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【育休体験談vol.9】「"家族"というものをちゃんと意識するようになった」

「ひとりひとりの声や体験は、誰かの希望につながる」との考えから、パパママの声や体験談などを「LINEで1日1問育児クイズパパ力検定」でのアンケートなどを通して募集し社会へ発信しています。

育休取得体験談のコーナー第9回。
今回は、保育業界向けIT企業にお勤めで、育休をおよそ半年間取得したパパさんのお話です。

「共育て社会」へのはじめの一歩
育休取得体験談

K.Tさん
育休中の所属等 :保育業界向けのIT企業
家族構成 :妻、長男(2022年生まれ)
取得期間:2022年6月5日〜11月末

K.Tさんご提供(以下同)

ピックアップ

「家族」というものをちゃんと意識するようになったと思います。息子を中心に家族がひとつにまとまっている感じがしています。自分も親の立場になったことで子どもへの愛や家族のあたたかさを実感しています。

育休準備編

【取得しようと思った理由】

最初は、社内の男性で、私よりも先に育休を取得した方がいたことがきっかけで意識し始めました。
育休について考えるにつれ、シンプルに、子どもと密接に関わることができる貴重な期間が楽しみになり、この期間を大事にしたいと心から思うようになりました。

【取得にあたって準備したこと(仕事面)】

まずは上司との面談で妊娠の報告をしました。その時に上司のほうからお祝いの言葉とともに「そうしたら育休は、最低2か月は取ったほうが良いね」と言ってもらえたのです。業務の関係上、長期離脱を伝えるのは気が引けましたが、「育休を取っていいんだな」と思えてホッとしました。

引き継ぎについても不安はありませんでした。
同僚も否定的な感じは一切なく、引き継ぎを快く引き受けてくれました。
全社的に、「赤ちゃんを授かったということは、育休を取るんですよね」という空気感もあったと思います。業務体制としてもチーム体制が組まれており、フォローしあう体制がもともと出来ていたので引き継ぎもスムーズでした。

【取得にあたって準備したこと(家庭・子育て面)】

一番大きかったのは引っ越しです。
妊娠期間中に妻の実家から徒歩2分のところに引っ越しをしました。
これは本当に良かったと思っています。頼れる先が近くにあると本当に安心です。今も週に2回は実家に行っていますし、お惣菜を分けてもらったりもしていて、本当に助かっています。

あとは、妊娠中の子どもの様子を教えてくれるアプリを入れて、毎日ワクワクしながら読んでいました。日々、「おなかの中の赤ちゃんはこうなんだね」と妻と話していました。

育休まっただ中編

【工夫していたこと】

総じてしんどかったことがあまり無く、充実した育休期間でした。
息子との貴重な時間を一緒に過ごせて良かったということが、一番に思っていることです。もちろん、瞬間瞬間で見たら、息子が泣き止まず大変だったこともありましたが、大人が2人いたので心の余裕を持つことができました
 
肝心なことは睡眠時間だと考え、「睡眠のシフト」を作っていました。
睡眠の時間を完全に妻と私とで分けていたのです。
夜9時から朝3時までの睡眠時間が妻です。妻は明け方3時になったら起きてきて私とバトンタッチをし、私は3時から9-10時頃まで寝るという、完全に睡眠時間を分けたシフトです。寝室も分けて、互いの寝室でぐっすりと眠るようにしていました。私が夜に起きている間は、リビングで別の作業をし、子どもが泣いても妻を起こさず、6時間ちゃんと寝てもらっていました。そのため互いに睡眠の問題がなく、寛容になれたと思います。

夏は日の出が早かったので、4時ぐらいから日が出てきて、交代のタイミングで日の出を見ながら散歩に行き、私は帰ってから寝るということもありました。
息子は夜泣きもあまり無く、育てやすい子だったと思います。私たちも万全の体制を取っていましたし、大変だという印象は全くありませんでした。

【印象に残っていること】

育休中、夏場は避けて旅行と兼ねて実家に行けたのが生後5か月の頃でした。その際、祖父母にとっての曾孫となる息子を会わせられて本当に良かったと思います。育休を取得していなければ、会いに行こうという心の余裕にはつながらなかったことでしょう。私の両親にとっても初孫で、祖父母にとっても初曾孫。純粋に喜んでくれていたのが印象的でした

【価値観がアップデートしたと思ったこと】 

息子が生まれてからは何をするにも息子が第一優先となりました。
「家族」というものをちゃんと意識するようになったと思います。家族ってこういうことか、家族ってあったかいな、というほんわかしたものを感じている気がしています。

私自身が変わったというよりは、息子の誕生を通じて、私の両親も妻の両親もみんなが息子の成長を喜び楽しみにしていて、息子を中心に家族がひとつにまとまっている感じがしています。

私は自分の両親との距離が近くなったように思いますし、親もこういう気持ちで自分を育ててくれたのかと思い、両親に対する感謝の気持ちも出てきました。
自分では今まで、ドライな親子関係だと思っていたのですが、孫の成長を喜んでいる両親の姿を見て、とてもあたたかな気持ちになっています。
自分も親の立場になったことで子どもへの愛や家族のあたたかさを実感しています

育休を終えて

【取得期間について】

取得期間は、復帰を考えると半年でちょうど良かったと思います。復帰しなくて良いとしたらずっと育休を取っていたかったぐらい幸せな期間でしたが、社会復帰を考えたら半年で良かったですね。

【これから育休取得する男性へのメッセージ】

子どもが日々成長していくことを間近で見られる貴重な期間なので、思い切って取得を決めることが一番大事だと思います。他の人の言葉を借りると、「仕事の代わりはいても育児の代わりはいない」。私はこの言葉をその通りだと思っており、目の前にいる子どもを育てることができるのも、妻を支えることができるのも自分の代わりはいないと実感しています。まずはぜひ、育休取得することを決めてみてくださいね。

【パートナーさんより】
産後、身体的なダメージやメンタルの波がある中、夫が傍にいてくれたことが本当に助かりました。
家事育児の分担もですが、同じ状況を理解して相談相手になってくれる心強さが特に私にとっては大きかったと思います。(退院時は、助産師さんなしで子育てできるのか不安で泣いていたくらいです...)

また睡眠については、記載の通り交代制によりまとまった時間が取れたことで心の余裕ができました。 日中であっても、休みたい時に交代で休めるのは2人体制ならではと思います。 逆に夫が育休を取っていなかったらと思うと、今のような家族としての信頼関係を築けなかったかもしれません

子育ては最初が肝心です。お互い子育て初心者として息子に向き合い試行錯誤できた、本当に貴重な育休期間だったと思います。


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この記事を書いた人

私たちは、こども家庭庁が推進している「こどもまんなかアクション」に取り組んでいます。

「こどもまんなかアクション」とは
こどもの意見を聴き、その意見を尊重し、こどもや若者にとってよいことは何かを考え、自分ができるアクションを実践していくことです。どんなこどものことも考えていきます。
こどもまんなかアクションの展開について
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こども家庭庁のHPよりhttps://www.cfa.go.jp/mannaka-mark/

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