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No,199.楽しさのレベルは人それぞれ「運動強度と主観的指標をもとに」

はじめに

同じ出来事に対して辛いと感じたり楽しいと感じたりすることは人それぞれだろう。

もし、その辛さや楽しさのレベルを測ってみたらどうなんだろう?

レベルが同じならば、他人と辛さや楽しさを共有できるはずだ。

そこでパーティーやイベントを運動強度(実際にきついとされている競技)として、その楽しさを主観的運動強度(主観的にきついかどうか)として検証する。

※かなり強引ですが事象と主観的に感じることについてはわかると思います<m(__)m>

以上のことから、生理学的視点である運動競技の強度と心理学的視点である運動競技の辛さのデータもとに検証してみる。

仮説

生理学的にきついとされている競技(運動強度)と主観的に感じる辛さは同じだろう?

対象者

・運動期間は1カ月未満から10年以上

・週2回の運動を30分以上続けている

・22歳~60歳の200名(43.9歳、SD ±10.2)

・男性133人、女性67人

方法


統計ソフトHAD(16_101)

① 縦軸は有酸素運動強度(持続系)、横軸は無酸素運動(瞬発系)を数値化したものを回答してもらう

キャプチャunndou

② おこなっている運動について、「非常にきつい~非常に楽か」を回答してもらう

※運動が身体に与える負担度を自覚的(主観的)に判断するものであり,得られた数値がその時の心拍数の1/10に相当するように設定されている

結果

キャプチャ4

(β=.112,ns)

生理学的にきついとされている競技(運動強度)と主観的に感じる辛さは有意差は示されなかった。

仮説は支持されなかった。

また、生理学的にきついとされている競技(運動強度)と運動期間も有意差は示されなかった。

考察

この結果から、実際にきついとされている競技であっても、主観的にきついと感じるレベルには個人差があるといえるだろう。

他者から見てきついことをやっているとしても、本人からしたらきつくない、またその逆もいえる。

また、継続期間においても、きつい競技だから続けられない、または楽な競技だから続けられるといったことも示されていない。

おわりに

冒頭で述べた、「主観的な辛さや楽しさのレベルを測ってみたらどうなんだろう?」について運動強度と主観的な運動強度をもとに分析をした。

実際にパーティーやイベントを運動強度(実際にきついとされている競技)としてはかり、その楽しさを主観的運動強度(主観的にきついかどうか)として検証をおこなったが、統計的には有意ではなかった。

つまりパーティーやイベントなどの楽しさは人それぞれという結果がいえる。

最後まで読んでいただきありがとうございます( *´艸`)

参考文献

坂東浩(2008)「【総説】運動療法の要点」『日本補完代替医療学会誌』 第5巻、第2号、 pp103-113

平良勉・音野敬子(1999)「肢体不自由者の車椅子走行時における主観的運動強度(RPE)と客観的運動強度」『琉球大学教育学部教育実践研究指導センター紀要』 第7巻、 pp67-82



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