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『妹のために 碑銘』品川陽子詩抄 (No.41)

妹のために
碑    銘


散りやすい花の
わけてもその
匂ひを昂めて咲くやうに

日は移り
風景けしきはめぐるとも

この身のほとり
なほあざやかに
ただよふは
匂ひにたはむ風のむれか

「海風」7巻1号 春季号 昭和16年4月発行
吉井栄治編集 品川力発行
海風社

妹の枝咲は昭和8年暮れに24歳で亡くなっている。


(『品川陽子詩抄』平成25(2013)年10月 
            柏崎ふるさと人物館発行 より)


#品川陽子 #品川約百 #詩 #海風

※サムネイルの画像 出典:国立国会図書館「NDLイメージバンク」
杉浦非水創作図案集
(https://rnavi.ndl.go.jp/imagebank/data/post-172.html)






                        柏崎市立博物館所蔵


品川 陽子(明治38年(1905)12月6日―平成4年 (1992) 12月12日)
本名は品川 約百よぶ
新潟県柏崎町納屋町に生まれる
詩人
佐藤春夫に師事
兄に、本郷の古書店「ペリカン書房」の品川力、弟は、版画家の品川工


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