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「善良な市民」ですからっ!

先日、とある観光施設の駐車場から出て、路地を2つほど曲がったところで、ものすごいサイレン音が鳴りました。

なんだ!?地震?津波??

相当、ビックリしました。様子が分からず、ふとバックミラーに目をやると、小さなパトカーがいました。

あー、一時停止か・・・。

引っかかりました。観光施設の駐車場の出口近くなので、そのあたりの事情はよく知りません。どうやら、そこは「一時停止」の取り締まりが厳しい場所だったようです。

まぁ、サイレンでビックリしましたが、大きな災害ではなくてよかったです。ここから先は、皆さんよくご存じの通り、丁寧に応対をしてもらい、反則金を納めよという流れです。平和です。

正直、「こんなところで、観光客を待ち伏せして、何やってんだ?警察なら、もっと市民の役に立つ仕事あるだろ?」という不満もないわけではありません。

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あんなところでの取締りなんて、歩行者事故をなくすためでも何でもないじゃん?もっともらしいイラスト、やめちくりとも思うわけです。

けれども、私は善良な市民です。違反は違反として認め、素直に、穏やかに応じます(当たり前ですっ!)。

たまにこういう警察官の職務質問を拒否するような方もいらっしゃるようですが、私、こういうのが理解できません

警察官の中には、横柄な職務質問をする人たちがいるという話もあるようです。ケースによっては、警察官の職務質問を拒否するというのは、あってもしょうがないのかもしれません

しかし、犯罪を犯す可能性がある「怪しい人たち」をチェックしてくれる職務質問には、なるべく素直に応じてもらいたいところです。それは、そのことが、私たちにとって、治安のよい「住みやすい社会」作りに繋がると思われるからです。

職務質問に素直に応じない人たちが多くなってしまえば、本来、チェックをしないといけない人たちに対する警戒まで甘くなり、結果、社会全体の治安が悪くなるかもしれません。そういう人たちのせいで、私たちが住む社会の治安が脅かされるのは困ります。

私は、日本社会のよさは、犯罪の取締りや訴訟に、あまり大きな労力を割かずに済んでいるところにあると思っています。

UNODCの犯罪と刑事司法に関する統計によると、日本における2018年(性的暴力・強盗は2017年)の人口10万人中の発生率と罪種別順位に以下の通りである。
故意の殺人(既遂)の発生率は、日本は、2018年で0.26で、報告書を提出した93国・地域中で低い順に2位である。
女性に対する故意の殺人(既遂)の発生率は、日本は、2018年で0.25で報告書を提出した81国・地域中で低い順に3位である。
性的暴力(日本は強制性交[旧・強姦]と強制わいせつを合わせた認知件数で計上)は、2017年で5.3で、報告書を提出した91国・地域中で低い順に16位である。
※Weblio辞書「日本の犯罪と治安」より引用

例えば、国連薬物犯罪事務所(UNODC)の統計によれば、日本の殺人の発生率は、93か国中、低い方から2位だそうです。強盗についても、99か国中低い方から3位となっています。

日本の警察は優秀などという話はありますが、それだけでなく、そもそも日本国民全体で、治安のよい社会を築き上げている点、見逃せないと思っています。そもそも犯罪が少ないのです。

弁護士の数も、日本は諸外国と比べて、圧倒的に少ないと言えます。下図は、弁護士白書(2016年版)の資料です。

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アメリカ、イギリス、ドイツなどの諸外国が弁護士一人当たりの国民数が、1,000人にも満たないところ、日本は3,000~4,000人となっています。これは日本社会が、全般的に裁判での係争が少ないことの証左といえます。

それだけ、日本社会は「争わない」人たちの集まりなわけです。

(不平・不満はあるにせよ)話し合いで解決できるということは、裁判で争うという「社会的コスト」をかけずに済むのですから、それだけ「効率的な社会」と言うことができるでしょう。もちろん、より平和な社会でもあります。

このように日本社会のよさは、そうした「治安がよい」、「争わない」といった国民全体で築き上げた「無形財産」によって、生み出されていると考えられます。

このことを全く逆の言い方で考えれば、諸外国では社会の治安や秩序を守るために、警察機構や司法制度大きな役割を果たしていると言えるかもしれません。

だからこそ、海外ではこんなことが平気で起こるとも考えられるわけです。

警察権力の強大さを感じます今の日本の警察官がここまでやる、あるいはできるかな?

ただ一方で、日本の社会は、急速に破壊され始めています。

アメリカも相当ひどいことになっていますが、グローバリズムが進めば進むほど、日本も同じような状況になっていくと思われます。安易に外国人を増やしてしまえば、今まで日本人全体で築き上げてきた日本社会のよさも、失われてくることになるでしょう。

ただ上述の通り、日本社会のよさは、諸外国と比べて考えてみると、警察機構や司法制度に頼り切っているわけではなく、国民全体が参加して築き上げてきたものです。それだけ、地盤が強固であると言えます。したがって、それが崩れるには、それなりの時間がかかります

これは先人たちのおかげでもあります。ある意味、時間が稼げるわけです。そういう意味で、私たちは、せっかく与えられた時間有効に活かさない手はありません

一時停止違反?

はい、分かりました。ごめんなさい。以後、気をつけます(またやるかもしれないけど・・・)。

とにかく警察は警察で、日々、頑張ってくれているのでしょう?

それならそれでいいから、私たちは私たちで、やるべきことをちゃっちゃとやりましょう善良な市民として、権力・国家機構との摩擦を生まないかたちで、今のうちに、どんどん進んでいけばよいと思います。


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