LED電球でエコ、の沼?
(この記事は2019に執筆しました。現在我が家のLED化率は90%程度です。)
いまさらか?
いまさらです。
わが家のLED化はのんびりやっている。それはLED電球が、登場時にはまだ成熟していない技術だったからだ。
LED電球は、消費電力が少ないからという理由で、2011年の東日本大震災以後急速に普及した。しかし当時の品質はまだそれほど高くなく、寿命の短いものが多かった。
点灯時間が少なければ、それによる省エネ効果はかぎられている。一方LED電球を製造するにも電力が必要になる。なので、そのへんを計算しないと、月々の電気代は減っても、社会全体としてはエコにならない、ということがおきる。
とことんエコにこだわるならば、消費電力、点灯時間、LED電球の寿命。この3つの方程式を解かなければいけない。
3つのケースに分けて考える。
1 リビングや廊下など、毎日4時間以上点灯している箇所。これは電球寿命の間に製造にかかる電力も含めて回収できてしまう。これはすぐLED化した。
2 一日2時間程度使う、お風呂や洗面台。これは消費電力が少ないと5年間のうちに節約できる電力では製造にかかる電力を回収できない。そしてLED電球の寿命は延びているから、5年後に買った方が結果として15年後までに消費される製造を含めた電力が少なくなる場合、これは少し待って導入。
3 一日1時間未満の玄関やトイレの照明。これは電球が切れた場合にかえばよく、また寿命の短いLED電球でも安ければよい。これは切れるまで交換しなかった。
ではLED電球の寿命はどうやって確認すればよいだろう。これはいたって簡単で、日本照明工業会がテスト方法と表示方法を規定しているので、
定格寿命
を、見ればよいだけだ。実に簡単だ。もちろん嘘偽りがないとは限らないが、テスト方法も妥当だし、インチキ承認を安売りすれば、同会の他のメンバーが「あそこはインチキ表示している、除名しろ」と文句をつけるだろうからだいたい信用できると思う。
特に、注目してほしいのは、最近になって定格寿命は
定格寿命 40000
の時代になってきたこと。実は最も劣化しやすい部品であるコンデンサの寿命が劇的によくなっている。
なのでLED電球は、新しい製品を買った方がお得であると思う。
本当に寿命は設計や部品によって決まるのか。それぞれの定格寿命の製品を実際にばらして確認した記事がこれだ。
定格寿命は根拠なく表示しているわけではなく、きちんとした基準とテスト結果に基づいて表示しているわけだ。
とはいえ40000時間といえば普通の使いかたをすれば20年持つことになるので、さすがにもうこれ以上の長寿命化は不要だろう。
また、定格寿命が短いLEDもまだ売っているが、これは先に書いたように、あまり点灯しない器具で使えば問題がない。
定格寿命が40000時間になったのはいつごろだろう。
価格サイトでみると同じメーカーのLED電球で
2017年 20000時間
2019年 40000時間
なのでわりと最近だ。価格はたいして変わらないが、あたりまえだが切れるまで使うなら耐久時間が長い方がお得である。使用頻度が少ないところなら20000時間でも事実上無限大だから寿命は関係ない、というところに定格寿命20000円の電球を使うのが合理的。
定格寿命を見て、うまく使い分ければ、製造時のエネルギーも含めて、LED電球によるエコを極めることができるのではないかと思っている。
(いや、そんな沼にはまらなくても、電気はこまめに消すのが一番エコ。)
追記
こういう方針で、我が家ではLED電球の寿命が短い2017頃までは、交換したのは1割程度だったが、消費電力換算では60%程度LEDした。その後、長寿命で安いLEDが登場してから、2022までに電球の寿命に合わせてLED化した。まだ安くなる傾向なので、年間消費電力が少ないものは、なるべく買い替えないほうがお得でもあるが、買い替えるならLEDを選ぶ方が得だろうね。
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