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【薬剤師国家試験】学年下位が108回薬剤師国家試験を合格するまで

108回薬剤師国家試験を受験しました。
結果は259点で合格。
私自身、辛い時や勉強計画に迷った際にnoteの合格記にかなり助けられたので、薬剤師国家試験を合格するための一つの例として参考になればと思い記録を残すことにしました。

通っている大学は偏差値40前後の私大で、留年率も高く、ストレート合格率もかなり低い部類の大学です。留年はしていなかったため、ストレート合格となりましたが、低学年から再試のオンパレードで学力的にはかなり低い位置にいたと思います。

更に生活費や携帯代なども稼がなければいけなかったため、国試の1週間前まで週に3回夜勤のバイトを行っていました。そのため国試受験まで朝に起きれた事は無く、国試受験する日まで昼から勉強を始める生活を送っていました。
(個人的には国試期間のバイトはかなりオススメ出来ません。仕方なくバイトを続けていましたが、かなりしんどかったです。しなくても問題ないのであればしない方がきっといいです。)

それでは、どのようにして合格に至ったかの勉強方法や生活習慣などをお伝えします。
国試の勉強方法は、勉強を始めた時期や個々の性格で様々だと思いますので一つの例程度に思ってくれると嬉しいです。

点数推移
10月 統一Ⅰ 145(9662/12802)
12月 統一Ⅱ 218(5095/13190)
1月     統一Ⅲ 230(4944/12346)
2月   国試  259(5669/11953)
使用したもの
青本
RECの回数別過去問
Remindo(暗記アプリ)

3月〜10月(卒試1回目+統一Ⅰまで)

何を血迷ったのか、2月にゲーミングPCを買ってしまいひたすらゲームをやり続けていました。
そのため勉強時間はほぼゼロです。
ちょくちょくスタートアップ模試やステップアップ模試がありましたが、学年ほぼ最下位・全国順位も酷いもので、問題を解いていても何もわからず適当にマークするような状態でした。
卒業研究は6月くらいまでやっていましたが、卒研終わってから周りの方達は少しずつ勉強を始めているようでした。しかし自分はエンジンがかからずという感じで、学校に行くと、今まで一緒に遊んでいた仲間たちが徐々に勉強していくのを見るのが辛くて学校にも行くことが無くなりました。
夜勤をしていた事もあり、朝寝て夕方起きる生活だったので薬ゼミの講習会などにもほぼ参加出来ずという感じでした。
このような状況でも私自身全くと言って危機感が無く、ずっとゲームをして現実逃避をしているような状態でした。
この生活習慣のまま統一Ⅰを受験。
結果は145点。

何も勉強はしていなかったですが、私の全国順位と周りの仲間たちの点数を聞いて、かなり落ち込んだのを覚えています。しかも10月末には1回目の卒業試験が控えており、ゼミの担任からはこの状況ではさすがに絶望的だと伝えられました。
この日から心を入れ替えて勉強する事を決めて、今までやっていたゲームのアプリも全て削除し、統一Ⅰの成績が帰ってきた10月中旬から勉強をする体制を整えました。
以下が実際に統一Ⅰを受けた時の成績です。


10月(統一Ⅰ受験後)

そもそもこの時期まで勉強をしていなかったので勉強計画を立てる事から始めました。
卒業試験は1月に行う再試験で合格する事を目標に、約3ヶ月で如何に再試験合格基準の225点を取るかを考えました。
まずは成績の良い仲間たち(統一Ⅰで240〜260点台)がやっていた勉強方法を聞く事にしました。
成績の良い仲間たちに共通していたのが、『ひたすら過去問を解き続けて、わからない問題や、知識が曖昧な問題が出たら青本を読んでまとめていく。』という勉強方法でした。
また共通していたのは『最初は青問を解いていたが、今は青問は解かず回数別の過去問を解いている。』という事でした。
その理由が、『青問だと一つの範囲を理解するのには便利だが1日の内に触れれる教科数が2〜3個が限界。』という事でした。『回数別を解く事で幅広く問題に触れる事ができる為、知識に抜けが出来づらくなる。』と、話していたので、私も参考にする事にしました。

周りの仲間たちは、薬ゼミの回数別問題集を使用していましたが、私はあまり教科書にお金を掛けたくなかったので、"Rec"というサイトの回数別過去問を使用する事にしました。料金無料で、解説動画と解説を見ることが出来るので大変重宝しました。全体を通して、勉強時間の9割以上はこのRecの回数別問題演習を行なっていたと思います。

まずは時間をはかって、107回薬剤師国家試験を解き始めました。
しかし、解いていても問題一つまともに解くことが出来ませんでした。そもそも書いてる内容が何を言ってるのか理解できなかったです。
なのでまず始めに"問題を解く"事を辞めました。
Recでは問題の下に解答解説が付いてるので、問題を開いたら速攻解答解説を読みました。
そこでわからない言葉や内容を、青本開いてその領域を読む。どんな問題が出て、どんな聞かれ方をしたかを青本にメモしました。最終的に107〜97回分のどんな問題が出たかのメモが残されるのでかなり膨大な量のメモが残る事になりました。

10月の勉強時間は12:00〜22:00で大体毎日10時間くらい勉強していました。
10時間でどれだけ集中して勉強しても回数別は必須・理論までが1日で理解しながら勉強できる限度でした。

そのため、勉強スケジュールは
10/16 107回必須・理論
10/17 107回実践
10/18 106回必須・理論
10/19 106回実践
10/20 105回必須・理論.....
という感じで国家試験直前までずっと進めていました。
10月末の時点で103回まで終了していました。

そして、青本にメモを残しながら"Remindo"というアプリにひたすら一問一答形式で知識が曖昧になる部分を登録していきました。
これも成績が良かった人の意見を参考に取り入れていましたが、このアプリに関しては、良かった点と悪かった点の二つがありますので別のノートにどのように使うのが良かったのかをまとめようと思います。

10月末に受けた卒業試験はもちろん合格点には達していませんでしたが、何も勉強していなかった頃に比べると大分解ける問題が増えていました。"再試験で合格"が目標だった事もあり、点数が取れていないのが当たり前だ。と合格点行ってなくてもメンタルがそこまでやられずに現状を受け止める事が出来ました。

11月

11月も夜勤を行なっていた為、12:00〜22:00勉強のスタイルは変わらずでした。ただ、夜勤のない日は少し早く起きて勉強していたので、ちょくちょく10:00〜22:00勉強という日も出来るようになりました。
11月も10月とは変わらず、ひたすらRecの回数別過去問を解きました。
11月中旬頃には97回過去問まで解き進める事が出来たので、回数別過去問の演習は2周目に入りました。
2周目にして気づいた事が国試は類似問題がかなり多いということです。107〜97回までの問題を全て青本にメモをしていたので、去年出ていた問題の青本ページのすぐ隣の話が出ていたりしていました。国試は過去問から20%の出題という話もありますが、広く見るともっと多い様な気がしました。もちろん新傾向問題もありますが、そう言った問題はRecの解説の+αの知識から出ていたりしました。また、Recの解説動画の話が出題されていたりしていたので、理解できる問題でも、なるべく解説動画も見た方がより知識を深める事が出来ると思うのでオススメです。
11月末には2周目の102回国家試験まで解き進めることが出来ました。

12月(卒試2回目+統一Ⅱ)

この頃から12:00〜24:00まで勉強時間を拡大しました。理由は先ほど書いたRemindoに登録した一問一答の数が膨大になり時間を多く取る必要が出来たからです。
勉強内容は今までと変わらずRecの回数別問題集を使いました。12月末には3周目が終了する所だったと思います。3周目はすぐに解説を読むのではなく、"問題を解く"事を大切にしていました。最初は解答だけ読んでまとめるでいいと思いますが、ある程度理解が進んだら"問題を解く"事にシフトするといいと思います。

12月前半に2回目の卒業試験と統一Ⅱがありましたが、もちろん卒業試験は合格点には達していなかったです。しかし、1回目に比べると大幅に点数が伸びていました。"再試験で卒業試験合格"を目指していたのでこのままの伸びだとなんとか合格できそうだと感じました。

そして肝心の統一Ⅱですが、218点を取りました。ノー勉だった統一Ⅰに比べてかなり点数を伸ばす事に成功しました。過去問演習が効いてきた実感は有りましたが、やはり青問を解いてない為、聞いたことも見た事もない問題があり、そこでかなりの点数を落としていました。

ここで初めて模試の復習を行いました。
統一Ⅱで見た事も聞いた事もない問題全ての解答解説の要点を青本にメモしました。
そして、統一Ⅰも再度時間を測って問題を解き直し、同じ様に青本に要点をメモしました。

以下が統一Ⅱの成績です。

1月(卒試再試+統一Ⅲ)

1月は卒業試験の再試験がありましたが、今までの勉強スタイルは変えず前日までひたすら回数別の過去問の周回とRemindoの一問一答の演習を行っていました。勉強時間は12:00〜26:00までと広がりました。Remindoの一問一答が増えすぎて勉強時間が更に伸びました。

しかし、深夜までの勉強は本当におすすめできません。ノルマ達成する事だけを考えていましたが、正直真夜中にやった勉強は眠気もあり全くと言って良いほど集中が出来ませんでした。
ただ、勉強スタイルを変えるのが怖かったので国試当日までこの勉強スタイルは変わりませんでした。今思うと、12:00〜24:00の方が効率が良かったのではないかと思います。夜勤をやっていた為仕方ないですが、出来る事なら朝早くから勉強を始める事を絶対にお勧めします。

そして、いよいよ私の中で目標にしていた卒業試験の再試験の日を迎えました。
いつも通り深夜2時まで勉強をして寝床に着きましたが、全然眠れない。
緊張には強いタイプだと思っていましたが、試験前日全く眠る事が出来ず、なんとそのまま完徹し、一睡もせず卒業試験を迎えました。

試験当日は寝ていなくてもアドレナリンが出ていたのか、割と集中して問題を解く事が出来ましたが、後から見返すとマークミスが多いのと必須の正答率がかなり悪くなりました。

実は同じ失敗を国試当日にもするのですが、直前は心配でも早く寝るのをオススメします。絶対に寝ている方がパフォーマンスは出ます。特に必須にかなり影響するので寝た方がいいです。
再試験二日目は、初日の失敗を活かして22:00ごろに寝る事が出来て、凡ミスも特になかったので、やはり睡眠は大事です。

試験終了から合格発表までの約1週間は全くと言っていいほど勉強に手が付かず、内定先の社宅の物件などをひたすら眺めていました。
そのせいもあってか大分勉強に対しての集中力も落ちてしまいひたすら好きなゲームの配信を眺めながら回数別問題集を解く等、あまり良い勉強の仕方では無くなりました。

そして合格発表当日、かなり緊張しましたがしっかり合格点を超える事ができたので、気持ちを入れ替えて、またRecの回数別問題集の周回生活に戻りました。1月終わる頃には5周目が終わる感じだったと思います。
また4周目以降はエクセルを用いてどの問題が間違ったのかのチェックを行う様にしました。さすがに5周もするとほとんど間違う問題が同じになっていくので2月の国試前に向けて"間違った問題だけ解く"事にシフトする準備を行いました。

そして1月末に受けた統一Ⅲでは230点を取る事ができました。順調に点数が伸びてきましたが、統一Ⅱから+11点の伸びとなり、回数別演習のみだとみんなが取れる問題は取れるけど、発展的な内容になると知らなくて取れない。という様な状況になり伸びづらくなると思います。

また統一Ⅱ同様、知らなかった問題やわからなかった問題をひたすら青本にメモしました。

しかし、回数別の限界を感じて来たので、遂に青問に手を出すか迷いましたが、今まで青問を解いてなかったので今までと違う事をするのに抵抗があり、モヤモヤした気持ちを抱えたままRecの回数別過去問演習をひたすら行なっていました。このまま2月に突入します。

2月

モヤモヤした気分の中、大学から薬ゼミの直前講習の案内が届きました。1日1教科、9:30〜17:30で薬ゼミオリジナルの問題集を使って解説を行うというものだったのでした。これまでも何度か薬ゼミの講義が大学で開かれてはいましたが夜勤と朝起きれない事を理由に全て不参加でした。ただ、回数別の過去問演習のみの生活にも若干不安を感じていたので、現状を変える為に受ける事にしました。夜勤明け睡眠を取らずそのまま受講をする生活を送ったので直前講習期間の睡眠時間はかなりズタボロでしたが、それでもかなり受ける価値がありました。
まず、要点がかなりまとめられているのと、解説が分かりやすいです。また、過去問だけではカバーしきれなかった新傾向問題もしっかり対策してくれているので本当に受けて良かったと思います。実際、国家試験にもたくさん出題されていて、統一Ⅲから国家試験の点数の伸びは直前講習のおかげだったと感じます。

直前講習もあり、これまで行なっていたRecの過去問演習と直前講習資料の問題演習、そしてRemindoの一問一答の3つを駆使して国試1週間前までを過ごしました。
直前講習があったので、9:30〜26:00まで勉強という感じになりました。夜勤もあり、睡眠時間がほとんど取れていなかったので、相当身体の具合も悪く、身体を壊しかねないので今考えるともっと早く寝とくべきでした。

国試1週間前から

夜勤バイトの休みを頂いていたので、この1週間は朝から勉強する事を心がけました。
時間で言うと、7:00〜26:00という勉強時間だったと思います。
今までと変わらずRecの回数別問題(間違えた問題のみ)と直前講習問題集、そしてRemindoの一問一答を行いました。

国試前々日・前日

直前講習の素晴らしさに気づいた私は、薬ゼミヤマカケ講座も受講する事を決めました。
ヤマカケ講座の資料が素晴らしく、国試当日はそれしか眺めていなかったです。実際に試験にも数問出たので、予備校の国家試験の研究力が凄まじいという事も知りました。
薬ゼミの回し者でも何でもないですが個人的には、ヤマカケは受講する事をオススメします。

国家試験前日は、卒試の再試験の時の失敗を活かして22:00頃には寝床に着いたのですが、あまりの緊張で全く眠れず気づいたら国家試験当日の朝を迎えていました。日々の夜勤バイトや、睡眠時間のバランスの崩れで大分身体がやられていたんだと思います。
またも完徹で試験受験となり、内心焦りましたがもう後悔しても仕方ないので諦めて国家試験会場に向かいました。

国家試験

国試当日はひたすらヤマカケ講座の資料を眺めて休み時間を過ごしました。周りの受験生もヤマカケ講座を眺めている方が多かったように感じます。
やはり当日はアドレナリンが出ていたのか、眠くは無かったですが、再試で大分必須のケアレスミスをしていたので、必須ケアレスミスだけが心配でした。
そして、緊張状態と興奮状態が続いた為なのか、試験二日目も一睡が出来ないまま二徹状態で受験しました。もうここまで来たら寝る事を諦めていたので、眠れない夜時間もひたすらRecの問題集や直前講習の資料を解き続けていました。

結果

結果は259点で無事合格する事ができました。
内訳は
必須75/90
理論67/105
実践117/150
でした。



実際、10月中旬からかなり焦って勉強を始めましたがかなりしんどかったです。
出来る事なら、早く始める事をオススメします。
あと、バイトも出来る事なら辞めた方が良いのと、夜勤をしながら国家試験を受けるのも身体を壊しかねないので辞めておく方がいいです。

ここまで読んで頂いた方は、わかると思いますが、私は一度も青問を開いていません。
しかし、回数別のみを解く勉強方法だと点数に限界を迎える気がするので、もっと時間があれば青問を解いても良かったのかなと思います。
特に青問を解くべきだと感じたのは衛生・法規・実務です。回数別だと、どうしても飛び飛びの知識になってしまうので、純粋な暗記科目は繋がりが薄くなり弱点になってしまいます。
回数別で進めていくメリットは、難しい問題であっても全て解くので、捨て問を作りづらいので満遍なく知識をつける事が出来ます。めちゃめちゃ得意な科目は無いけどめちゃめちゃ苦手な科目が作られづらいのが良い点だと思いました。

以上が私が国家試験を合格するまでの合格記となります。

これからは、私が作成したまとめなどを公開していこうと思います。過去問のみを解いて作成したまとめなので実際に過去問に出た事しかまとめていません。国家試験勉強の助けになればと思います。

拙い文章を読んで頂いてありがとうございました。

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