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ホンダ・日産連合に勝ち目はあるか?(2024-08-02)

ホンダ、日産に勝ち目はあるか?

ホンダと日産自動車が発表した次世代車のソフトウエア基礎技術の共同研究には、三菱自動車工業も参画しています。この協業は、次世代の車に欠かせない車載OSなどのソフトウエアの基礎技術や、EVのバッテリーや駆動モーターの共通化など、多岐にわたる技術分野をカバーしています。これにより、開発スピードを加速し、競争力を強化することを目指していますが、ホンダと日産が競合他社に勝つためには、いくつかの重要な要素を考慮する必要があります。

テスラとの対抗

テスラは電気自動車(EV)市場でのリーダーであり、特に自社開発の車載ソフトウェアとオートパイロットシステムで他社を圧倒しています。テスラの成功の鍵は、シームレスなソフトウェア更新と、ユーザーからのリアルタイムデータ収集にあります。これにより、車両の性能を常に最適化し、新機能を迅速に追加することが可能です。

ホンダと日産がテスラに対抗するためには、単にハードウェアの共通化だけでなく、ソフトウェア面でも優れたエコシステムを構築する必要があります。これには、高度な自動運転技術や、車両のリモートアップデート機能が含まれます。さらに、ユーザーからのフィードバックを迅速に収集し、分析して反映するためのデータインフラの強化も不可欠です。

衛星通信のスターリンクのインフラ

テスラはスペースXのスターリンクを利用して、グローバルなインターネット接続を提供しようとしています。これにより、テスラ車はどこにいても高品質なインターネット接続を維持し、リアルタイムデータの収集やソフトウェアアップデートを実施することができます。ホンダと日産が同様のインフラを構築することは、競争力を維持する上で重要です。

日本企業がこれに対抗するには、国内外の通信企業と連携し、同様のインフラを構築する必要があります。例えば、日本国内であればNTTドコモやKDDIなどの大手通信事業者と協力し、5Gや次世代通信技術を活用することが考えられます。また、グローバル市場を視野に入れる場合、国際的な通信インフラの整備も重要となります。

リアルタイムデータ収集と活用

テスラの強みの一つは、車両から収集する膨大なデータをリアルタイムで活用する能力にあります。これにより、車両の性能を最適化し、ユーザーエクスペリエンスを向上させています。ホンダと日産も、車両からのリアルタイムデータを効果的に収集し、分析するためのデータプラットフォームを構築することが必要です。

このためには、高度なデータ分析技術やAIの導入が不可欠です。リアルタイムデータを活用することで、車両の故障予測や予防保守、ドライバー支援システムの向上など、多くのメリットが期待できます。また、データを活用した新しいビジネスモデルの創出も視野に入れるべきです。

まとめ

ホンダと日産が次世代車のソフトウエア基礎技術で成功を収めるためには、テスラに匹敵する技術力とインフラを構築する必要があります。特に、リアルタイムデータ収集と活用、衛星通信インフラの整備、高度な自動運転技術の開発が重要です。これにより、競争力を維持し、グローバル市場での存在感を高めることができるでしょう。ホンダと日産がこの課題を克服できるかどうかは、今後の戦略と技術開発の進展にかかっています。



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