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【お勧め本】 ザ・ファースト・ペンギンス(松波晴人)

イノベーションの起こし方?

「イノベーションを起こすために」「最強のイノベーターになる方法」。最近、このようなタイトルの本が本屋のビジネス棚に陳列されているのをよく見かける。果たして、イノベーションは本一冊で起こせるのだろうか?

このご時世、どの企業も新規事業を起こすために他業種の企業とタッグを組んだりスタートアップ企業を買収したりと躍起になっている。背景には、日本の人口減に伴う経済の伸びしろの無さ(正確には葬式や老人ホームなどの終活関連とインバウンドのみが伸び代あり)が大きく関わっていることは間違いない。既存のマーケットではなく新しいマスを取りに行くための施策を各企業必死になって考えている。

ただ、こういった手段で科学的にイノベーションを起こすのは無理筋じゃないか?という気がしている。そもそも新規事業は1. 課題解決型 2. 市場の創造 の2つのタイプがあると考える。

課題解決型は既存のマーケットに関する解法

現在のビジネス・ライフスタイルなどに課題が存在し(往々にしてそれを「慣習」と呼ぶ)、それに対する解決方法。
例えばSPEEDA。金融機関・コンサルのリサーチャーに対し、情報プラットフォームの統一と業務効率化を徹底的に追求したソリューションだ。

ただ、これはイノベーションなんだろうか。

市場の創造

こっちはもっと難しい。最たる例がiPhone。スマートフォンという市場を生み出しユーザに対して新たな価値を提供し続けている。究極の0→1であると思う。こちらはピーター・ティールの著書が有名だ。

紹介したい本は課題解決型に対する解法

課題解決型に関する解法だけでなく、サラリーマンならではの苦悩(「新規事業よろしく!」「こんなのマネーを産まないよ。どうやってビジネスにして行くの?」という意見だけは立派な丸投げ上司に対する苛立ち、虚無感)を丁寧に描き、その点を踏まえた上での「新しい視点の見つけ方」が記載されている。


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