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観光地のもったいない誘導設計

おはようございます、いすむです。

今日は観光地のもったいない誘導設計についてお話ししたいと思います。今週、平日の月火を使って久しぶりに旅行に行ってきました。

行き先は草津温泉です。単に観光するだけでなく出かけると色々インプットが増えるので、「これどうなんだろう?」という疑問や抽象化して学びになったことがあったので共有したいと思います。

観光地では結構な確率で誘導設計がすごくもったいないと感じることがあるんです。今回もそう感じました。草津温泉に行くために特急で長野原草津口駅というところまで移動しました。そこからバスが出ていて、草津の湯畑など中心部まで大体20分ちょっとかけて移動するんですが、このバスがもったいないなと思ったんです。

草津まで車で行く人ももちろんたくさんいると思いますが、ぼくみたいに特急や新幹線・バスなど公共交通機関を使って行く人も結構な人数がいるんです。

行きは早く旅館やホテルに着きたいと思って急ぐことが多いですが、帰りは観光地を十分に回って次の日の朝とかお昼ごろに出発する人が多いと思います。その時に帰り道に観光スポットを設けて、そこに流しつつ帰ってもらえばいいのに、なかなかそれができていないんです。

今回の草津の場合、温泉地から帰るバスは結構大きな観光用のバスなんですが、各駅停車でした。でも、山道の中で誰も乗り降りしないような場所に停まるんです。草津の温泉地から長野原草津口駅までの20分ほどかかるのに、途中で観光客が寄れるような場所には停車せず・・・。

きっと以前は地元の人たちが使っていたんだと思いますが、今ではほとんど利用者がいないような駅が存在しているにもかかわらず、1日に何百人という観光客を乗せたバスが直通で駅まで戻ってしまうんです。

実は、この間に浅間酒造観光センターというところがあって、そこではお土産がたくさん売られているんです。地元のお酒やお土産がいっぱい並んでいるのに、そこに行くためのバスがないんです!最寄りのバス停は歩いて15分ほどかかる上に、険しい山道を降りなければいけないような場所なのでまず行こうと思いません。これでは観光客が気軽に立ち寄れるはずがありません。

ぼくは長野原草津口駅までバスで戻ってからタクシーを拾って、その観光センターに行きました。実は駅からタクシーで3分くらいの距離なんです。めちゃくちゃ近いのに、帰りのバスでそこに寄ってくれたらいいのにと思いました。バスが寄らないために多くの観光客がこの場所を素通りしてしまうのは本当にもったいないです。

補足しておくと、このタクシーに乗ると750円分の館内利用券がもらえるのでタクシー代は実質無料になります。が、そうじゃない感!

そこで降りられるようにしてくれていたら、みんな降りると思うんです。長野原草津口駅はとても小さくて、売店も全然ないし、ただ特急列車に乗るだけの場所なので。それなら近くの観光センターで降りてもらって、お土産を買ってもらえば、地域への還元になるはずです。観光客にとっても、最後の思い出作りや、お土産選びの時間が持てるので一石二鳥だと思うんです。

観光センターには美味しいラーメンやソフトクリーム、地元のお酒を使ったアイスなどもあって、楽しめるのに。実は草津のホテルに泊まると、その観光センターで使えるクーポン券とソフトクリーム無料券がもらえるのに、そこに行ける導線がちゃんと作られていないんです。せっかくのクーポンも、多くの観光客にとっては使う機会がないまま終わってしまうんでしょう。

これは単なる一観光客の意見かもしれませんが、観光地には思った以上にビジネスチャンスが転がっているのに、バスが公共交通だからなのか、それをうまく活用できていないように感じます。

地元のことを考えたら、お土産や物産を売っているところにお客さんを流した方が絶対に地域は潤うはずです。バス停を作るのにお金がかかるかもしれませんが、自治体が補助を出すなどして対応できるはず。

例えば、帰りのバスルートを少し変更して観光センターに寄るようにするだけでも、大きな違いが生まれるはずです。あるいは、観光センターと駅の間に定期的にシャトルバスを運行させるのも一案かもしれません。観光客の利便性が高まれば、自然と地域経済も活性化するはずです。

今回は人の動きに関する導線設計でしたが、デジタル上でも同じことが言えます。ネットショップでのマーケティングなどでも、導線設計は重要です。ユーザーがどのようにサイト内を移動し、最終的に購入に至るかを綿密に計画する必要があります。実際の観光地での経験を、オンラインビジネスにも活かせると気づきました。

自分が商品を売ったり、お客さんを流したりする際には、この辺りをよく気をつけて設計したいと思います。ユーザー目線に立って、「次に何を見たいか」「どこに行きたいか」を常に考えながら設計することが大切だと感じました。

観光地の誘導設計の改善は、単に経済的な面だけでなく、観光客の満足度向上にもつながります。最後の最後まで楽しい思い出を作れる仕掛けがあれば、リピーターも増えるでしょう。また、SNSなどで口コミが広がれば、新たな観光客の誘致にもつながるはずです。

ほかにも草津温泉に行って思うところがあったので、また後編としてお話ししたいと思います。

今日はここまでです。それではまた。



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