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【英語の格言】Samuel Johnson:準備が先か、行動が先か

このコラムでは、英語の格言を紹介しながら、心が折れそうな時の立ち直り方や、成功するための心構えを思いつくまま書いてみます。みなさんが自分自身を見つめ、満ち足りた人生を送るための支えになれば幸いです。

あなたは「新しいチャレンジ」を始めるとき、どのような手順を踏んでいますか。

最初にじっくりと下調べをする人、何も考えずに飛び込む人、もっともらしい理由を見つけては結局やらない人など、さまざまなタイプがありますね。

こうしたやり方の中で、いちばん成果をあげられる方法はどれなのでしょうか。

今日は「チャレンジするための心得」について、こんな格言を紹介します。

考えるよりもまずやってみる

Nothing will ever be attempted if all possible objections must be first overcome.
(from "The History of Rasselas, Prince of Abissinia") 
― Samuel Johnson(English lexicographer and author, 1709 - 84)
あらゆる反対意見を事前に説き伏せなければならないのなら、誰も新しいチャレンジを行わなくなるだろう。
サミュエル・ジョンソン(イギリスの辞書編集者・作家)

電通社員の過労自殺事件をきっかけとして「働き方改革」が叫ばれ始めたころから、会社員としての勤労意識についての議論が高まってきました。

そして、新型コロナウィルス流行による在宅勤務やリモート授業という生活様式が広がり、自分の人生と既存の組織との関係を見直す人が増えています。

振り返ってみると、これまでの日本人は、今の生活を失うことを恐れて行動を起こさず、漫然と職場と自宅を往復していました。

もちろん、意欲をもって働いている人もいますが、日本人全体の傾向としては、転職にも現在の職場にも期待していない人が大部分であることが調査で明らかになっています。

しかしながら、なにもアクションを起こすことなく毎日を過ごしていても、人生が好転することはあり得ません。

勤務後の飲み会がZoom飲み会に代わったとしても「お酒で自分の理性を麻痺させて同僚と傷を舐めあい、望まない現実を変えようとする努力を怠っている」ことについては何も変わりません。

「家族を養わなけれればならないから」「転職して人間関係や待遇が悪くなったらどうしよう」という言い訳を考えるのは簡単ですし、自分の人生なのでどう行動するかは自由でしょう。

しかし、総じて日本人の仕事に対する意識は低く、現状を打破するために積極的に環境を変える努力もせず、かといって自分の業務スキルや知識レベル向上のための自己研鑽もほとんど行っていません。

先の見えない未来に備える

自分や家族がこれからコロナウィルスに感染して重病にならないと断言はできません。また、今の会社がいつ業績が悪化して倒産するともかぎらず、何もしないでいることは「リスク」以外の何物でもありません。

自分で作った会社から追放された経験を持つAppleの創業者、故スティーブ・ジョブズは、行動することについてこのような言葉を残しています。

If today were the last day of my life, would I want to do what I am about to do today?
― Steve Jobs (Apple co-founder, American entrepreneur,
  1955~2011)
もし万一、今日で自分の人生が終わるのだとしたら、自分が今日やろうとしていることは本当に自分のやりたいことだろうか?
スティーブ・ジョブズ(アップル共同創業者)

今の職場が自分にピッタリ合っていると感じていて、やりがいをかんじているなら当面の問題はないのでしょうが、不確実性の高い未来に備えて行動を起こす時期であることは確かです。

まわりの人が何もやっていないからこのままでいいのではなく、日々の生活のなかで小さなチャレンジと失敗を積み重ねていくことで、自分の人生を変えていくことが、ひいては自分の家族や大切な人を守ることにもつながることでしょう。

それでは、またあした。

関西在住のWebライター/文筆家のタマゴです。私の書く文章があなたの人生を豊かにすることができていれば、ぜひサポートをお願いいたします。