不登校というマインドセットを捨てなさい

こんにちは。いのです。

最近、不登校という言葉に敏感になっています。教育のアップデートをするという問題に取り組んでいる中で、「不登校」、「いじめ」など俗に言うネガティブワードが邪魔をしているケースに遭遇します。

そもそもとして、不登校の原因を探ると「子どもたちが」という枕詞が間違っていると思えて仕方が無いのですが、気のせいでしょうか?

そもそも不登校とは?

文部科学省の定義によれば「何らかの 心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、 登校しないあるいはしたくともできない状況にあるために年間 30日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者を 除いたもの」という定義がなされています。

引きこもりとは異なり、何かしらの事情によって学校に行きたくないという状態であるということが伺えます。

ですが、現実は引きこもりと混同(実際に引きこもってしまうと登校できないため)されてしまい、より一層ネガティブな状態になってしまいます。まずは引きこもりと不登校は状態が違うということの理解が大切です。

いま実際にこれらの問題と向き合っている親御さんには「そんなこと言われなくても」と思われてしまうかもしれませんが、不登校の場合は、外部とのコミュニケーションが取れたりするケースが多いのです。誤解を恐れず言えば、学校に行きたくない理由があるだけであって、それ以外は問題がない可能性が高いということです。

原因は心のストレス

文部科学省の調査データ(平成30年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について)によれば、日本の小学生の0.7%、中学生の3.6%の子どもたちが不登校という扱いになっているそうです。

年々比率は増加傾向にある不登校と呼ばれる状態ではありますが、その原因のほとんどは心のストレスであると思われます。

・友だちとうまく付き合えなくなった
・いじめにあっている
・学校の勉強についていけなくなった
・部活動で良い成果がでなくなった
・親の暴力にあった
・親との関係がうまくいっていない
・両親の関係(夫婦間の関係)がうまくいっていない

こちらは学校、家庭で起こりうる原因を挙げてみましたが、これらは全て心のストレスによるものであることがおわかりいただけますでしょうか。

また、先ほどの調査結果によれば、比率で見ると小学生よりも中学生に上がると不登校になってしまう子どもたちが多い傾向にあります。これは、思春期である少年少女たちが心の成長過程で感度の高い時期にあることも原因にあるでしょう。

ですが、これらを子どもたち自身がストレス・コーピングしていきなさいというのはあまりにも過酷な話ではないでしょうか?

最近では共働きの家族が当たり前になってきており、かつ核家族化によって子どもに目が行き届かないという理由もあるでしょう。ですが、いじめなどの暴力行為や自立神経系の異常、最悪のケースとして自殺に追い込まれるようなことになってからでは遅いのです。

心のストレスを検知できるのはやはり親の特権であるということを思い出してください。例え仕事が順調で、忙しい状況だったとしても家族が不幸だったら何の意味も無いのではないでしょうか?

多様な生き方で良いではないか

さて、原因は分かっていても、どう対応すれば良いのか?という話になります。

まず最初に必要なのは、この記事のタイトルにある「不登校というマインドセットを捨てる」ことにあります。何度も繰り返しお伝えします。「不登校=悪い」というイメージを捨てましょう

これは字面の問題でもありますが、まずはあなたは子どもを信じないことには始まりません。

そして、残念なことに信じたとしても時既に遅し、子どもはすぐに心を開いてくれる可能性は低いというのが事実です。ですが、親が信じないことには始まらないのもまた事実です。

よく、世間体を気にしてしまい「学校に行きなさい」と言ってしまう親のエピソードを聞きますが、これははっきり言って逆効果でしょう。

行く気が湧かないのに、行きなさいと言われているんです。これは学校でなくても、あなたが行きたくない場所に行きなさいと言われたら同じ気持ちになるはずです。

すぐに解決できない状況かもしれませんが、まずは親が心を開いて子どもの話を聴くことが重要です

このときのポイントとしては、話を「聴く」ことが超重要で、問題解決をしようとしてはダメです。そもそも子どもが何を伝えたいのかも汲み取れない状況なので、問題を捉えようという気持ちで聞いては何の進歩もありません。親の経験談からくる余計なアドバイスを聞かされて終わりです。

聴くは耳だけではなく心も使って相手の気持ちを受け止めます。なので、このときはひたすらに話を聴くモードになります。これはカウンセリングの用語で言うところの傾聴ですね。傾聴のときには自分の思いや感情は一切捨てて「無」の状態で相手の話に耳を傾けます。

傾聴には大きく2つの役割があって、1つ目は聴く側が相手の気持ちになりきることができます。2つ目は話す側の気持ちが整理されて自然と次のステップが見えてくる場合があります。

そして、傾聴の先に見えたステップをまず試しましょう。その答えは学校に行くではなく、旅行がしたい、家族と遊びに行きたい、一緒に食事がしたい、いろいろあるかもしれません。

解決策は多様であって良いはずです。子どもの夢が叶えば全てがうまく動き始めるかもしれないのです。

おわりに

今回は親の目線でnoteに書き記しました。これはやはり不登校というフレーズに対して世間の見方がネガティブであることに憤りを感じているからということに起因します。

そしてこの問題は親御さんではなく、周囲の第三者も同じスタンスで受け止めてほしいという意味合いもあります。

昨今は自分自身も大変だという気持ちもあると思いますが、世の中全てギブアンドテイクで動いています。誰かが困っていたら簡単なことでも協力できるはずです。例えば今回のように話を聴くこと事態、基本はなんの機材もいりません。

全ては心次第です。誰かの心を救うのはまたあなたの心です。

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