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我以外皆我師也

今回のタイトルは、「われいがいみなわがしなり」と読む。

自分以外の人、物や事でさえも皆、自分に何かを教えてくれる師、つまり先生であるという意味である。

この格言は会社員時代、私の隣の席だった方から教えていただいたものなのだが、私は今でもこの言葉を時折思い出し、自分自身の糧になるように、何度も何度も自分に言い聞かせている。それほど私を支えてくれている心強い言葉だ。

誰かにどんなに腹が立つことをされても、どんなに悲しいことをされても、その度に私はこの言葉を思い出し、「きっとこの人は私に何かを教えてくれているのだな。」と言い聞かせ、自分を落ち着かせている。

自分から自然自発的に沸き起こった視点や感覚を自分から切り離し俯瞰して多角的にとらえられるようになると、怒りや悲しみという感情は日常でさほど頻繁に登場するものではないことを実感する。

また、この格言は誰かに何かをされたときだけに適用されるのではなく、物事にも適用される。
手が滑ってお皿を落とし割ってしまったときや、壁の隅っこに足の指を引っかけてしまったときは、きっとそのお皿はもう古いから捨てなさいという神からお達しかもしれないし、靴下を履けば防げたのにという壁からの同情かもしれないと思うと、とても謙虚になれる。

そう、いつもどんなときにでも人や物事に対して謙虚にいよう。
謙虚でいると、不思議と自分の周りや世界との調和が取れてきて、徐々に馴染み、打ち解けていくのを感じられるから。