2024年8月の経常収支、過去最大の3兆8036億円黒字を記録 - 円安と海外配当金増加が主因
2024年8月の経常収支、過去最大の3兆8036億円黒字を記録 - 円安と海外配当金増加が主因
この記事の概要とポイントは、2024年8月の日本の経常収支が3兆8036億円の黒字を記録し、これは1985年以降の8月として過去最大の黒字額となったことです。
この記録的な黒字の背景には、円安が影響しており、特に日本企業が海外の子会社から受け取る配当金や利子収入が大幅に増加したことが要因とされています。
具体的には、第一次所得収支が4兆7006億円の黒字となり、これが過去最大の収支額です。
一方で、貿易収支やサービス収支は赤字となりました。貿易収支の赤字はスマートフォンや医薬品の輸入増加によるもので、サービス収支の赤字は海外からのソフトウェア購入費などが原因です。ただし、インバウンド需要の好調により、旅行収支は引き続き黒字となり、サービス収支全体の赤字幅は縮小しています。
ポイント
2024年8月の経常収支は3兆8036億円の黒字で、8月として過去最大。
円安を背景に、日本企業が海外子会社から受け取る配当金や利子収入が増加。
第一次所得収支は4兆7006億円の黒字で、これが主な黒字要因。
貿易収支は、スマートフォンや医薬品の輸入増加により3779億円の赤字。
サービス収支も1049億円の赤字だが、インバウンド需要の好調で赤字幅は縮小。
旅行収支はインバウンド需要により黒字が継続。
画像に表示されているグラフは、「経常収支」の推移を示しています。
縦軸は「兆円」で、横軸には2022年8月から2024年8月までの月別の経常収支の動向が示されています。
青色の棒グラフは黒字を示し、赤色は赤字を示しています。
特に、2024年8月の経常収支が3兆8036億円で、過去最大の黒字を記録したことが強調されています。
円安が続く中で、海外からの配当金や利子収入が大幅に増えたことがこの黒字額の要因であることがわかります。