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伊東園ホテルズについて思う

伊東園ホテルズグループに泊まるのは今回が2度目(2泊目)です。最初は下田海浜ホテルで、今回は大仁ホテルです。

大仁ホテルの開業は非常に古く、昭和12年のようです。現在の建物は1979年に竣工したもので、築45年を経過しています。その後西武系に譲渡され、2006年から現在の伊東園ホテルズのオペレーションです。

かつて長嶋茂雄氏が自主トレに使っていたという、由緒正しい、昭和の温泉グランドホテルです。

伊東園ホテルズは、こうした昭和のホテル事業を購入して運用しているホテルチェーンです。2023年現在で日本全国に49館と急成長をしています。

その多くは25年ほど経過した温泉付きのホテルを購入し、食事をバイキングにして、1泊2食で7,800円からという価格設定です。現在では7,800円で泊まれるタイミングやホテルは非常に少ないですが、だいたい8,500円くらいからです。

宿泊すると1ヶ月間くらい有効の1,000円割引クーポンをくれるので、実際には7,500円くらいからということになります。(対象は全ホテルではなく、予約は電話予約のみ。これはWEBでちゃんと検索すると一休あたりが最安値なのでクーポンの意味がない場合が多いです)

1000円クーポン。とくにシアリアルナンバーも何もないので、伊東園の予約センターに電話で予約する際にコード番号を言えばいいと思われます
公式サイトより

伊東園のウリは、バイキングによる食事とアルコール飲み放題です。食事時間は90分と設定されていますが、時間の管理は曖昧です。食事は正直あまり美味しくはありません。かといって不味くもありません。

やはり温泉ホテルに泊まるという非日常性と、飲み放題、そしてもちろん料金です。温泉はどこもまあまあという感じです。お湯自体はそんなに悪くはないですが、浴槽などには「歴史を感じる」わけです。

一点残念なのは、伊東園ホテルズの多くにはサウナがありません。温泉のある宿にはサウナはないというのが昭和の基本だったので仕方がないです。中にはサウナがあるところもあるので要確認です。

あと公式よりも一休、ヤフートラベルが最安値であることが多いです。

客層は圧倒的に私よりも先輩方、70歳以上の御夫婦が7割くらい。週末は子連れのファミリーもチラホラ。残りは40代から60代の夫婦ですね。そして1割以下ですが、今回の私のようなおひとり様の男女もいます。これは想像以上に多いです。おひとり様マーケットの潜在力を感じます。

場の状況から、若い男女は滅多に見かけませんが、見た目にすぐに分かってしまう訳あり風情のカップルには向いておりません。

過去2回の伊東園ホテルズの宿泊は、目的が別にあったり、ビジネスホテルよりはトータルで絶対得だと思った時に宿泊しています。いまどき1泊2食飲みホーダイでちゃんとした温泉入って8,000円台って考えられないです。

下田海浜ホテルは墓参りの際に、うちから日帰りはちょっと遠いのでビジネスホテル的に利用し、今回の大仁ホテルはたまたま急遽一人で時間が空いてしまったので、鮎を食べに行くついでの選択でした。

ビジネスホテルとはロケーションが異なりますが、仕事場からのアクセスが許せるのであれば、ドーミーインやカンデオホテルズに泊まるよりは遥かに非日常感を味わえますから強くおすすめします。

ではざっくりと大仁ホテルの様子を。

室内は今ドキのホテルよりは遥かに広くて、このツインルームで22平米はあります。真ん中奥が水回りです
今ドキではないレイアウトで、ドアの向こうはいきなり廊下です
窓は片開き
ユニットバスですね
浴室に窓があるのはいいです、といっても部屋の風呂を使う人は少ないんじゃなかと思います。湯と水が独立したカランが昭和です
カーペットが飽和な感じの廊下。除湿機が全部で3台フル稼働しているのは、そうしないと大変なことになるんでしょう
6階の部屋から眼下を見下ろすと、長島氏が投宿したという離れが何棟か見えます。離れも追加3、4000円ですが大浴場までかなり離れています。その分部屋に半露天風呂があるようなのですが、トータルで考えると微妙かも?です。
いまは使っていないと思われるプールも見えます
部屋はこんな感じ。私は料金を考えたら全く気にはならないです。気にする時はそれなりの金額を払えばいいからです。ラスベガスの安モーテルみたいなもんです
このコードペンダント照明は昭和そのものです

夕食です。メニューに地域性はほとんど感じられない、どこにでもあるブッフェレストランという感じ。繰り返しますが普通のお味です。値段相応です。

公式サイトより
私はこのトレイを使うとなんか悲しくなります
なのでこういう使い方をした方が、ほんのちょっとだけ幸せです
寿司もありますが大手回転寿司チェーン以下です

この時美味しかったのは、タンドリーチキンと白身魚の南蛮漬けです。寿司は回転寿司以下、マグロは味が薄いので早めに取って、醤油をかけて30分くらいでセルフづけ丼にするのがいいです。全体としてシェフがそうだからだろうと思いますが、中華とインド系が美味いです。和食はイマイチです。


ではここからは朝食です。朝食もいわゆる旅館の朝ご飯、ではありません。あくまでも雑食系バイキング。

全く地域性のない、あまり朝ご飯ぽくもない普通の食事

朝食ではさばの塩焼きがダントツトップ。アジの開きは小さくてベチャベチャでダメでした。2回ともそうなのでそういうものなのだと思います。ドーミーインやカンデオホテルズの朝食の足元にも及びません。値段を考えたら当然です。

ドーミーインやカンデオはあくまでも仕事のためのビジネスホテルですが、伊東園ホテルズがあくまでも遊びのための温泉ホテルです。なので気分が全然違います。私は絶対にやりませんが、みなさん浴衣と丹前で食事してるわけです。そういう空気がここには流れているのがいいところです。

超夕食、それぞれ2回の体験から言えることは、たぶん伊東園ホテルの食事はどこも原則同じメニューだと思われます。一部のホテルでは別注メニューもありますが、はっきり申し上げて追加で頼むような価値はないです。おとなしくノーマルで召し上がってください。せっかく伊豆にいるんですから、金目鯛の煮付とかアワビの踊り食いとか食べたい気持ちマックスではありますが、そうされたい向きは、伊東園以外に行くのが正解です。伊東園はそういう場所ではありません。サラダが非常に貧弱なことは残念ですね。


外観とお風呂の写真は公式から持ってきます。

風呂は朝には男女が入れ替わります。大きさの若干違いがあります。なお残念ですがサウナがありません。個人的には一番残念なポイントです。

公式サイトより


結論としては伊東園ホテルは目的さえ間違わなければ、本当にいいと思います。

・そこそこの非日常
・そこそこの温泉
・アルコール大好き
・自分の支払っている金額を理解できること

あとは営業チャネルのせいだと思いますが、インバウンドの方々は全然いません。みーんな良く悪くもニホンジンです。ということは、伊東園ホテルズにいるガイジンさんは絶対に「ツウな人」だと思います。

私は条件さえ合えば、伊東園にはリピートします。


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