ロボッツ振り返り解説第27節 vsSR渋谷
こんにちは、一色翔太です
それでは年一のホームつくば開催、サンロッカーズ渋谷戦を振り返っていきましょう
長くなるので頑張って読んでください
・試合の振り返り
Game1 茨城76−85SR渋谷
渋谷がどんなスタメンで来るのか、ロボッツはそこに対して誰がマッチアップするのかに注目。最も警戒する選手に対して鶴巻がマークするのでその相手はベンドラメ。渋谷は石井のアウトサイド、ロボッツは中外織り交ぜながら出だしとしてはいい感じ。1Qはロボッツが主導権握ってオフェンスディフェンスともによく機能してこの試合もイケるんじゃないかと期待を持たせる内容だった。特にペイントエリアでの得点とFT7/8で得点を伸ばせているところが良い点。2Qは渋谷。この2Q23点の内21点が3ポイント7本での21点。2FGはゼロ。プラスでFT2本の計23点。こんなにも10分間通して3ポイントだけで得点重ねるケースは珍しく、ここ数試合の渋谷からしたらめっちゃ入ってるって感じたはず。👇その先陣を切っていたのが石井。試合の1本目のシュートを決めてから感覚は良さそうでタイミング合えば全部打ちますモードに入っていた。2本目のクロスオーバーからの3ポイントはエグいね。
盛實も勢いに乗ってステップバックスリー×2。流石和製ハーデン。これは決めた盛實を褒めるしかないね👏
渋谷の3ポイント攻勢で奪われたリードをなかなか詰められないロボッツだかジェイコブセンの1on1と多嶋のドライブで得点をつなぐ。👇このリバウンド合戦を制して平尾が決めるレイアップで3点差。決めた後の平尾の顔から察するに足がもつれかけてやっべーぞってなったんじゃないかな。谷口にツッコまれてるし。それにしてもよく走ってよく決めました💯あと覚えていてほしいのが渡辺の飛び込みリバウンド。ここではORに繋がっていないけど後半これが効きに効きまくってくるので。
前半戦のスタッツが対象的な両チーム。簡単に言うとインサイドのロボッツ、アウトサイドの渋谷。ロボッツはペイントエリアでの得点が16点FTが9/11で合わせて25点取っている。3ポイントが3/14で21%で相変わらず不調。渋谷は3ポイントが10/22で45%。打ち過ぎだし入りすぎだろって言いたくなる数字。マカドゥが1点、ハレルソンが3点のみなのでインサイドではほぼほぼやられていない。渋谷のインサイドに関してはやられていないと言うよりロボッツがやらせなかったと言った方が正しいかな。マカドゥに対してポスト付近でキャッチしたら即ダブルチーム。攻める気すら奪うタイミングで寄りが早かったので渋谷としては攻めたくても攻めれなかった。結果前半の渋谷のペイントエリアの得点は4点に抑えることができた。ハーフタイムでお互いの前半を振り返ってみてロボッツが前半のようなディフェンスを継続して、さらにアウトサイドが入りだしたら連勝も見えてくると。渋谷はこのままアウトサイドの好調を維持したままインサイドへのアタックが出てくると渋谷がこのまま行くんじゃないかなと。そんなコメントをしました。
後半戦どうなるか注目していたのですが試合展開としては後者に。👇後半の渋谷の切り込み隊長はベンドラメ。
ズバッと右から左からゴールへのアタックから得点を重ねてトランジションからディフェンスを引き寄せて石井のオープンスリーを演出。後半は中外うまく織り交ぜながらアップテンポでディフェンスの強度も上がり本来の渋谷のバスケットが見れているようだった。👇後半からロボッツのディフェンス面で気になったのがこういう場面。タプスコットがポストアップされた際には積極的にダブルチームを仕掛ける。髙橋がベースライン側から寄っているけどタプスコットがジョーンズに逆を攻めさせてしまったので髙橋のマークマンである渡辺がどフリーに。本来はベースライン側に方向付けさせて挟みたかったが抑えきれなかった。タプスコット後半フル出場、ジェイコブセンは6秒だけ休みあり。後半勢いが落ちたのとディフェンスでペイントエリアを攻め込まれたのも疲れが出たんじゃないかなと思います。2.3分だけでも休ませることができていたら違う結果になっていた、のかもしれない。
58−66と8点ビハインドで迎えた4Q。こっからオフィシャルタイムアウトまでにロボッツ優勢の展開で試合を進める。👇ジェイコブセンと平尾の連続and1で得点もファウルも重ねていく。
4Q残り7:24の時点で渋谷のチームファウルが4つに。アグレッシブなディフェンスが持ち味が故にファウルが積み重なるのも早く、ここは終盤戦う上でロボッツは有利な状況に持っていけた。ここからは切り取ったハイライトがTwitterになかったのでバスケットLIVEのハイライト交えて見てほしい。オフィシャルタイムアウト前に石井が決めた3ポイントめちゃタフショットだけどなんのそのって感じで決めてきた。ベンチの田渡のOMGな表情が最高。このシュートはハレルソンのORからセカンドチャンスでの得点なのでリバウンドの重要性を感じた一本。オフィシャルタイムアウトまで残り10秒だけどタイムアウトを取る。一本取り返してまたオフィシャルタイムアウトを迎えたいという気持ちが出ていました。動画にはないが福澤が3ポイント決め返して71−74でオフィシャルタイムアウト。この決めたシーンで石井が「ああしまった、空けてしまった」という表情を見せたのが印象的でお互いそうだけど一瞬でも気を抜いてオープンにさせてしまうと射抜かれてしまう。見てて面白い瞬間でした。オフィシャルタイムアウト空けは石井×マカドゥの時間。3連続で2メンゲームから得点。ここまで大人しかったのと髪型のせいもあって眠れる獅子が目覚めた状態になっちゃいました。対するロボッツは早い段階でファウルをもらって優位な状況にあったがペイントエリアを攻め込む事はできなかった。この4Qで貰ったFTは4本。1Qの8本から比べると失速感は否めない。先程書いたがタプスコット、ジェイコブセンのスタミナ切れも一因かなとは思います。連戦続きで2人でインサイドを支えてきたと言っても過言ではないので責められません。もう少し休ませる時間与えて谷口の起用が後半にあっても良かったんじゃないかな。渋谷は見事な後半、久しぶりに渋谷らしいバスケが見れた試合だった。石井、ベンドラメ、マカドゥが目立った活躍をしたけど影のMVPは渡辺。ORに毎回毎回飛び込みセカンドチャンスを演出。自分で取れなくてもボールに絡むことで自然とボールは味方の方に転がる。オフェンス面でも裏をつくプレーだったりクレバーさが見える選手。こういう選手がいるのは心強い。見事なバスケットで連敗脱出。ロボッツは後半のガス欠感があったので選手起用を工夫していくことが必要かなと。
Game2 茨城94−78SR渋谷
1Q、渋谷がこの試合もアウトサイドが好調。👇関野が躍動。Game1はベンドラメ、石井の影に隠れてしまったがオープンになった所をきっちり決めてきた。福澤は関野よりマカドゥのインサイドとベンドラメのドライブを優先にしてディフェンス。関野はこの一本が決まった事で吹っ切れたようにこの試合コート内を駆け回ってチームを引っ張った。
👇石井の2本目の3ポイント。ポストへのダブルチームへ行くも誰も石井にローテーション回れずフリーにしてしまった場面。関野が決めた2本目の3ポイントもローテーションで2人ダブったところがあったのでこの辺は次への課題になったところかな。だけどこれ以降はローテーションのミスは見受けられなかったので試合中に確認して修正はできたのかな。
試合展開としてはGame1同様外中心の渋谷と中から攻めるロボッツ。マカドゥを早い段階で2ファウルにさせたことが最後まで効いていた。割と早めにベンチに下がって2Qは出場なし。前日終盤やられた渋谷のキーマンを長いことベンチに座らせたことは大きなプラス。ガツガツ攻めるインサイドがいないことでジェイコブセンとタプスコットのファウルも抑えられた。渋谷の外が入ったことで得点は伸びていたけど前半はマカドゥを0点、ハレルソンを4点に抑えることが出来た。渋谷が主導権を握りながら試合を進めながらもなかなか離されずに断ち切れない納豆の糸のような粘り強さを発揮。特に3ポイント決められたら決め返してたところが良かったかな。タプスコットは全てのQでコツコツ確率良いシュートで得点を重ね、相手からしたら気づいたらたくさん点取られているよって感じだったと思う。そこに加えて多嶋のドライブが要所で決まっていたし、セカンドユニットや外国籍1人の時間帯でも離されないようにコントロールできていた。前半38-42で4点ビハインドで追い上げる展開。心配なのはGame1同様最後に失速しないか。3Q開始直後鶴巻のスティールから福澤の3ポイントで始まったのは最高の出だしだった。その直後にベンドラメがすぐさま3ポイントでミスを帳消しにしたのも流石だったしこの試合も熱戦でもつれるなーと思わせる後半の立ち上がりだった。お互い得点取り合いながらも平尾の3ポイントで貰ったFTを3本きっちり決めてついに逆転。👇こっからは一進一退が続いたんだけど拮抗した中で多嶋が決めた3ポイントはデカかった。渋谷もしつこくボールを追いかけて守ってはいたものの一瞬生まれたシュートチャンスを多嶋は外さなかった。Game1でも良いところで決めてたし、これぞポイントガードの仕事っていう3ポイント👏
👇3Q終盤のベンドラメのand1。これは流石の一言。ボールを受ける前にマカドゥにポストでボール入った時にロボッツは早めのダブルチームを仕掛ける。キックアウトした先に完璧なローテーションで守った後にもう一度マカドゥのポスト。動画はここからなんだけど、ここからベンドラメは縦のカットで合わせて一気にゴールまでレイアップに持ち込み谷口からファウルもらいand1。最初のキックアウトは渋谷の選手も外で待っててパスを回すだけだったけど2回目はこのカッティングにロボッツのローテーションがついていけず。この判断は素晴らしかった。ダブルチームされた時は誰かがオープンになる可能性大なので周りの選手が止まらないことが大事。教科書に載せても良いような崩し。お見事💯
4Qはロボッツのものに。タプスコットが開始早々3連続ポイントであっさり逆転。👇1on3の状況で果敢にアタック。ノリノリのタプスコットは止まる気配なし。最終的なは5人に囲まれているような図。このトランジションから体をぶつけてからの決定力は抜群。
渋谷は食らいついていきたいところで渡辺の昨日のデジャヴかと思わせるような右コーナースリーとマカドゥのインサイドで繋いだけどこの流れを切ったのが多嶋朝飛。トランジションで持ち込む田渡からのパスを完璧に読んでスティール。そのあとファウル貰って一気に行くぞとなったらリッチHCがテクニカル取られる。なだめるジェイコブ先生。選手の方が冷静。この後渋谷に流れがいかなかったのが救いで水を差す形になりかねなかったのでヒヤヒヤしたところ。オフィシャルタイムアウトを80-76で迎える。結果から言えばこの時点で勝負あったことになる。渋谷が残りの時間で決めたシュートはジョーンズがオフェンスリバウンドから決めた2点のみ。ここからロボッツは14点積み重ねて一気に突き放した。オフェンスで良かったのがしっかり中を攻めれたこと。この試合の注目に挙げていたジェイコブ先生がゴール下で暴れる。👇多嶋からのドンピシャのアリウープ。スイッチしてミスマッチになったところを逃さず目の前のデカいハレルソンの手にかからず出したナイスアシスト。渋谷はこのスイッチした後にマカドゥがゴール下に残って石井を外に出してタプスコットにつかせるようなディフェンスができれば守れたプレー。こういった細かいスイッチからのディフェンスのポジション変更などは宇都宮や千葉、川崎など強豪チームはミスなく細かいディフェンスしてくる。こういった細かいチームディフェンス力が上位との差の一つなんじゃないかな。それにしてもベンチから出て大活躍の多嶋。タプスコットが爆発してなかったらMVPは間違いなく多嶋だったでしょう。
最後はタプスコットの月に1回出るかどうかのダンクでベンチも会場も大盛り上がり。これで勝負あり。👇バスケットLIVEのハイライトで何回も見てみよう。
この試合谷口が前半と後半、短い時間だったがタプスコットとジェコブセンを休ませる事ができたのでグッジョブ。4Q残り2:36の場面マカドゥのフリースロー。会場を煽るベンチの谷口。それを見つけて解説中にベンチを抜いてもらおうと「谷口が煽ってますね」とコメントしたら谷口にカメラがスイッチしてくれた。この2本はホームアドバンテージを使って谷口とブースターで落とさせた2本。ベンチにいても大活躍。彼の存在は今のロボッツの雰囲気の良さ作っているし欠かせない存在。プレータイムは短くても最大限の評価をGMさんにはしてほしいと思います。
・熱盛対決
今節は予想通りの熱戦で星を分けあった。各所に熱いマッチアップが発生して解説しているこちらも熱くなりました。2つの熱盛をピックアップ。
鶴巻vsベンドラメ
ベンドラメには必ず鶴巻がマーク。特にGame2ではしつこくしつこくディナイして体を寄せて簡単にボールを持たせない。ベンドラメもこのしつこさには手を焼いただろうし、鶴巻の相手をイライラさせる能力が発揮。そこをぶち抜くベンドラメのドライブも切れ味抜群だったし、やられたけどここまでですんだのは鶴巻がついていたからでしょう。ずっと見ていられるマッチアップでした。熱盛!
福澤と石井
2人の直接的なマッチアップと言うより3ポイントシューターとしての張り合いみたいなのを見ていて感じた。どっちにもあったのが一瞬マークを外してしまって決められた後「しまった」と言う表情を見せたところ。シューターとしては自分が決められないのも悔しいけど目の前で相手に決められるのも相当悔しい。お互いの力も心理も分り合うだけに悔しさも倍増な気がします。Game2の3Q残り5:08福澤が石井をフェイクで飛ばしてワンドリブルついて冷静に沈めた3ポイント。悔しい表情を見せる石井。熱盛!
連勝は5でストップしてしまったけどGame2の勝利はこの後待っている千葉、川崎、宇都宮とのチャンピオンチームとの対戦に向けて自信もつけた試合になったんじゃないかな。どの相手もインサイドがぶ厚いくらいのチームなのでなんとか知恵を振り絞って戦う必要があると思います。トラソリーニの怪我もすぐには戻れそうになさそうだし、新しい選手ももう獲得は出来ないので今のメンバーで頑張ってもらいたいところ。
今回の振り返りは試合内容も濃かったのでその分長くなりました。最後まで読んでいただきありがとうございました。この3月の試合ラッシュを乗り切ってnoteを書ききれてホッとしております。
次回
ロボッツ見どころ解説第28節vs千葉ジェッツふなばし
一色翔太
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