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日課

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140字とか写真とか日記とか、毎日の何か。
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終りなき連続放送にムカつく

終りなき夜に生れつく ミステリーチャンネル 6月22日 23:55~ んも~~~~。キレそう。一番見たいやつがしんどい時間。 というか来週「青いゼラニウム」「鏡は横にひび割れて」「カリブ海の秘密」「グリーンショウ氏の阿房宮」「終りなき夜に生れつく」って全部見たいじゃん。終わった。 青いゼラニウム、ジュリア・マッケンジーのやつだと医師役で満潮に乗ってのローリーの役者さんが出てるんじゃなかったっけ。短編の中では結構好きなやつだ。 鏡は横にひび割れて、どんな話か忘れたけど好きだっ

2024/06/10

光も闇もろくに物事を見せないのは同じだが闇はただ見えないだけで強い光は見るものの目も潰す。光は破壊に長けた力。だから光=善、闇=悪の構図に納得する。善意のほうが手酷く傷つけるのをよく知っている。闇は包み込んで覆い隠す。光は晒し上げてブチ壊す。勧善懲悪。胸糞悪い性質を持ったもんだ。

2024/06/09

夕暮れの帰り道は寂しい。“帰り道”とはそういうものだと思う。でもどうして寂しいのだろう。朝、家を出て振り返るときは“帰り道”を確認できて安らかになるのに。朝と同じように振り向いてみる。私の背後に“ ”が伸びていた。今から歩む道ではない。帰るための道ではない。すでに通りすぎた、これは何?

いい天気なので出かけるのをやめる

2024/06/05

習慣を作りたくて毎日140字を課してみたものの、なんやかんや他の記事も書いている。もう一つの習慣として始めた散歩も無理のない範囲で続いてるから、もう満足かな。朝起きてカーテンをあけ、空を見るのが習慣になりつつある。写真でも撮るか。これから暑くなることだし、朝の散歩に切り替えたい。

2024/06/04

夢の中にある町。不定期に二十年近く、その町にいる夢を見た。初めての場所。前にも来た場所。前に行った場所の近く。現実の記憶を分解して再構築した町。よく行っていた本屋がある日閉店して悲しかった。数年後、同じ場所に新しい本屋ができた。抗鬱剤を服用し始めた頃からあの町には行けなくなった。

2024/06/03

「じゃあ象みたいなチワワになるの?」枕元に置いてあるメモ帳に、そんなメッセージが書かれていた。見慣れた筆跡。間違いなく私の字である。いつ書いたものかは分からない。でも昨日はなかったから今日だろう。夜中に目が覚めて、寝ぼけながら書いたのか。夢でも見たのか。象みたいなチワワって、何。

2024/06/02

ユカタン半島ってバランスがいいと思いませんか。ゆかたん。奥ゆかしさと気安さを兼ね備えています。高貴なのに親しみやすい。はんとう。はんなりしつつも勢いよくとうって飛び出します。メリハリがある。静と動。陰と陽。死と生。ゆかたーん、はん、とうっ! それを最後に彼女の姿を見たものはない。

2024/06/01

値 硫黄 上 笑顔 丘 柿 菊 食い気 稽古 交差 サシ 師走 宿世 清楚 底板 質 膣 伝 テント 通り名 何 日本犬 温金 練物 脳波 初日 皮膚 船舳 変換候補 放火魔 檀 ミーム 娘 メモ 靄 揶揄 猶予 夜桜 ラビオリ リール ルフレ 連絡路 朗話 我が背子を 乎古止点

2024/05/31

雪のように白い、と。あなたにとって雪の白さはどのようなものですか。命の気配を埋める冷たい雪。灯りちらつく夜の街角でゆるゆると降る雪。朝の清冽な空気を映した窓に残る雪。春に追いやられて草の周りで溶けかけた雪。あなたが言うのはどのような白さですか。私は知りません。知るのが怖いのです。

2024/05/30

エレベーターに乗った途端に違和感。ボタンの位置がおかしい? 嫌だな。床の階数表示が剥がれている。出かけるときは気づかなかった。何か気持ち悪いと思いながら部屋に向かうと、自分の部屋とは違う番号が書かれていた。……棟を間違えたことはすぐに気づいた。理解するまでの数秒間、異世界にいた。

2024/05/29

小説の自覚はないが、じゃあ何と答えが出ないので小説という。散文でもいい。でも小説という。ケータイ小説が流行り始めた頃に「あれは小説ではない」と断定する人々が不愉快だった。140字の散文を小説だと心置きなく言えるほうが好ましい。だから私がそう思わなくてもこれは小説ということにする。

2024/05/28

前の子は失敗して「無理だ〜」と笑ってた。私は人前でうまく笑えない。泣くこともできない。逃げたいのに足は走り出す。ロイター板に向かってジャンプしようとした瞬間、目の前の跳び箱に羽が生えた。ふわふわ宙を舞って体育館の外へ飛んでいく。みんなぽかんとしている。私は「無理だよ〜」と笑った。

2024/05/27

こちら側のどこからでも切れます。頭の奥底で声が響いた。──本当か? 己にその資格があるか、試してみようじゃないか。指先に力を込める。ぐにゃりと歪むだけで傷一つ入らない。落ち着け、違う場所から攻めよう。……入った。切れた! 溢れ出した黒が熱湯を染める。俺は、最初から負けていたのだ。