もうかりまつか

商人にかわって秀雄のうたう歌

もうかりまつかの合言葉
あれはお上におさめましょう
千万滞納の大資本と
めくされ金での差押えと
どつちがまともな商いで
どつちが正しい申告をして
どうして賄賂がつかえなくて
どうして資本がまわらんのか
いろいろといろいろとわかりましたで
駆け出し商人お人好しの私は
せめて歌なと作りまして
眼玉のとび出てひつこまぬうちに
税金がわりのやりくり算段
もうかりまつかの合言葉
これをお上に納めましょうわい
もうかりまつか
もうかりまつか
どえらい特需でぶつそうな仕事で
もうかりまつか　もうかりまつか
えゝいほんまに　もうかりまつか

　　　　　詩誌『駱駝』21号（1952年10月）

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「どえらい特需」で「物騒な仕事」で、ただいま現在は誰が「もうかりまっか」？