定によって特徴づけられる。登場人物や物語の舞台、そしてそこで起こる出来事が非常に綿密に計画されており、読者はその世界に深く引き込まれる。特に、日常の風景や小さなディテールに至るまで、リアルに描写されることが多い。
ダークな雰囲気
作品には、暗く不穏な雰囲気が漂うことが多い。恐怖や悲しみ、孤独といった感情が巧みに描かれ、読者に強い印象を与える。ホラーやミステリーの要素が作品全体に浸透している。
複雑なキャラクター
キャラクターは、多面的で奥深い。
それぞれが独自の背景や過去を持ち、その経験が性格や行動に影響を与えている。彼らの内面的な葛藤や成長が物語の中心に据えられているため、読者はキャラクターに感情移入しやすい。
心理的な描写
作品は、キャラクターの心理描写に重きを置く。登場人物の心の内側に深く入り込み、その感情や思考を細かく描写することで、読者は彼らの心情に共感しやすくなる。
丁寧な筆致
文章は丁寧で、時に詩的な表現を用いることがある。シンプルながらも美しい言葉選びとリズム感のある文章で、読者を物語の中へと自然に引き込む。無駄な描写を排し、必要な情報を効果的に伝える技術に長けている。
意外な展開
作品には、予想外の展開や驚きの結末が頻繁に登場する。読者を驚かせることを目的としたプロットツイストが巧みに仕込まれており、物語の進行に対する期待を常に裏切ることなく維持する。
社会的テーマ
作品には、しばしば社会的なテーマが含まれている。人間の存在意義や社会の問題点、倫理観などを考察し、読者に深いメッセージを伝える。彼の作品を通じて、現代社会に対する批判や問いかけがなされることが多い。
深い哲学的背景
愛や友情、人間関係、存在の意味といった深い哲学的テーマが作品に織り込まれている。これらのテーマは、登場人物の行動や物語の展開を通じて描かれ、読者に深い思索を促す。

この文章スタイルシートを利用する手法は筆者のオリジナルです。これについて知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。


2.GPT-4oの書いた忍者小説

以下は、上のプロンプトを使用して、ChatGPT(GPT-4oモデル)に書かせたショートストーリーです。

忍者の夜

冷たい月光が、静まり返った山奥の村を薄青く照らしていた。村人たちは皆、深い眠りに落ちている。彼らが目を覚ますことはない。今宵、この村には闇の忍び・影狼が潜んでいることを知らぬゆえである。

影狼、本名は黒川義明。かつてこの村に生まれ、幼き頃に家族を目の前で殺され、悲劇の目撃者となった。彼はその時の恐怖と憎しみを胸に秘め、忍びの道を選んだ。両親は戦乱の犠牲となり、義明は逃げ延びた。以来、彼の心は復讐の念に包まれ、闇に生きる決意を固めた。

影狼はその技を極め、闇夜に紛れて生きることを選んだ。しかし、義明の心は常に揺れ動いていた。復讐のために鍛えた技が、無実の者を巻き込むことになるのではないかという恐れ。そして、その恐れは次第に孤独と悲しみへと変わり、彼の心を蝕んでいった。

影狼は静かに村の中を進んでいた。足音は風の音にかき消され、その姿は闇に溶け込んでいた。かつての家が目に映る。今は荒れ果て、誰も住む者はいない。影狼はその家の前に立ち、過去の記憶が蘇るのを感じた。血の匂い、悲鳴、絶望――すべてが彼を苦しめ続ける。

突如、彼の耳に何かの音が届いた。影狼は身を潜め、周囲を見回す。そこには、一人の若い女性がいた。彼女は村の者ではなく、旅人のようだった。影狼の心に一瞬の迷いが生じる。この女性を巻き込んではならぬ。しかし、彼女の存在が計画を狂わせる可能性があった。

影狼は静かに近づき、女性に声をかけた。「ここは危険じゃ。早く去れ。」女性は驚きの表情を浮かべ、影狼の姿をじっと見つめた。「あなたは…義明兄様なの?」その問いに、影狼は愕然とした。彼女は自分の本名を知っていた。

「お前は…誰だ?」影狼の声は震えていた。女性は静かに答えた。「私は美里。あなたの妹です。」その言葉に、影狼は息を呑んだ。美里は幼い頃に行方不明となり、彼はずっと彼女が死んだものと思っていた。

美里は涙を浮かべながら続けた。「私はずっと兄様を探していました。家族を失った悲しみを共に分かち合うために。でも、あなたがこんな風に変わってしまったとは…」

影狼の心に複雑な感情が渦巻く。妹を守るために戦い続けたはずが、その結果、復讐に囚われ、闇に堕ちてしまった。「美里…僕はもう、昔の義明ではない。今は影狼、ただの復讐者だ。」

美里は影狼の手を取り、その瞳を見つめた。「違います、兄様。あなたはまだ義明です。復讐に生きるのではなく、共に生きる道を選んでください。」その言葉は影狼の心に深く響いた。彼の中で闇が徐々に薄れていくのを感じた。

しかし、その時、村の外れから怒号が響いた。影狼の復讐相手である武士たちが、村に侵入してきたのだ。影狼は美里を守るため、刀を握り締めた。「美里、ここから離れろ。僕が彼らを食い止める。」

美里は影狼の手を強く握り返した。「いいえ、兄様。私も一緒に戦います。」彼女の瞳には決意が宿っていた。

激しい戦が繰り広げられた。影狼と美里は息を合わせ、互いに背中を預けながら敵と戦った。美里の存在が影狼に新たな力を与えた。彼は初めて、復讐ではなく守るために戦った。

戦いの終わり、影狼と美里は生き延びた。影狼は深い息を吐き、妹の手を握りしめた。「ありがとう、美里。君のおかげで、僕は闇から抜け出すことができた。」美里は微笑み、「これからは一緒に生きましょう、兄様。」と言った。

影狼はその夜を最後に、忍びの道を捨てた。彼と美里は新たな人生を歩み始めた。過去の悲しみと闇を乗り越え、未来へと向かって進む決意を胸に。影狼の心には、今や光が満ちていた。

ストーリーは分かりやすいのですが、単純で、ひねりがありません。また、歴史的な言葉使いと現代的な言葉使いが混在していて不自然です。


3.Gemini 1.5 Proの書いた忍者小説

以下は、上のプロンプトを使用して、Google AI StudioのGemini 1.5 Proモデルに書かせたショートストーリーです。

月に背を向けて

雨は、まるで空がその身を切り裂き、悲しみを吐き出すかのように、江戸の街並みに降り注いでいた。路地の暗がりから暗がりへと、ひとつの影が音もなく滑るように移動していた。影の名は、鴉。かつては“影足”と謳われた忍びだった。

鴉は、汚れた水溜まりに映る自分の姿を見つめた。そこにあったのは、深い孤独と絶望の闇に覆われた、抜け殻のような男の顔だった。かつての鋭い眼光は濁り、鍛え抜かれた肉体は、幾多の戦いで受けた傷痕に覆われていた。

「影足」鴉は、最強の忍びとして恐れられていた。しかし、それは過去の話。彼を闇へと引きずり込んだのは、愛する者の死だった。彼女は、敵対する忍びの一族に属していた。禁断の恋は、血で血を洗う抗争の渦中に散っていった。

鴉は、彼女の死の真相を知るため、そして復讐を果たすためだけに生きていた。手がかりは、一枚の血染めの短冊。「裏切り者は、月に背を向ける」――彼女の最期の言葉と共に残された謎のメッセージ。

鴉は、闇の世界に生きる情報屋、夜狐の元を訪れた。薄暗い酒場に、夜狐の耳障りな笑い声が響く。「おや、鴉じゃねえか。随分とやつれたツラだな。まさか、あの女のことがまだ忘れられねえって言うんじゃねえだろうな?」

「…短冊の男について何か知っているか?」

「あの女が、最後に惚れた男か。奴は闇の中でも特に危険な存在だ。誰も素顔を知らず、噂だけが独り歩きしている。だがな、鴉、深追いするな。奴に目をつけられたら、お前の命はネズミの糞ほどの価値も無くなる。」

夜狐の言葉は、鴉の決意を揺るがすことはなかった。彼は、彼女の最期の言葉に、復讐以上の何かを感じ取っていた。

「…教えてくれ。奴に会う方法を。」

夜狐は、しばらく黙って鴉を見つめていた。諦めにも似た、静かな決意が、鴉の瞳に宿っているのを見て取ったのだろう。

「…満月の夜だ。奴は、必ず同じ場所で祈りを捧げているらしい。寺の廃墟、月光が差し込む場所でな。」

夜狐の言葉は、呪文のように鴉の脳裏に焼き付いた。彼は、満月が訪れるのを待ちわびるように、廃墟となった寺の調査を始めた。

時は流れ、待ち焦がれた満月の夜が訪れた。鴉は、月光が差し込む廃墟の中で、息を潜めていた。静寂の中、僅かな物音が聞こえ、一人の男が現れた。男は、黒い頭巾を深く被り、顔は影に隠れている。

男は、月光が差し込む場所に跪き、祈りを捧げ始めた。鴉は、男の背後にゆっくりと近づき、懐から短刀を引き抜こうとした。その時、男が呟くように発した言葉が、鴉の動きを止めた。

「…なぜだ、兄上。なぜあなたは、あの時…」

男の声は、震えていた。それは、鴉のよく知る声だった。死んだはずの彼女の兄、かつての親友の声だったのだ。

鴉の心臓は、凍りついたように静止した。背筋を冷たい恐怖が這い上がり、全身の血が凍りつくような感覚に襲われた。男の言葉が、廃墟の静寂の中に不気味に響き渡る。

「…なぜだ、兄上。なぜあなたは、あの時、私を置いて逝ってしまったのだ…」

男は、まるで死者と対話しているかのように、虚ろな瞳で虚空を見つめていた。鴉は、男の言葉の意味を理解することができなかった。なぜ、彼女の兄が、彼女のことを「私」と呼ぶのか。

ゆっくりと、男が頭巾を脱ぎ捨てた。月光が、男の顔を照らし出す。それは、紛れもなく、鴉の脳裏に焼き付いている彼女の兄の顔だった。しかし、どこか違う。彼の顔には、深い哀しみと、狂気を孕んだ光が宿っていた。

鴉は、声にならない声を絞り出した。「…お前は…一体…」

男は、ゆっくりと鴉の方を向き直った。そして、血の気が引くような、冷たい笑みを浮かべた。

「…まさか、貴様が生きていたとはな…鴉…」

鴉は、全身の力が抜けていくのを感じた。彼の脳裏に、過去の記憶がフラッシュバックする。

それは、彼がまだ若く、血気盛んだった頃のことだった。彼は、ある任務のため、彼女の兄を殺すよう命じられていた。敵対する忍びの一族を壊滅させるため、その跡取りである彼を消すことは、避けられない任務だった。

鴉は、親友である彼を手に掛けることに、激しい苦悩を覚えた。しかし、彼は組織への忠誠心と、任務の重圧に押しつぶされ、非情な決断を下した。

鴉は、彼を追い詰め、心臓を一突きにした。血が彼の手に飛び散り、親友の最後の息吹が、彼の耳元で消えていった。

「…なぜだ…鴉…なぜ…」

親友は、鴉を責めるような目で睨みつけながら、息絶えた。その目は、鴉の心を深く抉り、生涯消えることのない傷跡を残した。

「…違う…あれは…」

鴉は、現実から目を背けようとした。しかし、男の言葉が、彼の心を容赦なく抉り続ける。

「私は、あの時、死んだはずだった…だが、ある力によって…生きながらえることを強いられた…」

男の声は、静かだが、確かな憎悪を帯びていた。彼は、鴉が、彼を殺したあの夜から、地獄のような日々を生きてきたのだ。

「そして、私は知った…妹が、貴様と恋仲であったことを…そして、貴様に裏切られ、殺されたことを…」

男の言葉は、鴉の心臓に突き刺さる鋭い刃となった。彼は、彼女の死の真相を知った。それは、彼が殺したはずの男、彼女の兄による復讐だったのだ。

「…なぜ…なぜだ…」

鴉は、絞り出すように呟いた。彼の脳裏に、彼女の最期の言葉が蘇る。「裏切り者は、月に背を向ける」――それは、鴉に向けられた言葉ではなかったのか。彼女の兄に向けられた言葉だったのだ。

「彼女は…なぜ…」

「妹は、貴様を恨んではいなかった。むしろ、愛していたからこそ…貴様に罪を負わせまいとして、真実を隠したのだ…」

男の言葉は、鴉の心を切り裂く鋭い刃となった。彼は、彼女の愛の深さに、そして自分の愚かさに、打ちのめされていた。

「私は…貴様に復讐するために、生きてきた…貴様を、あの世で、妹と引き合わせるために…」

男は、懐から短刀を抜き放った。その刃は、月光を不気味に反射している。鴉は、抵抗する気力も、生きる希望も、失っていた。

「…来い…鴉…俺の復讐の刃を受けてみろ…」

男の声は、もはや、鴉の知る親友の声ではなかった。復讐に狂った、亡霊の声だった。男は、鴉に向かって飛び掛かろうとした。その時、廃墟に、別の影が飛び込んできた。

「…待て!」

鋭い声と共に、二人の間に割って入ったのは、夜狐だった。

「夜狐…なぜだ…」

男は、困惑した表情で夜狐を見つめた。夜狐は、男と鴉を交互に見つめ、深いため息を吐いた。

「…お前の妹は、生きている…」

夜狐の言葉は、廃墟の静寂に、衝撃的な波紋を広げた。鴉と男は、言葉を失い、夜狐を見つめていた。

「…どういう…ことだ…」

男は、震える声で尋ねた。夜狐は、静かに語り始めた。それは、鴉も知らない、彼女の死に関する隠された真実だった。

夜狐は、二人の男の間に立ち、重い口を開いた。「あの夜、お前の妹を襲ったのは、お前の父の命令を受けた一族の者たちだった。彼らは、禁断の恋だと、お前たちの仲を許さなかったのだ。」

男――彼女の兄は、顔色を変えた。信じたくない真実を突きつけられ、彼の体はわずかに震えている。鴉は、ただ息を呑んで、夜狐の言葉に耳を傾けていた。

「妹は、間一髪で逃げ延びた。だが、追っ手は容赦なく彼女を追いつめていた。その時…彼女を助けた者がいたのだ。」

夜狐は、意味深な沈黙を置いてから、続けた。「“月の影”と名乗る謎の忍びだ。彼は、圧倒的な力で追っ手を退け、妹を安全な場所へと逃がした。」

“月の影”――鴉は、その名を聞いたことがあった。闇の世界では、禁忌とされている、伝説の忍び。その存在は、まるで都市伝説のように語られていた。

「“月の影”は、妹を、ある場所に匿った。そして、彼女に新しい身分と、生きる目的を与えた。」

「…生きる目的…だと…?」

男は、かすれた声で尋ねた。夜狐は、静かに頷いた。

「“月の影”は、妹に、ある任務を託したのだ。それは、この国を影から操ろうとする悪しき組織を壊滅させること。妹は、彼の弟子となり、過酷な修行を経て、“月の影”の右腕として、闇の世界で生きている。」

「…そんな…馬鹿な…」

男は、信じられないといった様子で首を振った。鴉もまた、衝撃的な真実に言葉を失っていた。愛する彼女は、生きていた。しかし、彼女は、もうかつての彼女ではなかった。闇の世界で生きる、冷酷な暗殺者となっていたのだ。

夜狐は、鴉の方に向き直り、静かに告げた。「“月の影”は、お前に、伝言を託していた。“彼女に、会いたければ、来年の桜の季節、月光の谷に来い”と。」

月光の谷――それは、かつて、鴉と彼女が密会を重ねていた場所だった。思い出の地で、彼は、再び彼女と対面することになるのだろうか。しかし、彼女は、もうかつての彼女ではない。再会は、喜びではなく、新たな悲劇を生むだけなのかもしれない。

鴉は、夜空に浮かぶ満月を見上げた。その冷たく、美しい光は、まるで彼の心を映し出す鏡のようだった。彼は、これから、どんな決断を下せばいいのだろうか。彼の心は、再び、深い闇に沈んでいくのを感じていた。

話の筋が通っておらず、登場人物の関係がどうなっているのかよく分かりません。さらに、最後のどんでん返しで益々ストーリーがどうなるのか分からなくなりました。
しかし、文章表現の性能はGPT-4oよりも高く、今後、小説を作成していく上では、Gemini 1.5 Proの方が可能性が感じられます。


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