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文系大学出身者が医学部合格のために,3年をかけてたどりついた方法

どこぞの"合格体験記本"にありそうなタイトルだなぁーとは思いつつ,僕が医学部受験の時に使っていた勉強法について書きたいと思います.

今回紹介する勉強法は,たくさんの医学部受験に失敗してきた僕が(#えらそうに言うことじゃない),最後の最後に"わらにもすがる思い"でたどりついた方法です.大学受験だけではなく,資格試験などにも使えるやり方かなぁと思います.これから試験にのぞむ方など,読んでいるみなさまの参考になれば幸いでございます.

受験勉強で最初に準備するもの

前置きはこれくらいにして,早速はじめていきますね.
まずはこの4つを用意します.

①志望する大学の過去問
・ "赤本"など解説がしっかり載っているもの
②小さいまとめ本
・いわゆる"アンチョコ本".シンプルで簡単だけど全体が把握できる本.
③分厚い参考書(教科書)
・わからなかった時に調べる"辞書"のような本
④問題集(模擬試験の問題集も含む)
・"模擬試験"などを集めたものや,大手予備校が出している"オリジナル問題集"など.解説がしっかりついていて,問題のすぐ横に解説が載っているものがベター.

"参考書主義"だった勉強法

僕が大学受験の失敗を重ねていた時は,

「③分厚い参考書を最初からしっかりじっくり読み込んでから,④問題集をこなしていき,最後に①過去問を解く」という流れで勉強をしていました.参考書→過去問という,"参考書主義"の勉強法ですね.

このやり方だと,途中で挫折するリスクが高く,いざ過去問を解く段階になった時に力尽きていることが多いと思います.さらに,例えば「A大学の物理は力学の分野が多く出て,しかもクセが強い」のように,各大学にはそれぞれ"問題の特色"があり,参考書で身につけた知識が通用しないことも少なくありません.その上,「いつ過去問を解く段階にたどり着くか分からず,常に不安がつきまとう」状態になりかねず,精神衛生的もよくないと思います.

まずは"過去問"をつぶしておく

何よりも最初に取り組むべきは,"敵の姿を知らないと戦ができない"のと同じで,"志望大学の過去問をしっかり把握しておく"ことです.過去問を早い時期からつぶしておくことで,得られるメリットは2点あると思います.


1.今後の勉強で"どのような知識を入れていけばいいか"が分かる.
2.まず初めに敵の姿を知ることで,"精神の安定"が得られる.

どのように過去問をつぶしていくか

では次に,"過去問をどのように解いていくか"の話になるだろうと思う方がいるかもしれません.結論から言うとズバリ,

過去問は自分では解きません.

最初から答えと解答を見ながら,ひたすら問題の傾向をつかんでいきます.

これは意外に思うかもしれません.僕自身は,"本番さながらにしっかり時間を測ってから解く"というこれまでの王道のやり方をとっていましたが,医学部受験の最後の1年は,そのやり方を全て捨てました.

ここで重要なのは,問題・答え・解説が見開きで見れるようにしておくことです.問題・答え・解説を何度も見ることで,問題を見た瞬間に答えと解説が思い浮かぶくらいになるまで,ひたすらこの作業を繰り返します.赤本のように,解説が問題と離れた場所(後ろの方のページ)に書いてある本の場合は,問題部分のコピーをノート左側に,答え・解説部分のコピーをノート右側に貼ります.このように過去問をノートにしておくことで持ち運びやすく,何度も見返しやすい形にしておきます.

ちなみに,このやり方は,『再受験生が教える 医学部最短攻略法』という本を参考にさせてもらいました.

参考書とアンチョコ本の使い方

過去問ノートを作ったら,眺めていく中で分からないところが出てくると思います.その時は,③参考書で調べながら,ポイントを②アンチョコ本に書き込んでいきます.

最終的には②アンチョコ本に全ての必要な情報を書き込み,試験本番にはこの"アンチョコ本だけを持っていってオッケーな状態"まで作り込んでいきます.そして,本番で何度も見返せるように,このアンチョコ本を作り上げることがゴールになります.僕の中では,このアンチョコ本が完成する段階になれば,試験勉強は終わっているといっても過言ではないくらいです.

なぜアンチョコ本にするかというと,分厚い参考書だと何度も見返せないリスクが高いからです.何度も見返しながら,「あの辺にこんなこと書いてたな」とか「この項目のページには赤でこうやってメモしてたな」みたいな記憶が,後々になって効いてきます.全体像を把握するためにも,まずは自分好みのアンチョコ本を見つけて,使える知識の情報をひたすら書き込んでいくことをおすすめします.このアンチョコ本や暗記系の本は,ひたすら"すきま時間"を見つけて,何度も読み返しました.

問題集は仕上げに使う

過去問ノートを繰り返し見返すことで,志望大学の問題傾向をつかみ,問題→参考書の流れで知識を使える形に定着させていきます.その後は実践あるのみで,④問題集を解きながらアウトプットをしていきます.

ここで,過去問の時と同じように,わからないことを③参考書で調べて,②アンチョコ本に書き込む,を繰り返していきます.

問題集はいろんな種類のものを使うのも一つの手ですが,僕は同じものを何度も繰り返して解きました.「あの問題集を3周もこなした」といったことが自分の自信にもつながるので,同じものを何度も解くというのは,どの試験においても重要なのかなと思います.

この問題集をこなしていく方法でも,問題を見た瞬間に解説がすぐに浮かぶレベルまで持っていくことが重要となります.

いよいよ本番!問題集→参考書により得られるパターン認識

これまでの,参考書→問題集のやり方(参考書主義)ではなく,問題集→参考書のやり方(問題集主義)をとることで,無事に医学部受験をはたすことができました.

試験本番でも,問題をみた瞬間に,「あぁ,あのポイントを聞きたいのね」という思考回路が働きます.パターン認識とでもいうのでしょうか.逆に,問題を見た瞬間に分からないものは,すぐに飛ばして,後から考えるようにします.ただし,見た瞬間に分からない問題は最後まで分からないことが多いので,見た瞬間に分かる問題を何度も見返して確実に正解するようには心がけていました.

まとめ:アウトプットを意識した試験勉強

言い換えると,インプット→アウトプットではなく,アウトプットを意識したインプットを行っていくやり方になります.本筋からは逸れますが,過去にこんな記事を書いているので,よかったら読んでみてください.

このやり方で勉強を作業化してルーティンに落とし込んでいくと,自ずと合格が近づくのではないかと思っています.

ここまで偉そうに書いてきましたが,かくいう僕に関しては,高校受験はことごとく失敗し,医学部受験もたくさん失敗してきました.だからこそたどり着いたやり方なのかなとも思います.このやり方はみんなやっていると思っていましたが,医学部に入学して同級生などに聞いたところ,ここまでやっている人はほとんどいませんでした.

おそらく,このやり方をしなくても,彼らベジータのようなエリート戦士達は,自分の実力で受かれちゃうんじゃないかと思いました.こっちはヤムチャやクリリンのような気持ちで戦っていたので,1%でも合格率を上げるために,過去問や問題集を中心とする戦略に変えざるをえなかったです.

長文になりましたが,ここまで読んでいただきありがとうございます!少しでも皆さまのお役に立てることを祈りつつ.

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