オンライン授業を楽しむ

この記事は、教員のためのオンライン授業のtipsです。たいしたことではありませんが、参考になるかもしれませんので記事化してみました。

2020年5月、そんなわけで多くの先生がはじめてオンラインを経験することになりました。もちろん僕も例外ではありません。苦労は大きい。世の中でいきなりのオンライン化で、学生さんも先生もてんてこまい。

せっかく苦労して行ったオンライン授業です。どうせ苦労するなら、オンラインだからできる、そうしたことも少し試してみてはどうでしょう。僕はオンライン授業ははじめてでしたが、情報系の教員でたまたまPC教室はつかわせてもらっていたので、PCを使いつつの授業というのは多く体験しました。そうした中で、オンラインだとこんなことができるよ、ということをいくつか紹介しましょう。

ただし、バ美肉(CGで少女に変身)はすでにみなさんご存知ですし、僕は趣味ではないので省略します。

1 ネット上の情報を積極的に使う

講義、授業では補足説明をすることもあります。たとえばわかりにくい用語や、事例を紹介する場合に、予め調べておくかわりに、google 先生を積極的に使ってはどうでしょう。本当に簡単に利用できます。

もちろんうまく見せたいものが出るかどうかは事前にちょっと確認しておいた方が成功しますが、事前に資料を作るよりも簡単。

事前にしっかり資料を作るのではなく、その場で検索などを使うのは、下調べの手間を省くだけでなく、学習上も効果があると思います。学生は「検索の方法」を学べるからです。

学生は、意外に検索はうまくありません。すぐgoogle検索して、ブログ記事などの誤った記事に埋まってしまう。

言葉の意味なら、「辞書」とつけるだけで辞書検索ができる。事件、報道なら「新聞」と付け加える。間違った説明などもあえてヒットさせて見せたりしてから、こうした検索方法を示すわけです。

そうした上でどうして、どういう情報源の情報がより正確であるか、ということを実際に見せながら教えることもできます。

またニュースなどは、最新のものを見せることによって学生の興味を引くことができるようです。

2. Wollfram Alpha やgoogle translateを使う

数式の確認ではWollfram Alpha を、英語ではgoogle translateを使います。高校程度の数学や英語はもはやコンピュータの方が得意であることを知ってほしいからです。

wollfrumは、式の様々な変形やグラフまで一気に示してくれる。こんな素晴らしい機能が無料で使えるのは素晴らしい。

しかし人間がバカになっていいかというと、使いこなす能力は必要です。かならずしも教員が使えなくてもかまいません。そういう機能があこと。うまく使えば役立つこと。知らないで使うと危険なことを教えれば、後は学生は自分で使い方を工夫すると思います。

理解して使うことの重要性は簡単に示せます。

どんなひどい翻訳だよ (爆)

これをどう翻訳しますか? google translate の答えは

What a terrible translation (bomb)

これでは、FBIにつかまってしまう。

どんなひどい翻訳だよ (爆笑)

とすれば

What awful translation (lol)

という翻訳が得られます。lol とななにか、これも検索させればわかります。

また google 様といえども、

Nature calls me.

自然が私を呼んでいます。

となってしまう。

よく知られているように

ちょっと御不浄に

の定型句ですね。

wollfrumもある所からは有料です。こうした数式を仕事で使うプロフェッショナルから見れば、無料の機能ではまったく不足ということ。つまり、無料の機能で喜んでいるうちは、プロフェッショナルとしてお給料をもらうには程遠いので、早くこういう道具を使いこなし、無料サービスでは不満だ、と、思えるように勉強しないとね。そう、学習の目標を示すにも良いと思います。

3. 同時編集は盛り上がる

Google Drive や One Drive 上のワープロやスプレッドシートは多人数での同時編集が可能です。

これを使うと全員が手を動かす状況が作れるので、わりともりあがります。

たとえば、全員が作品を作って評価しあうとします。スプレッドシートに採点表を作って、お互いの作品を評価しスプレッドシートに入力していくと、全員の評価が変わっていくのがリアルアイムで見られるわけ。

また強調的な活動をさせることもできます。

12人の学生を3つにグループ分けする場合、のテーマで3グループに分けるような場合、まずそれぞれの学生の特徴をお互いにしるためには、以下のようなフォームに各自記載させます。

学生1 得意なこと、不得意なこと、興味があること
学生2 得意なこと、不得意なこと、興味があること
学生3 得意なこと、不得意なこと、興味があること
...

「各自自分の欄を書いてね」と指示すると、学生は同時に編集するので、2分ほどで全員書き終えることができますが、お互いが他学生の記載内容を見ているので、お互い忖度して、ちょうどいい感じの表ができます。

グループ分けも以下のようなフォームに学生に記載させます。

グループ     内容                   担当
   1  xxxの研究    学生1,学生2
   2  yyyの研究    学生3,学生4
   3  zzzの研究    学生6,学生6

自分の名前を記入させるわけです。これも学生同士忖度するので、わりとスムーズに決まります。

4 他の学校の資料を使う

公開されているものに限りますが、同じテーマの他の大学の授業資料をときどき見させてもらいました。大学によってレベルが違う、これは現実です。そのことは学生も知っていますが、具体的に見ることによって、やっぱりレベルの高い大学はレベルの高い勉強をしているな。何を目指せば自分もレベルアップできるだろうか。ということを具体的に知ることができます。僕は所属大学は違っても、学生の能力はそんなに違わないと感じています。同じような努力を同じような方法で行えばだいたい同じ結果が出ます。

5. 簡単なグラフをgoogle で描画

意外としられていませんが、googleの検索画面で2次元グラフ、3次元グラフを検索すると、図形化してくれます。

y=x^2

y=sin(x)

特に美しいのは3次元グラフです。

z=sin(x)+cos(y)

オンラインは楽しい

僕はもともとICT系のエンジニアなので、オンライン授業はどちらかというととても楽しいです。日々新しい試みを試してみたくなりますし、結果教室ではできなかったようなことがばんばんできます。

あまりへんな実験につきあわされると学生は困っているかもしれません。が、表面的には学生もあたらしい試みは楽しいと感じるようです。

たしかに大変ではありますが、積極的にいろんな方法を試してみることで新しい発見はあると思います。本記事がみなさんの参考になれば幸いです。






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