【いそじまんの日記】9月29日(水):今日のトピック
ビジネストピック:バトラー後藤裕子著「デジタルで変わる子どもたち」―学習・言語能力の現在と未来
コロナ禍をきっかけとした臨時休校やリモート授業の広がりで、子どもの教育と学習の環境が激変している。
教育を受ける側の中学生・高校生もいまやスマートフォンは手放せないものになっている。2018年時点での日本の中高生のスマホ利用率は、中学生が69.0%、高校生では92.8%にものぼる。
さらにコロナ禍の影響なのか、大阪府の中高生に対する2020年の調査では2018年の全国平均と比べスマホへの依存度がますます高まっている。
●中高生のネット依存度
◆全国比(2018年)
・中学生:12.4%
・高校生:16.0%
◆大阪府(2020年)
・中学生:18.9%
・高校生:28.5%
海外に比べデジタル対応で遅れをとる日本
その一方で、教育現場では2020年春の学校閉鎖の際にオンライン授業はほとんど行われず混乱を招いた。
ペンシルバニア大学教育学大学院言語教育学部教授の著者は、子どもの第二言語習得・言語教育、言語アセスメントを専門とするエキスパート。
本書では、デジタル技術の進歩による教育環境の変化と変わっていく教育の課題と問題点を詳しく解説している。
SNSとゲームは「悪」なのか
特に興味をひいたのは、SNSとゲームの子どもに対する影響についての解説だ。
中高生がSNSで使る「打ちことば」と呼ばれる日本語は、通常の日本語とはかなり異なっている。
日本語だけの問題ではなく英語においても状況は同じだ。
【打ちことばの例】
●日本語
・「り」:了解
・「きびつい」:厳しくてつらい
・「おk」:OK
●英語
・「tq」:thank you
・「dat」:that
・「tmrw」:tomorrow
また、なにかと悪者にされがちなスマホゲームに関しても冷静な視点で分析しており、外国語学習にはデジタル・ゲームが非常に有効であることを解説している。
デジタルテクノロジーの教育への応用
デジタル時代の言語教育には、生徒とともに教師もデジタル・リテラシーを身に付ける必要がある。
現在の教育現場で行われているような一方通行の教授法ではなく、知識を習得だけならYouTubeなどの動画で十分だ。
これからの教師は単に知識を伝授する存在ではなく、動画で習得した知識の活用法について生徒の理解を助ける役割に変わっていくという。
例えば、動画視聴のあとでわからなかったところを集中して丁寧に解説したり、得た知識をもとにディスカッションを行ったりする授業が中心になるだろう。
教師はいつまでも生徒に対して「知識の暗記」を求めるのではなく、答えのない問題をいかに解決するかという思考力を育てなければならない。
そうしないとデジタル化の進んだ中国や東南アジアの新興国に次々に追い抜かれ、「経済大国」というはるか昔の美名にこだわる三流国に転落していくだろう。
この本を読んでこれから日本に一人でも多く教育現場を変えていく人材が育っていけば嬉しいと思う。
目次
はじめに
デジタルテクノロジーと教育/本書の内容/用語の整理
第1章 デジタル世代の子どもたち
第2章 動画・テレビは乳幼児にどう影響するのか?
第3章 デジタルと紙の違いは何?―マルチメディアと読解力
第4章 SNSのやりすぎは教科書を読めなくする?
第5章 デジタル・ゲームは時間の無駄か?
第6章 AIは言語学習の助けになるか?
第7章 デジタル時代の動画・テレビは乳幼児にどう影響するのか?
スピリチュアルトピック:あなたの人生が思い通りにいかない理由
なんかけっこう上から目線のタイトルになっているが、これは最近ぼくが自分自身のことで気づいた事実をまとめたものだ。
コロナ禍になってから「格差が広がった」とよく言われる。
メディア報道ではこれまで花形の職業だった旅行関係や航空機関係の社員はリストラされたり全く畑違いの業種に配転になったりしているようだ。
その一方で、多くの有形資産(株式・不動産など)を所有している富裕層は株高で予想外の収入を得ている。
このぼくはいわゆる「お金持ち」ではないが、補助金や緊急資金などで幸いながら経済的に困ることはなかった。
だが振り返ってみるとぼくはこうした予想外にはいってきたお金にとまどい、そうしたお金を有効に使うことができなかった。
★★
「なぜ自分はお金をじょうずに使えないんだろう」
などと、ぐるぐる頭の中で考えていたところ、こんなYouTube動画を偶然みつけた。
ここで話されているポイントはこうだ。
自分の考えるシナリオにこだわり『自分の運命』を自らコントロールしようとすると、運は逃げていってしまう
ぼくはこの言葉を聞いてはっと我に返った。まさにこれまで自分がやってきたことだったからだ。
転職にしてもお金にしてもスキルアップにしても、まず考えに考えて「完璧なシナリオ」を思い描き、そのとおりに物事を運ぼうとしていた。
こうした「自分のアイデアへの過度なこだわり」に「完璧主義」が加わり、せっかくよい運気の流れが来ていてもすべて手放してしまっていたのだ。
また、お金に関してもぼくのこれまでの考え方を根底からくつがえす思考法を発見した。
つまり、いつもいつも「あれが足りない、これが足りない」と否定的に考えるのではなく「お金もモノも余っている」と考えるようにすると本当に余るようになっていくというのだ。
ひごろから家計や支出を見直して徹底的に節約をこころがけていれば、モノもお金も使う機会が減っていく。
例を上げるとぼくがこれまで実際にやってきた次のようなことだ。
・自動販売機やコンビニで買い物をすることをやめる
・通信キャリアまかせのぼったくりサービスから格安SIMに乗り換える
・自宅のユニットバスにお湯をためるのをやめ銭湯で入浴する
・場所をとる紙の書類をPDFに変換してクラウドドライブに保存する
いまの自分に満足していなかったり、お金に対する心理的な不安などをもっていたりすると、かえってそれが障害になって悪い流れを呼び込んでしまう。
これからは、これまでがんばってきた自分をもっと信用して、いまやれることを全力でおこなったら、あとはあるがままに任せるようにしてみよう。
いまよりももっと楽観的な考え方をもつことが、幸福を呼び込むのだと信じてみよう。
あなたと夜と音楽と:オフコース - 雨よ激しく
ベース、ギター、ドラムで始まるシンプルなイントロのこの曲、ぼくは初めて聴いた。
「ワインの匂い」は、1975年に発売されたオフコースの3作目のアルバムなんだけど、まさに「昭和の匂い」が色濃く反映されている楽曲集だ。
そのなかでもさびしげな面持ちと陰影をたたえたこの曲は、くもりがちな天気のつづく秋のこの時期にピッタリではないかと思う。
現代ならば、こんな単調である意味未完成に見えるこの曲などは、決してテレビの歌番組にもかからないだろう。もちろん、ベストテン番組のランキングに上がってくることはまずない。
しかし、いまの日本と日本人がとうの昔に忘れてしまった、大切なこころとぬくもりがここにはある。
ヤスさんと小田さんふたりの声がまさにベストマッチングで、ここまで美しいコーラスがほかにあるだろうかというできあがり。
曲のエンディングもコーラスが終わると同時に曲も終わっていくという、二度と戻らない古き良き日本のはかなさが感じられていい。
限りない優しさに満ちあふれたふたりの歌声につつまれながら、今夜は眠りにつこう。
ほな、またあした。
関西在住のWebライター/文筆家のタマゴです。私の書く文章があなたの人生を豊かにすることができていれば、ぜひサポートをお願いいたします。