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ISOとは

残暑が厳しい日々を過ごしているやまぐち@ISOプロです。
ISOと聞くと、ビジネスの世界では「マネジメントシステム認証」という言葉と関連付けられると思います。しかし、そもそもISOは国際標準化機構という非営利団体のことで、マネジメントシステム認証以外にも様々な「規格」と呼ばれるものを発行しています。

今回は、ISOとはなにか?またISOのマネジメントシステムとはどのようなものなのかということについてわかりやすく解説していきたいと思います。

ISOとは

ISOとは、スイスのジュネーブに本部を置く国際標準化機構という組織のことです。組織は様々なモノゴトの国際基準となる「規格」を策定し、標準化を目的としています。

例えば、デパートやオフィスビルなどにある非常口のマーク。これもISOが規格を策定しており、非常口のマークは世界中どの国に行っても同じマークが使用されています。海外旅行に行った時に緊急時に「どこが非常口か分からない」なんてことになると、困ってしまいますよね? このため、非常口マークの国際基準を策定し、世界中で同じマークが採用されるように働きかけているのです。

・規格とは、ルールのことである
この「規格」とは、非常口の例でいうと「こういう色を使いましょう。」とか「文字とマークの比率はこれくらいにしましょう」というルールのようなものです。要するに、非常口マークをデザインする時のある種のガイドラインということになるのです。

マネジメントシステムの規格とは?

では、マネジメントシステムの規格とはどのようなものでしょうか?マネジメントシステムの規格とは、ある目的を効率的に達成するために組織を指揮する仕組みを構築するガイドラインということになります。

例えばISOのマネジメントシステム規格の中でも特に有名なISO9001は品質マネジメントシステムに関する国際規格です。品質マネジメントシステムとは、製品やサービスの品質を持続的に改善し、顧客満足を達成するための組織の仕組みです。

ISO9001では、顧客満足という最終目標を実現するために、様々なルールに則ったマネジメントシステムを構築することを組織に対して求めています。組織はこの「要求事項」と呼ばれるルール(ガイドライン)に従って品質マネジメントシステムを構築することで、持続的に品質を改善し、顧客満足を実現することができるのです。

本当にガイドラインに従えば、顧客満足が達成できるのか?
ここまで読んでいただいた皆さんは、「組織によってサービスの種類も状況も違うのに、そんなガイドラインなんかでお客様は満足させられるの?」という疑問を持っているかもしれません。

確かに、ISO9001が具体性の高すぎる要求を行っていた場合は様々な組織の抱える状況に対応することができないかもしれません。ただ、ISO9001が行う要求というのは、「目標を定め、目標の達成を確実にする計画を策定し、計画を実行し、実行結果をレビューし、それらを文書化し、改善していく…」という非常に抽象性の高いものです。このため、あらゆる組織の状況や製品に関しても当てはめることが可能なのです。規格の内容を理解し、マネジメントシステムを構築すれば、品質を継続的に改善することを確実にすることができるのです。

規格に沿って構築されたマネジメントシステムは一定の評価を得られる

さて、上記で解説したように規格に従ってマネジメントシステムを構築することで、「ISO9001規格に準拠したマネジメントシステムができている」と取引先や顧客から一定の評価を得ることができます。

これは、ISOのマネジメントシステム認証が、国際的に一定の評価を得ているためです。そして、「組織がマネジメントシステムを規格通りに構築している」ということを手軽に証明するために、認証というものが利用されています。これが、ISOのマネジメントシステム認証と呼ばれるものです。認証を取得している組織は「審査機関」と呼ばれるISOが認定した機関に評価を受ける必要があります。逆に言うとこの審査機関から認められなければ、認証マークを利用することができないのです。

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まとめ

今回は、ISOとはなにか、ISOのマネジメントシステム認証とはどのようなものかということについて解説してきました。ISOのマネジメントシステム認証は組織にとって非常に利用価値の高いものですし、マネジメントシステムを構築することも組織の持続的発展につながるものです。

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