演奏仲間
演奏の仕事をしていると、よくお客さんに
「演奏家の方にお会いできるなんて、なんて運 が良いの。
滅多に会えないから」
と、よく言われます。仕事をしている私たちからとってみれば、周りはすべて演奏家の仲間たちですので、珍しい感じが全くないのです。
そうか、そりゃ珍しいンよな。
と再認識。一般の方から見れば、希少な人間同士が音楽をしているんですね。こちらから見ると、大編成フルオーケストラくらいプロの演奏仲間だけで集めて組んでしまうほど演奏者がいるのです。
名古屋市の人口が200万人として、プロオーケストラが5団体。
契約をふくめて大体150名くらいの奏者かな?
市内でオケを本職としていない現役で活動している奏者が250名くらいとして
400/2000000=4/20000=1/5000
名古屋市民5000人に1人かあ
確かに珍しいかもしれないが、そんなものかしら。小学校からずっとヴァイオリンのやっている同級生はいなかった記憶があります。
ヴァイオリン奏者は1人ではさみしい
ピアノ奏者とは違い、バイオリン奏者は単独ではほとんどの楽曲は成り立たず、誰かと組まないと音楽が出来ない仕事です。どれだけ演奏仲間がいても多すぎることはありません。若い方と演奏するときは常に刺激的ですし、年上の先輩と演奏するときは常に「先輩の技を盗む」モードになってます。
例えば弦楽四重奏(バイオリン2名、ビオラ、チェロ)を組むと、4人の人間の小さな会社ができます。
1.商品開発部長:音楽がとくに優れている人
2.宣伝広告部長:パソコンなどが得意で広告や楽譜など、何でも手に入れ何でも工作する人。
3.社長:4人のイサカイのまとめ役。
4.営業部長:主に仕事を取ってくるありがたい役職。
パッと思い付く感じでこのくらい欲しいですね。あんまり一人がいろんな役をこなすとワンマン社長になりあんまり仲間には好かれないでしょうね。オーケストラという会社は普通の会社と全然違い、少数の事務員を除いてプレイヤーはすべて職人という変なところです。あれだけ大人数だと中心になって動く人がいないと意見がまとまらないので弦楽四重奏のそれとは違うでしょう。
それぞれが職人でもあるのに、組まないと仕事(演奏)ができないところは難しさをさらにややこしくしてしまうのかな、、、と考えてしまいます。
一般の会社も同じなんでしょうか?
一般の職について仕事をした経験がないので予想がつかないのですが、私たちと違って役職がしっかりしている感じがするのである程度縦割りで考えて仕事をこなすことができるのは、効率はいいのかもしれませんね。
演奏家は上下関係が薄く(完全実力社会)なので演奏が上手い、仕事が取れる人がどうしても上の方いう感じになります。
同僚なのか仲間なのか。
共に演奏する方は「同僚」というより「仲間」の感じのほうがしっくりきます。どちらにせよ、大切な人たちというのは変わりませんよね??
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