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ギリシャ風タコサラダ(たまたま糖質制限)

お気に入りのギリシャ料理屋さんがある。そこでは、お惣菜がガラスケースに並んでいて、どれも本当においしそうでおいしい。特に私たちが気に入っているのがタコサラダ。ギリシャ人もタコを食べる。アメリカ人も。全員ではないけれど。

そのお店のタコサラダはサクサクしていて、パクパク食べられる。ソースはオリーブオイルとディルとガーリックが見える。酸味は酢かレモン?いつも夫と食べながら「何が入ってるんだろうね、どうやって作るんだろうね?」と話していた。いつも少量を奪い合うように食べているから、家で作ったら好きなだけ食べられて幸せだろうなぁ、と常々思っていた。

和食で食べるたこは弾力があるので、タコがこんなにサクサクになるなんて、きっと何か非人道的な調理方法なんだろう(茹でる前に棒で200回殴打とか?)、だったら知りたくない、と勝手にあらぬ想像をしていた。ギリシャ料理屋のシェフの方たち、ごめんなさい。

コロナになって、たまにテイクアウトをするのが生き延びたご褒美になった。一度、ピックアップしてルンルンで家に帰って、開けたらエビサラダが入っていてあごが落ちた。エビサラダもそれはそれでおいしかったけど、でもやっぱりタコサラダ!ちなみにイカサラダもあるが、まだ食べたことがない。ちなみに、そのお店にはもう10年は通っている。

何度かYouTubeでレシピを調べてみた。誰も殴打の話はしていなかった。重ね重ね申し訳ない。思った以上にいろんな国でタコを食べていることも知った。後はタコを買って調理する勇気だけだ!

Whole Foods という小洒落たスーパーの鮮魚コーナーでは、いつもタコを1匹まるごと売っている。「1匹買う勇気はないぜよ」と思っていたら、「足1本からでも買えるよ」とお店のお兄さん。「あ、そうなん?」それで気が軽くなった。でもお兄さんがタコを持ち上げてみたら、足1本なんてちっちぇぇ。そんなん、一口じゃん。「やっぱり、1匹ちょうだい」と気づいたら言っていた。すべては食欲のため。食いしん坊バンザイ。

これはたまたま材料が全部Keto なので、夫も普通に食べられる!何度か試作を重ねて、自分のオリジナルレシピが完成した。しかし、タコのサイズ、水の量、火加減、うんぬんで毎回味が変わる。それに比べて、ギリシャ料理屋さんのは、いつもタコは同じ大きさに切ってあり、味も同じで、めちゃくちゃおいしい。これがプロなんだな、とあらためて感動。

タコをまずはしっかり洗う。赤ワインビネガーを1カップ、塩大さじ1、黒胡椒をつぶつぶのまま大さじ1、ベイリーフを2〜3枚いれて、タコを入れて、タコがひたる程度に水を足す。沸騰するまで中火(うちの鍋では20分くらいかかる)で、沸騰したら弱火でことこと25分。私は沸騰するまで鍋のふたをして、沸騰したら少しだけふたを開ける。タコが大きいと、もぐらたたきのようにぬ〜んと出てくるので、ふたをして、お隠れいただく。

ソースを作る。にんにく2かけをみじん切り、オリーブオイル大さじ2、赤ワインビネガー50 CC、レモン汁半分〜1個(お好みで)、オレガノ小さじ2。オリーブオイルが乳化するまでシャカシャカして、残りを入れてよく混ぜる。タコがゆであがったら、湯を切り、一口大に切って、温かいうちにソースを入れたボウルに入れて混ぜる。すぐに食べてもそれなりにおいしいけれど、私は翌日が一番好きだ。その次の日もおいしい。3日後よりは作った日の方がおいしいと思う。4日後は食べられるけど、感動は激減する。冷蔵庫に入れると煮こごりができるので、食べる少し前に出して混ぜておくと、よい感じになる。オレガノはメキシコのではなく、地中海のを使うとギリシャな味になる。

これって、ギリシャ版タコの酢のものだ。

ギリシャの料理屋さんで小さい容器で買っていたのと同じくらいのお値段で小ぶりな1匹分食べられるようになり、ウホウホの私たち。バクバク食べる夫に「そろそろ、食べる量が問題って気づいたらどうよ?」と柔らかく言ってみる。聞く耳なし。

私のレシピが完成すると、夫は毎週のように「今日はタコがあったから買ってきたよ!」と買ってくるようになった。あのお店には毎日タコあるけどね。買ってきた、と言っても私のレシピだから作るのは私。しかもタコのサイズが毎回大きくなっている。食費がタコサラダでうまっていく。我が家では「タコは月1回」という新たなルールが設定された。

この世の中、何事もバランスが大事だと思う今日この頃。




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