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皆さん、自分の「相談する力」について
考えたことはありますか?

私は、この大転換の時代、
「相談する力」の大切さを身にしみて感じています。
今日はその事例として、
一新塾講師の湯浅誠さんの話をしたいと思います。

貧困問題の解決の日本の第一人者と言えば、
湯浅誠さん!

湯浅さんは、1990年代、大学院時代から、
ホームレス支援活動を始めました。
当初、政府や大メディアは、
生活が苦しくなったのは「自己責任」と、
日本に貧困があることを認めませんでした。
こうした中、「フードバンク」
「自立生活サポートセンター・もやい」を
設立して、現場で具体的解決に着手されました。

2008年の“派遣切り”で貧困問題が表面化。
「真面目に働いていれば、貧困者にはならない」
との価値観が覆された中、
反貧困の市民活動の最前線に立たれました。

湯浅さんは、一新塾講義で
「自分は、ずっと赤信号をやってきた」
と振りかえられました。

行政やNPOに、貧困の方向けの『相談窓口』が
ありますが、ずっと繰り返されてきたのは、

「えらいことになっちゃっている。
なんで、あなたは、もっと早く相談に来ないんですか?」

湯浅さんは、
いかに相談しやすくするか、
をずっとやってきたそうです。

いくつも窓口があると、
たらい回しにされちゃう人がいるので、
『ワンストップ窓口』を提案。
相談に来ないなら出向いていく『アウトリーチ』。
あるいは、『SNS相談』。

ただ、ずっと積み残して来た課題もあったそうです。
「貧困問題、ずっと赤信号をやってきたが、
黄信号の方にはどうしていいか、わからなかった」と言います。

その解決のために、子ども食堂と出会い、
「この手があったか!」と思ったそうです。

「いかに相談しやすくするか」
このテーマに、とことん向き合ってこられた湯浅さんですが、
2009年毎日新聞「時代を駆ける」に、
大学院をやめることになった時のことが書かれていました。

路上での活動に没頭している2003年、
大学院をやめる決断をします。
湯浅さんは、後継者になるかもしれなかったのに、
指導教官に相談することなく、
突然、「あきらめます」と伝え、
不快感を与えてしまったと振りかえられます。

『やっぱり、一つ一つ丁寧に
相談しながら進めることが苦手なのかな。
先に体が動いちゃうっていうか、
決めてから言うようなところがあるんで。
生活に困窮して相談に来る人の中に、
報告、連絡、相談が苦手な人がいます。
それが原因でつまずいた人を見ると、
分かるような気がするんです。
僕も「報連相」が苦手なんですっていう感じです。』

自分自身も相談が苦手だったからこそ、
相談できない方の気持ちがわかり、
しっかり、その方の人生を支えることができる。
人生の必然を感じさせていただきました。

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NPO法人一新塾/森嶋伸夫 著
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