すずめ
気象予報士試験の学科過去問の解説です。比喩ではなく本当に1000問の解説を作りたいと思いますが、時間が掛かりそうです。ご意見ご要望のある方はコメントお願いします。 現在169/1000 ただいま諸事情により一時休止中です…
日本の野鳥をぽんぽんで作る方法について解説しています。絶滅が心配されるオガサワラカワラヒワの知名度を上げるため、設計図を無料公開しています!是非作ってみてください。
24年3月2日(土) 引き続き解説を書いていますが、イマイチ気が乗りません。気象現象は範囲が広く、手間もかかります。 例の「大聖堂(ケン・フォレット)」を木曜日に読み終わりました。漫画のような、娯楽性の高い物語だと思いました。昔読んだモンテクリスト伯みたいに、娯楽に特化した文学性(芸術性)の薄い作品です。たまにはこういう小説を読むのも気晴らしになります。 ついでなので、大聖堂の原書も読み始めました。まるで辞書並みの分厚さ(日本語版は合計1800頁、原書は1000頁)で
1 令和5年度第2回(通算61回)問6解法の確認 このパターンの問題は、直方体の各面に流出入する空気量という形式が多いのですが、今回は円柱です。しかし、やることは変わりません 覚えておくことは簡単で、「単位時間当たりの空気の流出入の合計は0になる」ということです。使った分だけ給料が振り込まれる、そんな世界があればいいのになあ。 それでは流入量を求めてみましょう。 円柱の側面に対し、30°の角度で20m/sの速度で空気が入り込んでいる(流入を正の速度とします)
24年2月18日(日) 本日より本雑記の作成を始めました。備忘録というか、メモみたいなものです。 解説を作成していると、いい加減似たような問題ばかりで飽きてきます。たまにちょっとひねった問題があると楽しいのですけど、やがてそれすら飽きてきます。まだ自分の初試験から1か月経っていないのですけど、確実に本番の時よりも上達しています。 確か参考書紹介の記事でも書きましたが、私の場合は2週間前まで学科は適当というか、一般気象学で勉強時間を溶かしてしまったので結構ノータッチで
安く過去問を揃えるには 気象予報士試験において最も重要なのは過去問を何問解いたかですが、そのためには良質な過去問(法規改正により現在では使えない問題に注意)と、それに対応した良質な解説が必要になります。 そこで、筆者が調査した単位問題当たりの価格を基準とした、問題集のコスパランキングについて紹介したいと思います。 ランキングは中古を除いた市販の問題集をもとに、1問当たりの価格で算出しています。将来的には、このランキングトップよりも安い単価で過去問の解説を販売したいと思
1 令和5年度第2回(通算61回)問2解法の確認 最初に覚えていただきたいことは、シュテファン・ボルツマンの法則です。 $$ I=σT^4 $$ 左辺が放射量で、単位面積・単位時間当たりに放射されるエネルギー量です。右辺の$${σ}$$はシュテファン・ボルツマンの定数というものです。まあ、何かの定数ですね。値は覚える必要は多分ありません。最後に右辺の$${T}$$ですが、これは絶対温度です。 これとアルベドの定義(エネルギーを反射する割合)さえ押さえていれば、
1 令和5年度第2回(通算61回)問5解法の確認 最初にお断りしますが、筆者の力不足で微分抜きで説明することができませんでした。問題自体は簡単なのですが、それは数学の力に頼ればこそ、ということです。 降水過程に関する計算問題は、大抵の場合は微分抜きで解けるようになっているという印象だったのですが、どうも今回の問題に限って違うみたいです。 (a) の検討 まずは、大きな水滴が単位時間当たりに通過する体積を考えると、 $$ V=πR^2W $$ となります。
一覧表(メモ代わりです) 本マガジンで取り扱う過去問について、一覧表を作成しましたのでご活用ください。×印は解説が未作成です。 データベースとして、どのような情報を表示すべきか悩ましいところです。鋭意作成中なので気長にお待ちください。元OLなだけで、今も普通に働いています。 $$ \begin{array}{c:l:l:l:l:l:l:l:l:l:l:l:l:l:l:l} 試験回&問1&問2&問3&問4&問5&問6&問7&問8&問9&問10&問11&問12&問13&問
傾向と対策 気象法規は、毎年4問出題されています。気象予報士試験の常識では、ここで満点を取ることが合格の最短ルートとされており、実際その通りです。完璧を目指す必要があります。それでも本番は1問落としてしまうかもしれません。法規で2問落とせば合格の可能性は低く、3問落とせばまず不合格でしょう。必ず全問正解を目指してください。法規以外で満点を取ることはかなり大変なので、極端に優れた素養がある方(気象学の専門家とか)を除き得策ではありません。 また、法規問題は以下の5分野に細分
1 令和5年度第2回(通算61回)問8知識事項の確認 南北の熱輸送に関する問題です。頻出であり、計算問題は多分ないので確実に解けるようにしましょう。 赤道付近では太陽放射量が多いため、正の熱収支となり、極付近では負の熱収支になります。そのため、赤道付近から極方向へ熱輸送が発生し、各種気象現象が発生するのです。 このパターンの問題では、グラフの読み取り方が重要です。(a)を参考にしっかりと理解しましょう。 (a) の検討 北緯40°より高緯度のある地点では、
1 令和5年度第2回(通算61回)問3知識事項の確認 大気の熱力学では、エマグラム上で表現される物理量について習熟している必要があります。詳細はお手元の参考書を通読して頂くとして、本問題を解くのに必要となる要点を簡単に紹介すると、 乾燥断熱変化では温位は一定 飽和水蒸気圧は気温によってのみ値が定まる 空気中で水蒸気が凝結すると熱が放出される (a) の検討 持ち上げ凝結高度以下では乾燥断熱変化であるため、温位は変化しません。したがって「変化せず」となります。
1 令和5年度第2回(通算61回)問1知識事項の確認 頻出である「オゾン」は、以下の事項を覚えておけば大抵の問題は解けます。 濃度が最大となるのは高度20~25km オゾンは太陽紫外線を吸収し大気を加熱する 気温が最大となる高度(成層圏界面)とオゾンの濃度が最大となる高度は異なる 成層圏オゾンは酸素分子の光乖離で生成される 大体この程度となります。 (a) の検討 知識事項を押さえていれば、「正」であることが分かりますが、もう少し細かく確認すると、
傾向と対策 大気の力学は、毎年1問出題されています。計算問題として出題されることもありますが、頻度は控えめです。コリオリ力や気圧傾度力、渦度、大気の角運動量等、理系の方でなければ苦労するであろうテーマが出題されます。設問に対し、定性的な説明を与えることができれば解ける場合も多いですが、私の場合はきちんと式を立てて解いた方が早くて確実でした。テーマもやや広いので、得意な方を除き、得点源ではなく2~3択に絞ることを目標に学習した方が良いかもしれません。 しかしながら、実技との
傾向と対策 大気における放射は、毎年1問出題されています。計算問題として出題されることもありますが、半分くらいの頻度です。具体的な数値を求めさせるような問題もありますが、パターンが決まっています。黒体放射とアルベドをしっかりと押さえれば、確実に解くことができます。複雑な計算は必要ないので、可能であれば計算問題こそ得点源にしたいくらいです。 理系の方向けのアドバイス 計算問題は正直楽勝かと思います。計算問題・知識問題いずれの場合においても、地表面と大気、太陽輻射の関係につ
傾向と対策 降水過程は、毎年1問出題されています。計算問題として出題されることもありますが、具体的な数値を求めさせるパターンは少ないです。しかし、微分を使わずに解くのが難しい問題もあるため、注意が必要です。一方で単なる知識事項を問うだけもパターンもあります。 以上より、難易度は中程度になります。理系の方は絶対に落とさないでください。そうでない方でも、知識事項を問う形式の問題は確実に解けるようにしてください。 理系の方向けのアドバイス 計算問題は、力学(力のつり合い)
傾向と対策 大気の熱力学は、毎年2問出題されています。そして、計算問題として直接何らかの数値を計算させる形式で出題されることが多く、そうでなくとも正解を導くためには物理公式を利用した定性的・定量的な推論が必要になることが多いです。難易度は気象予報士試験でも最高になります。そのため、自信をもってご自身が理系であると断言できる方は、ここで差をつけてください。そうでない方は、最低でも1問は正解できるように努力してください。 理系の方向けのアドバイス 基本的な数式操作は完璧にで