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No,242.あれ?「俺(私)はそんな意味で言ってないんだけど?」この人話が通じない(+o+)について


はじめに



人は「聞こえていること」を聞くのではなく、「聞こうとしようとしていること」を聞くのである。

誰が言ったか不明ですが、情報やコミュニケーションでも心底そうだなと感じています。

例えば、私は「優しい」と思っている人物を「優しくない」と判断する人に遭遇することもあれば、自分が正しいと信じている行いに対して、他者から批判を受けることもあります。

同じ授業を受けていても100点をとる生徒と50点取る生徒がいることを考えるとイメージしやすいと思います。

その理由の一つに確証バイアスがある。

確証バイアスは、人間が情報を処理する際に生じる認識のゆがみや偏りのことで、情報を選択的に受け入れたり、解釈したりする傾向や、自分の経験や信念に基づいて判断する傾向などが含まれると言われる。

結果、意思決定や判断に影響を与える場合があり、誤った結論を導くこともある。

この原因を考察しようと思います。

確証バイアスの考察


TwitterなどのSNSの投稿を見ていると、偏った情報(政治、経済から恋愛観まで)が蔓延っているな~なんて思ってます。

自動的にアルゴリズムによって類似したものばかり見ていれば、無意識的に偏ってしまうのは考えるまでもないかなと‥

偏った情報を無意識的に晒されると先入観や認識の歪みから、都合のよい情報ばかりを集め、逆にそれらを否定するような情報を無視したりする。

また、偏った情報をインプットすることにより、意識的にも無意識的にも好きなことしか見ない聞かない理解できない、となる。

結果的に、違う意見や考えの人を「バカな奴!世の中バカばかり」と判断するってことになる。

ご多分にもれず私もそのように思うことがある。
その都度『あ〜俺ってバカになっているわ〜』と悲しい気持ちになります。
そんな時はフラット(ステレオタイプの排除)な見方やクリティカル・シンキングに努めて抗おうかなと思っています

確証バイアスの構造


なぜ人は、他人の情報を素直に受け止めることができないのだろ?

Ross & Ward(1995)が提唱したナイーブ・リアリズム理論によると、

① ひとは、見たものも(物理的事物)や経験(出来事)したことなどの、客観的事実をありのまま受けとめていると思い、それによって自分の態度・信条などは自分の個人的感情や偏見などの影響を受けず、情報や証拠をありのままに捉えた結果として生じたものであると信じている。

② 従って、理性的な普通の人は、概して私と同じ見方をするはずだ!

③ なので、自分と違った見方をする人がいた場合は、その人は私と違う情報に触れているのか、客観的に事実を見る姿勢もしくは能力に欠けているのか、個人的要因(政治的思想や興味関心、その他個人的理由)の影響を受けて判断をしている。

結果的に、人は「聞こえていること」を聞くのではなく、「聞こうとしようとしていること」を聞くのである。ʅ(◞‿◟)ʃ

最後まで読んでいただきありがとうございます(^^♪

参考文献


神原歩(2021)「態度が相反する他者への過度なバイアス認知を錯視経験が緩和する効果」『心理学研究』第 92巻、第 1号、pp12-20

Palminteri, S., Lefebvre, G., Kilford, E. J., & Blakemore, S.-J.(2017). Confirmation bias in human reinforcement learning: Evidence from counterfactual feedback processing. PLoS Computational Biology, 13, e1005684.

Ross, L., & Ward, A. (1995). Psychological barriers to dispute resolution. In M. P. Zanna (Ed.), Advances in experimental social psychology (Vol. 27, pp. 255-304). San Diego, CA: Academic Press.


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